第三百三十一話 イシュテリアでの出来事 その3
「光の精霊の……?」
「えぇ、そうよ。私が思うにそれ程までに強力な効果のある闇の雫は闇の精霊の力を使ってある闇の精霊の力が何らかの形で加わっていると思う。それに対抗するには同じ上位精霊の光の精霊の力を得るしか方法がないと思うわ」
光の精霊……あの霊峰フォルクレストか。
「シャーリーちゃんは光の精霊の加護を少し得ているでしょ? そのおかげで闇の雫に対抗出来ているのかもしれないわ。……いや、それ程の効果のある闇の雫に対抗できるならそれだけじゃないかもしれないけど……まぁとにかく今はそれしか方法が思い浮かばないわ。それにルルちゃんって巫女でしょ?」
「えっ!?」
ビアンさんは突然ルルの方を見る。
ルルはびっくりしてどうしていいか分からない様子だ。
「ビアンいつから知っていたんだ?」
びっくりするルルに代わってウィルが問いかける。
「ダンジョンで神聖魔法使ってたからね。だってあの威力だもの。それに私は天才魔法使いであり一流研究者よ? 気づいて当然だわ!」
そう言ってビアンさんは得意げに胸を張る。
しかし、急に変わった空気対して俺たちはついていけないでやや微妙な空気が流れる。
「そ、そう言う事で知っていたのよ! ただ訳ありかなって思ったから触れなかっただけで」
「そうか。感謝する」
「ありがとうございます」
ウィルとルルは揃って頭を下げる。
「そ、そんな頭を下げられる程じゃないわ! ……それでこれからどうするの?」




