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第百九十九話 ラース教皇国での出来事 その62

 俺が迷っているとウィルが口を開いた。


 「メイファが俺とルルの命を救ってくれた。その命がまた狙われ奪われたらメイファの死は無駄になってしまう。だから、俺は俺の手でメイファが守ってくれた命を守り通したい」

 「ウィル様……」


 ルルはウィルの方を振り返り呟く。

 ……なんだろう。

 もの凄く良い話なのに、なぜかプロポーズのように聞こえてしまう部分がある。

 そう考えるとルルの頬も気持ち赤くなってるようには見えなくはない。

 ……いや、こんな事考えててはいけない!


 「大司教様、これからゴルゾーラ教がどう動くか分からない以上安全な場所はどこにもありません。しかし、私たちには力があります。巫女様の命は俺たちが必ず守りますので許してもらえないでしょうか?」


 俺が違う事を考えているとロイが大司教に言葉をかけた。

 

 「俺からもお願いします! 光の精霊様の加護を受けているルルは闇の精霊を崇めるゴルゾーラ教に狙われる可能性もあります。必ず俺たちで守りますので!」


 俺はロイの言葉に続き大司教に言葉を放つ。

 ゴルゾーラ教に狙われた命……一度失敗したからと言ってあいつらが諦めるとも限らない。

 なら俺たちと一緒にいる方が安全かもしれない。


 「私からもお願い致します。大司教」

 「私からもお願い致します。どうか巫女様の同行お許しください」

 「わ、わたしからも」


 アリィ、シャーリーに続いてソニンも大司教に頭を下げる。


 「皆さん……」


 ルルは言葉を詰まらせる。


 「……確かに巫女が狙われる可能性はある。その時にどこにいるのが一番対応できるかと言うと……。ここでこの時期に出会ったのも何かの縁、巫女をよろしく頼む」


 そういうと大司教は頭を下げる。


 「任せておけ」


 ウィルがすかさず言葉を返す。

 ウィルよ、少しは言葉に気をつけよう。


 「必ずや」

 「必ず守ります!」


 ロイに続き俺も言葉を返した。

 こうしてルルは俺たちの仲間になった。

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