第三百五十五話 霊峰フォルクレストでの出来事 その20
ルクスの言葉に俺は頷く。
何が何でもシャーリーを助ける。シャーリーが俺を救ってくれたように。
「はい、お願いします」
「分かりました。では、シャーリーさんをこちらに連れて来てください」
俺はルクスの言葉に従い、すぐに空間魔法でアースハイトへと戻り事情を説明してシャーリーを抱きかかえて霊峰フォルクレストへと戻る。
シャーリー……必ず助けるからもう少し待っててくれ。
「では、シャーリーさんをこちらに」
俺の返事にルクスは無言で頷き、シャーリーを地面に寝かせる。そして、続いてルクスは俺とルルに横になるように言ってきた。なんでも身体から精神が離れている間は姿勢を維持する事ができないらしい。なので、立った状態や座った状態では体勢が安定しない為危険なようだ。
俺とルルはルクスの言葉に従い地面に横になる。
「では、二人とも目を閉じてください」
俺とルルはルクスの、言葉に従い目を閉じる。
そして、ルクスが何かしているのか目を閉じていても周りが明るくなっているのが分かる。
今助けに行くからな、シャーリー。
一瞬光が強くなったかと思うと俺の意識は途絶えた。




