第三百七十九話 合流します
「ハル!?」
「ハル君!?」
「ハル先輩!?」
空間魔法から出てアドルノ工房へと行くとちょうどロイとアリィ、ラートがいた。
三人揃っているし、ちょうど良いタイミングできたようだ。
ちなみにここに来る前にイシュテリアに寄ってビアンさんを送ってきた。あまり遅くなると研究所に迷惑かけるだろうし、ビアンさんも何か研究したい事があるという事で帰りたいと言っていた。珍しい事だけど、俺が研究対象にならなくて良かった。
だから、俺たちはビアンさんを抜いた四人で帰ってきた。
「ハル、シャーリーはーー……」
「シャーリー!!」
ロイが俺に聞いてくるより前に空間魔法からシャーリーが出て来てそれを見たアリィが物凄い勢いでシャーリーに抱きつく。
シャーリーもびっくりしたようだけど、すぐさま嬉しそうな顔になった。
「アリィ、心配かけてごめんね」
「本当よ! シャーリーに何かあったら私……」
見ているだけで微笑ましい光景だ。アリィも心配してたからな。
「ロイ、戻った。そっちは順調か?」
「あぁ、今アドルノさんが最後の仕上げをしている。……そっちも無事に回復したのか」
「あぁ、それはーー」
「えっ!? シャーリー!?」
俺がロイにシャーリーの事を説明しようとしたところでアリィが声をあげる。
「アリィ……シャーリーは俺の事を覚えてないんだ」




