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第百四十八話 ラース教皇国での出来事 その11

 「ゴメンね、待たせちゃった?」


 メイファちゃんは両手を膝につけて肩で息をしながら、俺たちを気遣う。

 きっと一生懸命走ってきたんだろう。


 「大丈夫だ。今来たところだ」


 すかさずウィルがメイファちゃんに声をかける。

 ウィルって見た目はちょっと無表情のいかつい感じなのに本当さりげなく自然にこう言った事を言うからな。

 かっこいい奴だ。

 俺も男を磨かないと。


 「良かった! 待たせたかと思っちゃった!」


 メイファちゃんは額に薄っすら汗をかいた顔を上げ笑顔でウィルに言葉を返す。

 あぁ、なんて眩しい笑顔なんだ。

 子供っていいよな。


 「メイファ大丈夫か?」

 「うん、大丈夫! クリフも待ってるし行こう?」


 そう言ってメイファちゃんはウィルの手を引いて歩き出す。

 ウィルもそれに逆らう事なく歩き出した。

 それにロイ、アリィ、ソニンも続く。


 「ウィル君変わったね?」

 「あぁ。まぁでももしかしたらあれがあいつの本当の姿かもな。あいつもいろいろあったみたいだし」

 「そうだね……」

 「まぁでも、こうやって自然体を出せるのがいいな」

 「うん! そしてみんな幸せに過ごせるといいね!」

 「そうだな! その為にも頑張るか!」

 「うん!」


 俺とシャーリーはウィルとメイファちゃんの後ろ姿を見ながら微笑ましい言葉を交わした。


 「おい、ハル! イチャついてないで行くぞ!」

 「イチャついてないわ! ……ったく。行こうか、シャーリー」

 「うん!」


 全くロイの奴、立ち直ったはいいけど立ち直り過ぎた。

 まぁでもそれがロイの自然体だからな。

 俺はシャーリーの手を取ってみんなの元に走り出した。

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