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第三百四十話 霊峰フォルクレストでの出来事 その5

 ウィルとルルの初々しいやりとりがあったおかげかどうか分からないが、ルルは疲れを忘れて歩き、ビアンさんはやや拗ね気味で休憩もなく歩き続けた。

 自分では気づかなかったけど、はたから見てイチャつくとは言わないまでも仲良くしてる男女二人ってのは目につく。

 さらに普通の仲ではなく好意があるのが分かってると何か言いたくなる気持ちになる。

 俺はシャーリーとこんな感じだったのか?


 今ならロイ達に言われてきた理由が分かる気がする。今度から気をつけねば……。

 その為にもなんとしてもシャーリーを救わなければいけない。

 待っててくれシャーリー……。


 「ん? あれば山頂か?」


 ルルの手を引いて先頭を歩いていたウィルが見上げながら言葉を発する。

 確かに見る限り山が途絶えているような気はする。


 「そうかもしれないわね。さて、光の精霊に会えるかどうか……」

 「とりあえず行きましょう」


 頂上で何が待っているか分からないけど、とりあえず今の俺たちは光の精霊がいると言われる霊峰フォルクレストの頂上に行くしかあてはない。

 

 俺たちは頂上が見えてはやる気持ちと同じ歩くスピードを上げて頂上へと向かった。

 

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