第百四十五話 ラース教皇国での出来事 その8
「どうやらゴルゴーラ教はサラージ王国になんらか関わっていそうだな」
あれから俺たちは女性陣と朝ごはんを食べながから話し合った結果、今日はゴルゴーラ教の情報収集を行う事にした。
ちなみに、食堂に行くとなぜか女性三人は揃っていた。
ロイは『ほらな』って言ってきたけど俺は納得できなかった。
なぜ……。
俺はウィルに助けを求めを求め視線を送ったけど、ウィルは肩をすくめた。
結局、俺が起きるのが遅いってなってしまった。
俺は無実だ……。
街で聞き取りを行うと、最近サラージ王国の方で黒いローブの集団を見かけるらしい。
そして、宗教っぽいという事でラース教としても調査をしているみたいだけど、街中では詳しく情報は今のところ掴めていない。
「さて、どうするかだな」
ラース教皇国は初めてくる国なので、団体行動をしている。
そして、ロイが仕切っている。
立ち直りの早い奴め……。
まぁ、落ち込んでいるロイの姿はしっくりこないしこったの方がいいけど。
まぁすべてがすべて悩みが解決した訳じゃなさそうだけど、ある程度自分の中で整理がついたのだろう。
いつものロイに戻っている。
「まぁメイファちゃんとの約束もあるしもう少し情報収集するか。それに三日後は巫女様誕生の儀式みたいだしそれ見てからでもいいんじゃないか?」
メイファちゃんとの約束を破る訳にいかないしな。
それにラース教の巫女、光の精霊の加護を受けている人物がどういう人か見ておきたいし。
「まぁそれもいいな。巫女様がどんな人物か気になるしな」
「だろ?」
光の精霊は上位精霊だし、その加護を受ける人物の事はゴルゴーラ教が闇の精霊を扱う以上見ておきたい。
俺とロイは頷き合い、みんなに同意を得ようと振り返った。
「「!?」」
奇しくも俺とロイは同じ反応をしてしまう。
なぜなら、シャーリーとアリィの二人が俺とロイをジト目で見ているからだ。
「ち、違う! そういう意味ではない」
即座にロイが否定する。
すっかり油断していた。
コルト都市国家の教訓で見るのは気を使ってたけど、会話の内容まで気が回らなかった。
「そ、そう! ロイの言う通り!」
俺とロイはそこから全力で誤解を解く為説明をした。




