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第二十六話 整理します

 よくよく話を聞いて整理するとシャーリーはシーレント王国の大商会、マーシャル家の末っ子でお兄さんが一人いる。

 ロイはアースハイト王国、第二王子でお兄さんが一人いる。

 お父さんは国王のアルフレド=アレン=アースハイト。

 お母さんは王妃のリアーナ=アレン=アースハイト。

 お兄さんの名前はアレクシス=アレン=アースハイト。

 お兄さんはすでに、許嫁がいて許嫁はシーレント王国、第一王女セフィリア=アラマン=シーレント。

 アースハイト王国とシーレント王国は長きに渡り、友好関係で前国王の間でさらに友好関係を強くと同盟を結び互いの子供たちを結婚させようとなったらしい。

 だから、ロイのお母さんも元はシーレント王国の王女だ。

 ともあれ、アースハイト王国は軍事に秀でていてシーレント王国は海に近い事もあり商業に力を入れている。

 お互い持ちつ持たれつつの関係らしい。


 ちなみにロイの許嫁はと言うと実はいるようだ。

 俺はそれを聞いた瞬間、今までの借りを返してやろうとからかいながら聞き出そうとした。

 すると、ロイの周囲に魔力が集まり出して今現在居候の身で問題を起こすのはと思い、引き下がった。

 悔しい限りだ。


 でもロイのお父さんの話だとシャーリーの両親のお葬式に出席の為、シーレント王国国王達と一緒に今度来るらしい。

 なぜ、シーレント王国の国王がと思ったけどマーシャル家はシーレント王国に商品をおろす商会でアースハイト王国とも親交が深く変な貴族より有名らしい。

 ……俺の初恋は前途多難だ。

 と言うかなんてメンツが集まってるんだ!?


 今部屋には俺とロイの二人だ。

 俺はベッドに座り、ロイは椅子に座っている。

 ちなみにシャーリーは両親の事で席を外している。


 「まぁいろいろとビックリしたよ。俺の周りには普通な人はいないんだな」

 「……ハル、おまえが一番普通じゃないのに何を言っている?」


 うっ……。

 やぶ蛇だった。


 「それより、シャーリーにはちゃんと礼しとけよ?おまえが目覚めるまで毎日付き添ってたんだから」


 マジか!?

 シャーリーが毎日見舞いに……これは脈ありか?

 いやいや、そんな事じゃなくて本当に感謝しないといけない。

 あの戦いの時もシャーリーの魔法がなければヤバかったし。


 「そうだな。シャーリーには助けられたし」

 「まぁ俺はいくら意識がないとはいえ下心丸見えのおまえと二人っきりってのは反対だったんだけどな」

 「な、なに言ってるだロイ! そんな事……許嫁がいるおまえに言われたくない! おまえだって下心の塊だろ!?」

 「おまえは何を言っているんだ!? 俺は……そんな事ない!」

 「嘘つけ! 今一瞬詰まっただろ! 今度会ったら言ってやろ」

 「でたらめはよせ! ……ハルやはり一度決着をつけないといけないようだな」

 「やるか? 受けてたつぞ?」


 俺はベッドから飛び降り、ロイも椅子から立ち上がった。

 俺とロイはさっきまでのシリアスな雰囲気から一転、いつもの調子に戻っていた。

 その時だった。

 部屋のドアが開いた。

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