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第百四十話 ラース教皇国での出来事 その3

 「うん! もちろんだよ!」


 メイファちゃんはまた眩しい笑顔をウィルに向けて答えた。

 その笑顔に返すようにウィルま微笑む。

 何とも微笑ましい光景だ。

 ウィルに彼女かウィルを想っている女性がいたら、この光景を見て確実に将来を思い描くだろう。

 男の俺から見ても素晴らしく出来た男だと思う。


 それにウィルはダメな事はダメっていいながらメイファちゃんの想いは肯定してあげた。

 ちゃんといいところと悪いところを分けて諭してあげている。

 ウィルは絶対良いお父さんになるな。

 何かあいつを見る目が変わった気がする。

 

 「いつ誕生日会なんだ?」

 「んーっとねぇ〜……あと三回寝たら! 夕方からやるんだよ!」


 三日後か。

 まぁ、予想外の行動になるけど別にゴルゾーラ教の動きを掴めている訳でもないし、しばらくこの国で情報収集もしないといけないだろうし大丈夫だろう。

 ふと、みんなを見ると微笑ましく二人を見ている。

 この様子だと異論もないようだ。

 ロイもカルザルの件があっていろいろ悩んでたみたいだし、いい気分転換になるだろう。

 それに、巫女が誕生するという事だしそれを見ていくのも良いかもしれない。


 『ラース教は白、ゴルゾーラ教は黒』


 何か対照的だし、無関係じゃないかもしれない。

 それに少しは宗教の事も知っておいた方がいいかもしれないし、何よりまた知らないのをいい事に気まずくさせる訳にはいかない。

 あとで、みんなに意見を聞いてからになるけどラース教の事もゴルゾーラ教に関係あるかもしれないから調べた方が良いとも思うし。


 「そうか。じゃぁあと3回寝たら夕方前にこの場所でな」

 「うん! 分かった! ありがとうお兄ちゃん!」


 メイファちゃんはそう言って手を振りながら、街の中に消えて行った。



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