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第十三話 絶賛後悔中

 あれから一週間。

 あの日はロイがしつこかった。


 「何があったんだ?」

 「誰が可愛いんだ?」

 「ハル、力づくは駄目だぞ」


 ロイの執拗な追及をかわしていたけど最後の最後で誘導にひっかかってしまった。


 「誰が力づくだ! 力づくどころかヘタレて逃げたわ!」

 「ふふっ、ついに口を滑らせたな! さぁ何があったか言ってみろ! 相談に乗るぞ?」


 俺はロイの誘導尋問にひっかかりついに全部白状した。

 あの時のロイの悪人面は今までで見てきた悪人面で一番だった。

 まぁでも一人で悩むよりはマシかとも多少は思ったし。


 「そんな絵に書いたような事があったのか。でもハルのそれはダメだな。……まぁでも助けたの合わせたらマイナスではないと思うけど?」


 ロイは俺の気持ちを見事に下げたり上げたりしてくれた。


 「まぁこれが運命ならまた会うだろう。次は失敗しないように考えといたらどぅだ?」


 次があるのか……まぁでも次は同じ事をしないようにしないと。

 その日は途中から修行じゃなく恋バナになった。



 昨日ロイが来た事もあって、今日はおそらくロイは来ない。

 俺は一人、修行に励む。

 最初のうちはまだ集中力が持ったけどだんだとあの子の事に意識が流れる。


 「はぁ〜……なんであの時、逃げ出したんだろう。名前ぐらい聞けば良かったのに……」


 俺は絶賛後悔中だった。

 水色の髪をしたあの女の子…。

 俺は今までにない衝撃を受けた。

 所詮一目惚れ。


 探しに行くか?

 いや、あんなワケ分からないの事言って今更合わす顔なんて……。

 それに会ってなんて声をかける?

 でも、このまま諦めるのか?

 いや、それはちょっと……。

 なんて考えがループしてしまっている。


 「あぁ、なんであの時あんな事言ってしまったんだ」


 俺は思わず口に出しながら頭を抱えて後悔していた。

 そんな時、声が聞こえた。


 「あの〜……ハル君……ですか?」

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