第三百十五話 シャーリー救出戦 その18
ここから見る限りではシャーリーの身体に外傷とかがあるようには見えない。
やはりあの黒い膜が衝撃から守ったのだろう。
それに魔人化した女が俺に力を集中させて放ったのも影響も大きいだろう。
とにかくシャーリーが無事で良かった。
俺はシャーリーの姿を確認すると辺りを見回す。
くそっ、ダビドの奴はやっぱり逃げたか!
辺りを見回してもダビドの姿はなかった。
爆発の直前にダビドの魔力によって魔方陣の光が強くなったのを見ると女が自爆する直前に魔方陣が起動して逃げたと考えられる。
それよりもシャーリーだ!
俺はシャーリーの元へ駆け寄ると黒い膜の手前で止まる。
ダビドや魔人化した女、そして男ともにもうここにはいないのにこの膜はまだ消えていない。
この黒い膜を発生させた魔人化した男はもう死んだというのにまだこれは残っていう事はこれはこのままにして待っていても消えないって事だろう。
シャーリーを助けるにはこの黒い膜を破るしかない。
でも、この膜は普通では破る事は出来ない……ならば……。
俺は剣へ魔力を流し込み魔力を高めた。
普通では破る事が出来なくても覚醒している俺の魔力があれば破る事が出来るはず!
さっきの女の捨て身の一撃も防ぐ事が出来たのだから。
「シャーリーっ!!」
俺は魔力を纏わせた剣で黒い膜へと剣を振り落した。




