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第三百三十六話 霊峰フォルクレストでの出来事 その1

 俺はすぐさま空間魔法を使い霊峰フォルクレストの祠へとやってきた。

 霊峰フォルクレストは以前来た時と同じで空気が綺麗で神聖な感じがする。


 「これが霊峰フォルクレスト……」


 隣ではビアンさんが感嘆の声を漏らしている。

 基本的には祠へは巫女しか来てはいけないと言われているし霊峰フォルクレストの中で感じる空気は普通では感じられない。

 でも、こんな神聖な場所であんな事が起きたなんて……。


 「……」


 ウィルも同じようにメイファちゃんの事を思い出したのか、無言でメイファちゃんが倒れた場所を見ている。

 そうだよな。俺よりウィルの方がメイファちゃん懐いてたし悲しいよな。


 「ウィル君……」


 ウィルの感じている事を悟ったルルがウィルの側へと行きウィルの顔を見上げた後、ウィルと同じ場所へと向き直り両手を合わせた。


 「ん? 何をーー」

 「ビアンさん」


 俺はウィルとルルに声をかけようとしたビアンさんを止め、メイファちゃんの事を話した。

 ビアンさんは「そんな事が……」と驚いた様子で話を聞いて話を聞いた後は静かに二人を待ってくれた。


 「ハル、すまない。シャーリーの事があるのに……」

 「いや、きっとシャーリーもこの場に来ていたらそうしていたと思う。……行こうか」


 きっとシャーリーもここに来ていたら手を合わせていただろう。

 ゴルゾーラ教……お前たちはいったい……。


 俺たちは祠を後にして歩き出した。

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