第二百八十五話 アースハイト攻防戦 その17
今は両脇のドラゴンもロイとウィルが抑えている。最初は二人がドラゴン相手に戦えるか心配だったけど、その心配はなさそうだ。
二人ともドラゴンの攻撃をかわしながら少しずつではあるけどダメージを与えているし、今の二人はスピードでドラゴンを上回っている為、ドラゴンの爪や吐く炎もうまくかわしている。
そして、アリィやシャーリーの水竜と水虎もロイとウィルにだけ標的にならないようにうまく攻撃入れて注意を引きつける。
ドラゴンの方も目の前のロイやウィル、水竜や水虎をほっておけず、アリィやシャーリーに意識がいっていない。
さっきから最初に放ってきたドラゴンの本気の炎のブレスは放ってきてないし。
今なら俺が打って出ても危険は少ないはず。
「行くぞラート!」
「はいっす!」
俺はラートに声をかけ一気にドラゴンに駆け寄る。
ドラゴンは俺の突撃に危険を感じたのか爪を振りかざし攻撃してくる。合わせてダグマルも黒い矢を放ってくる。
「私もいますわよ!」
ダグマルの黒い矢に合わせてソニンが 風の刃を放ち迎撃していく。
ソニンは風魔法であり属性的な事もあって魔法のスピードが速いので相手が打って出て来てからでも相殺出来る。普通なら風属性は威力も劣るものだけどソニンはゴルゾーラ教に無詠唱を教わっていた事あり無詠唱の利点を活かした数で対抗している。
まぁソニンも戦争の時みたいに威力の高い魔法を使えるだろうけど、周りを巻き込まないように対抗しているのだろう。
「ハル先輩! 俺が先行くっす!」




