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第百二十八話 ラモル山での出来事 その9

 「このまま帰らせてもらう……という訳には行かないか」

 「当たり前だ! みすみす逃す訳には行かない」

 「俺に姿を見せたからにはその身をもって償ってもらおう!」


 ここでカルザルを逃す訳にはいかない。

 何の用だったか知らないけど、ゴルゾーラ教の情報が掴めない現状、ここでみすみす逃す訳にはいかない。

特に今はみんなが避難して俺一人だから周りの心配もしなくていい。

 漆黒の鎧の男もカルザルを逃すつもりはないらしい。

 そう言えばこいつ『復讐』とか言ってたな。

 ……どうやら訳ありで間違いないだろう。

 完全に警戒を解いてはダメだろうけど、今の状況でこいつが俺に襲いかかる事はほぼないだろう。

 なら、とりあえず相手にすべき奴は……。

 俺はカルザルに向けていた剣を握り直す。

 俺と少し離れた隣にいる漆黒の鎧の男も剣先をカルザルへと向け、様子を伺っている。


 「……なら、我も覚悟を決めるまで……来い!」


 カルザルはそう言うと自身の周りに黒いオーラを発する。

 さらに、剣にも黒いオーラを漂わせた。

 そのオーラは先ほどよりも大きい。

 さすが、力を司る司教って事か。

 ……でも、負ける訳にいかない!


 「ほう、先ほどまではまだまだ様子見といったところか。……これは残ったかいがあったのかもしれぬ」

 「……チッ」


 俺は八割ほどの魔力を身体と剣に纏わせる。

 本当は全力で出したいけど、この漆黒の鎧の男もいる以上、カルザルを倒した後で自分が倒れる訳にはいかない。

 横では漆黒の鎧の男も先ほどより、大きなオーラを出し態勢を整えている。


 「……さて、お主らの覚悟……見せてみろ!」

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