第二百七十九話 アースハイト攻防戦 その11
「そう簡単にやられるか!!」
俺は強くなるドラゴンの炎に対抗するように魔法障壁へ魔力を流し込む。
ドラゴンの吐く炎は強力だけど、今の俺に対抗できない訳ではない。それに、前のドラゴンに比べると強さは劣ると思われるし、ドラゴンの炎が口から吐き出している以上、どこかのタイミングで途切れるだろう。それに、前のドラゴンが俺が剣に魔力を集めて斬りかかったら通用した事を考えると、このドラゴンにも有効だと思う。魔力の量がどれくらい必要なのかは分からないけど、ダメージを与える手段はある。
それに、今回は俺一人じゃない!
「ドラゴンを倒す前におまえからだ!!」
ドラゴンの炎が弱いなってきたタイミングで、俺の魔法障壁とドラゴン炎をブラインドにロイが上空へと飛び出しダグマルへと迫る。
「むっ!?」
ロイに気づいたダグマルはドラゴンに指示を出したのかドラゴンが翼でダグマルを庇うように遮る。
それに気づいたロイだけど、お構いなし魔力操作した剣で斬りかかろうとしている。
おそらく自分の攻撃がドラゴンに通じるか試すのだろう。
『グォォオオオ!!』
次の瞬間、ロイの剣は翼に当たり切断とはいかないけど剣が翼に食い込む。そして、そこから紫の血が流れドラゴンが痛みを感じたのか吠えた。




