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第二百六十六話 ダンジョン挑戦 パート2 その45

 ダンジョンから出る事に誰も異論はなく、俺たちは入ってきた入口から出るべく光の差す方へ向かった。 もちろん、ダンジョンの入口付近だし何も罠や魔物にも出会う事なく外へと出る事が出来た。

 そして、ダンジョンを出た際に門番にスケルトン達を一掃した事を告げると、


 『さすが、ドラゴンキラー』


 と呟いていた。そして、それを俺の耳は逃さなかった。まさかこんなところでその呼び名をされるとは思わなかったけど、よくよく思えばアースハイト国内だし、見た目から俺の素性が分かるのも当然だ。

 今回スケルトン達を殲した事によって新たな呼び名が増えるんじゃないかと心配したけど、よくよく思えばこのメンバーで戦ったんだからその心配はないだろうとは思う。

 

 「じゃあビアンさんとはここでお別れだな」

 「そうね。短い間だったけど、楽しかったわ」

 「こちらこそ、楽しかったですよ。いろんな意味で」

 「ちょっと!? いろんな意味ってどういう事よ!?」


 俺の言葉にビアンさんは反応して突っかかってくる。その光景にみんなは笑い声を上げた。最初と比べてビアンさんの立ち位置も変わったものだ。


 「ビアンはこれからどうするんだ?」

 「んー、とりあえず村に戻ってある程度の魔石と素材を換金して少しは研究に持ち帰るわ」

 「そう言えばビアンさんはどこに住んでるんですか?」

 「えっ? あぁ言ってなかったっけ? 魔法都市イシュテリアよ」

 「あの魔法都市か」

 「有名なのか?」

 「あぁ、そう言えばハルは常識外れだったな。魔法都市イシュテリアと言えば魔法使いの憧れの聖地だ。アースハイトの宮廷魔術師もほぼ魔法都市イシュテリアの学校出身だ。あそこは学問が進んでるからな」


 むっ、久しぶりに常識外れ扱いされてしまった。

 でも、事実知らなかったから何も言えない。それにしてもそんなすごいところでビアンさんは研究者してるのか。って事はビアンさんは本当に凄い人なんだな。


 「……少年、今何か失礼な事考えなかった?」

 「い、いえ! 何も!!」


 まさかビアンさんまで心読むのか!?


 「まぁいいわ。じゃあ遅くなったら嫌だしそろそろ行くわ。何か困った事があったらイシュテリアの私を訪ねなさい。研究者のビアンと言えば伝わると思うわ。それじゃあね!」


 ビアンさんはそう言うとくるっと回って手を振りながら歩いて行った。

 ビアンって言えば通じるってやっぱり凄い人なんだろうか? それとも変わり者? ……あまり考えないでおこう。

 それにしても最後までマイペースだったな。


 「じゃあ俺たちも行くか」

 「そうだな! ……ん?」


 俺が魔法を使いアドルノ工房へ戻ろうかと思ったところでケータイが鳴った。

 

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