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第二百十八話 ダンノームでの出来事 その13

 「「「地の精霊と契約!?」」」


 アドルノさんの口から出た言葉に俺たちは驚きみんな一斉に声を上げた。

 精霊と契約……そんな事が出来るのか?


 「アドルノさん、地の精霊と契約ってどういう事ですか!?」


 ロイがアドルノさんに問い詰める。

 確かにロイが驚くのも無理がない。

 エターナル・ログの知識にも精霊と契約なんてのはない。

 古代人種は精霊と共存し助け合っていたとはあるけど。


 「まぁ驚くのも無理ない。儂も最初はびっくりしたからな。まぁオリハルコンを手に入れてから話そうとしていたが良いか。儂が最初に地の精霊にあったのはルイーズの持ってきたオリハルコンを加工するのに難儀していた時だ。悩んでいた儂は神に祈る思いサラージ王国にある地の聖地に行った。そして、祈りを捧げている時に儂の頭の中に声が響き精霊様が姿を現した。なんでも『懐かしい素材を持ってきたな』と言ってな。それで、その時は地の精霊様に力を借りてオリハルコンを加工した訳だ。そして武器が完成した後『久しぶりに昔を思い出す事が出来た』と言ってそれからは地の精霊様は姿を見せなくなった」


 そうか。

 確かにオリハルコンが鉱石である以上、地を司る精霊なら加工は出来るだろう。

 でも、なんでラートが契約を?


 「でも、なんで地の精霊はアドルノさんじゃなくてラートと契約を? それになんで地の精霊は契約なんてしようとしたのですか?」

 「それは地の精霊様が半年程前にこれから大きな争いが起こるかもしれないと言って儂の前に姿を現した。その時に一緒にいたラートを見てラートと契約したんだ。光の精霊様の加護があると言ってな」


 大きな争い……もしかしたら地の精霊はゴルゾーラ教の事に気付いたのか?

 それでラートと契約を……。


 「そう言う訳じゃ」


 突如聞き慣れない声が聞こえてきた。

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