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第百六十三話 ラース教皇国での出来事 その26

 アンジェさんを部屋から出すとはいったい何の話だろう。

 俺はロイに視線を送ったけど、ロイは肩を竦めるだけだった。

 まぁロイも予想つかないんだろう。

 でも、俺の心は読めるのに他の人には効かないなんてある意味差別だな。


 「みなさん、昨日はありがとうございました」


 ルルと名乗る巫女はお礼の言葉を述べながら頭を下げる。


 「やはり昨日のクリフの誕生日会に来ていたやつか」


 ウィルがすかさず言葉を返す。

 やっぱり昨日の少女はこの巫女だったのだろうか。

 帰りにもろに転けてたけど。


 「……はい、そうです」


 ルルと名乗る巫女は言いづらそうだけど、隠す事なく俺たちに言う。

 でも、巫女様が直々に孤児院に差し入れをするなんてやっぱり巫女って心優しいんだな。


 「それで俺たちに話ってなんだ? 別に世間話って訳じゃないだろ?」


 ウィルは巫女に向かって言葉を放つ。

 でも、ウィルの奴巫女様に向かってなんて言葉遣いしてるんだ。

 いつもと変わらない調子で話してるな。

 まぁ、確かに歳下だけど……。

 どっかのプライド高い王様とか貴族なら捕らえられるかもしれないな。

 ……そうなったらウィルなら向かってくる兵士全員倒してしまいそうだ。

 うん、ウィルはあんまり偉い人とは喋らせてはいけないな。

 それで戦争にでもなったら目も当てられない。


 「……実はお願いがあるのです」


 俺が頭の中で話を脱線させていたらルルと名乗る巫女が言葉を口にした。

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