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第二百十二話 ダンノームでの出来事 その7

 「アドルノがお会いになるそうです。どうぞこちらへ」


 アドルノ工房へついた俺たちは昨日と同じ店員さんに声をかけた。

 昨日の反応からすれば無理だと思ってあまり期待はしてなかったけど、その予想を裏切るように店員はさも普通にアドルノさんへの元へ案内すると答えた。

 昨日に一応言付けは頼んだけど、まさかこんな簡単に会えるとは思ってなかった俺たちはちょっとある意味狼狽えた。


 「ロイ、なんでこんな急に会ってもらえるようになったんだ?」

 「俺にも分からん。仕事のキャンセルが出たとかか?」

 「武器はすぐに売れるのに?」


 俺はそう言って店内を見渡す。

 そこは客がたくさんいて武器を見ている。

 商人だと思う人から冒険者、さらにはお金持ちのような人まで様々な人が商品を選んでは次々と購入している。


 「さぁ? 分からんな」

 「俺たちの噂を聞いて? ロイはアースハイトの王子でウィルもイストニア帝国の皇子だから会うってなったのかな?」

 「いや、アドルノと言えばサラージ王国の引き止めを断った人物だぞ? 別に他国の王族関係者だからって特別に見ないとは思うけど……」

 「確かに言われて見ればそうだよな。そういえばシャーリーの家はアドルノ工房と取り引きあったんじゃないの?」

 「たぶんあるにはあったと思うけど、私はあまり外に出てないし……お兄ちゃんは来た事あるかもしれなけど……詳しくは……」

 「そっか。まぁ考えても分からないか」

 「とにかく会ってみるしかないだろう」

 「ウィルの言う通りだな」


 まぁここで考えてても分からないものは分からないし行くしかない。


 「どうされましたか、みなさん?」


 店員さんが俺たちがついて来ないので呼んでいる。


 「あっ、すいません」

 「もう! ハルがいらない事言っててアドルノさんの気が変わったらどうするのよ!」

 「……すいません」


 俺はなぜかソニンに怒られ反射的に謝ってしまった。

 ソニンは相変わらず俺にはきつい。

 いつになったらソニンの毒舌が収まるんだろうか。

 恋でもすればソニンも変わるかな?


 「ハル! 行くわよ!」

 「は、はい!」


 俺たちは急いで店員さんの後に続いた。

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