第二百九十九話 シャーリー救出戦 その2
「この先にシャーリーが……」
俺はシャーリーに通じると思われる空間の前に辿り着いた。
近くにきた事で景色がはっきりと分かる。
薄暗い空間に周りは土や岩の壁。
どこかの洞窟のような印象だ。
俺の空間魔法がうまくシャーリーの場所へと繋げたかは分からないけど、ここを進むしかない。
ただ、シャーリーのネックレスもこの先に感じるしおおかたはあっているだろう。
待っててくれシャーリー。必ず……必ず助ける!
「よし行こう」
俺は決意を胸に空間から飛び出した。
「シャーリーはどこに……?」
俺が出た先は予想通りどこかの洞窟だった。
でも、出た先にシャーリーはおろかダビドや魔人達もいない。
やはり、気配を頼りに空間魔法を使ったから誤差が出たのかもしれない。
シャーリーがいる場所とは少しずれた場所に着いてしまったようだ。
「この道の先か……」
俺が出た場所を見渡すと左手と右手に一つずつ道がある。
そして、シャーリーのネックレスの気配を探すと右手の道の先から感じる。
この先には何が待つか……。
ダビドや魔人達は俺に気づいているのか?
気づいていないのならチャンスだ。
ここで時間を消費するのはもったいない。
俺は気配を感じる右手の道へ足を進めた。




