表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/494

第百六話 コルト都市国家での出来事 その21

 「どういう事だ!?」


 ウィルが俺に問いかける。

 ウィルは自分の父親が魔人化された事を思い出したのだろう。

 命を弄び、命を愚弄する行い。

 ゴルゴーラ教のやっている事は許せない。


 「……おそらく、何らかの方法で戦闘狼(ウォーウルフ)の心を操り、心を完全に闇に染めたんだと思う」

 「そんなバカな事が……!?」


 ウィルは驚愕した顔している。

 女性三人は驚いて声も出ないようだ。

 でも、実際『エターナル・ログ』の知識に精神を誘導する魔法はある。

 しかし、禁術の為他の者が知り得るはずがない。

 やっぱりゴルゴーラ教には何かがある。

 そして、きっと俺も無関係ではない。


 「ハル……やっぱりおまえは大司教様が言ってる通り危険な奴だな。どうやってその知識があるか分からないが大司教様と同等、もしくは超える知識……おまえは危ない存在だ」


 ダグマルはそう言って俺を見据える。

 そして戦闘狼(ウォーウルフ)に命令を出す。

 戦闘狼(ウォーウルフ)はダグマルの指示に従い、四方に散り、俺たちの周りを回り出した。


 「お、おい! どうなってるだ!? ……とりあえずこいつらなんとかしないとやべぇーぞ!」


 ダリウスさんが言う事はもっともだ。

 この戦闘狼(ウォーウルフ)達をなんとかしないと、どうする事もできない。

 できる事ならあのダグマルって奴を捕まえていろいろ聞きたいところだけど、その前にこの状況をなんとかしないと……。

 普通の戦闘狼(ウォーウルフ)でない以上、気は抜けないしさっきのスピードを見る限り、なかなかやっかいだ。


 「ハル! とりあえずこいつらを何とかするぞ!」


 ロイの言葉に頷き、俺たちは戦闘隊形(フォーメーション)を立て直し、戦闘狼(ウォーウルフ)の攻撃に備えた。

 一部、変わって俺が正面、右にロイ、左がウィル、そして後ろにダリウスさん、真ん中に女性三人という布陣だ。


 「ふん、おまえ達にこいつらを倒せるかな?」

 「倒してみせるさ! そして……おまえを捕まえる!」

 「面白い。おまえ達の力を見せてみろ!」


 ダグマルがそう言うと戦闘狼(ウォーウルフ)は四方から襲ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ