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第三百七十七話 抜け落ちた記憶

 シャーリーの心で闇の雫の影響を特に受けていた場所? 確か、楽しい記憶が闇の雫に侵食されれて……。


 「あっ!」

 「……お気づきになりましたか?」


 そうだ、シャーリーの記憶は楽しい記憶が闇の雫に侵食されていて、特に最近の楽しいだろう記憶……俺との記憶が一番闇の雫に侵食されていた。

 まさかその影響で……。


 「……もしかして、闇の雫は消えても侵食された部分はどうにもならないのか?」

 「それは分かりません……でも、そう考えるとハル君との記憶だけないのも分かります」

 「そんな……」


 シャーリーの心から俺の存在が消えるなんて……。


 「でも、さっきの様子を見る限りシャーリーさんはハル君を見て感じる部分があるようです。もしかしたら時間が経てば記憶が戻る事があるかもしれません。それに、ハル君の記憶があったからこそシャーリーさんは魔人化せずに耐える事が出来たんだと思います」

 「そうだハル。俺もびっくりしたけど、シャーリーは必ずおまえの事を思い出すさ。おまえとシャーリーはそれくらいで終わる仲ではないだろ?」

 「ルル……ウィル……」


 そうだな。ここでいろいろ考えても仕方ない。シャーリーが記憶取り戻すと信じて俺たちのやる事をしないと。


 「よし、帰るか!」

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