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感染戦線  作者: ヘロおやじ
第 一 章 調 布 編
27/72

27.Pday 8日目

まだ少々足踏み中です、早く東京脱出編を書きたいですが、主人公が中々動いてくれません。


最早流れに身を任せるしか無いようです。

PM13:30 調布飛行場側 [ひよく寮] リビング


「しかし少し見ない間に、防壁がだいぶ完成しているのに驚いたよ。

8割以上完成して居るのじゃ無いかな?」


「やはり大通り際に住む、新しい住民が不安がって、他所に移動してしまったのが、工事が進んだ原因かも知れないですね。


 あちこちの避難所が決壊し、避難民の車が道路を通り、TVでゾンビのスタンビートの情報を流して居る為、都心から近いこの町に居るのが、不安になったのだと思います」


「道沿いに住んでいるのが、不安を増幅して居るのだと思います。

ゾンビや暴徒の襲撃で、真っ先に被害を受けるし、町自体に愛着がそんなに無いようですからね」


「無理強いしても仕様が無いし、個人の問題だから仕方ない。

残ったのは全体で何人位かな」


「大体100名強位残りましたね。 

町内の中に入った所に住んでいる人や、小さい子供とか赤ちゃんが居る家族は、通り沿い以外あまり出ていきませんでした。


 大通り際に住んでいる9割以上の人と、アパートに住む若い人は5割位移動しました」


「小さい子供や赤ちゃんが居る家庭は、移動しにくいのかな?

若い人が親を心配して、親元に行ったのは解るが、都心部や遠隔地に実家が有る人は、子連れで下手に移動は出来ないからな。


 100人位残れば若い働き盛りが6割位だから、防衛や営繕等の人でも確保出来るしね」


「代表、午後は何か予定はありますか、無いのなら私と田所は町会の自衛隊出の何人かに、トラップの講習会をしようかと思います」


「特に無いので二人には講師をお願いします。

私は少し書類仕事が有るので、ここに居ますので用事があったら寮まで連絡して下さい」


「「了解!」」


 間も無く二人は何点かの資材を持って、町会の公民館に移動していった。


 多分罠用に使う教材だろう。


 あの二人にかかったら、ワイヤーと石、ロープと細引きに、針金と釘、釣り糸とサバイバルナイフ、工具があれば凶悪なトラップの10や20、簡単に仕掛ける技能が有るからな。


 簡単な所謂ブービートラップ(愚か者の罠)や、落とし穴や踏み抜き罠にブランコ罠・落下罠・弓罠・家庭用品を使った対人地雷など

多彩なトラップの知識がある。


 一番悪質なのは罠を解除し、安心するともう一つの罠が発動する物や、後半に成ってトラップ解除に慣れた頃、3つ目の罠が仕掛けられたりする多重トラップ。


 ベテランなら見つけられる罠を使い、素人なら第一の罠に、助けに入った救助者や、第一の罠に気付いたプロを、第二の罠にかけるタイプ。


 道路に車両が通れない大きさの丸太や石を置き、それにトラップを念入りに仕掛けて置き、次の阻害物に罠を仕掛けたり、仕掛けなかったりすれば、全てのバリケードを罠有りと仮定して、解除しなければ成ら無くする心理的阻害トラップ等。


 兎も角人間性を疑う様な、トラップを嫌と言う程知って居る連中だ。


 その知識や経験は、傭兵時代に専任や敵から実地で叩きこまれた、現場ならではのもので有り、改善好きな国民性と相まった、創意工夫が一杯の敵への素敵な(?)プレゼントでもある。


 まああの二人に任せて置けば、2度とその場所に行きたく無くなる、夢の遊園地が出来上がるだろうな・・・・ブル。



 その後俺は、3時位まで溜まっていた書類を整理し、今後の町会の防衛大綱を作ったりと忙しく仕事をした。


 その他[おもいかね]でハッキングした世界情勢や、今後のA国とR国及びヨーロッパ連合の軍事的な思惑等、想定通りの動きになっているか監視報告を受けて、提督と衛星通信で打ち合わせたりして過ごした。


 ゾンビウィルスの解析は順調に進み、4ヶ月程で試作段階のワクチンが完成するとの予測がたってきた。


 抗ウィルス薬はワクチンに研究者及び、施設を優先して回している為に少々遅れが出て居るが、想定内である。


 敵性民族の自国への退去は96%程済み、残りは悪質なテロリストと、その協力者であった為に、非常事態法に基づき粛々と処理された。


 え? 処理とはどう言う事かと? 無論スパイやテロリストには人権は有りません。


 これは国際法上も問題無く、何処からつつかれても堂々と反論出来ますが? 何か?


 大体今までスパイ天国だったのも、歴史的経緯を見れば解るが、戦勝国が日本に本当の意味での、復権をされるのを警戒して成立を妨害していたのだ。


 スパイ防止法等の国防間系の法律を、整備させない為特亜や国内の自称知識人を煽って、過去妨害していたA国、R国及びヨーロッパ連合の行動をみれば一目瞭然だ。


 外交とは相手国の政治家発言の、中身の裏を読む力を常に持たなければいけない場である。


 そうでないと国際外交の場では、直ぐに食いモノにされる意識を持たないと、いけない事を国民に学ばせるのが、教育ではないのだろうか。


 この利権や民族のエゴ等が対立する場は、詐欺師や職業犯罪者が裸足で逃げ出すような連中が、大手を振って闊歩する善も悪もない冥府魔道の世界である。


 端から性善説を唱える馬鹿は肥やしにしかならない、地獄の猛者が大量に居る場だと弁えれば成らない修羅の場である。


 素人が碁や将棋の高段者の指し手が不味いと、口を出す愚をどうしてするのか?


 日本のマスコミ如き三流記者しか雇えない、見識の無いマスメディア各社が、果たして国の将来に関わる問題に、論評出来る資格があるのか今一度検証しないと、其れこそ戦前の戦争に誘導された当時と同じ愚を繰り返す事になる。


 勘違いしてはいけないのが、当時国民を戦争に誘導したのが、国だけの責任にすり変って居るが、実は最も対立の火を煽ったのが当時のマスメディアの代表たる、新聞各社であった事を、皆誤魔化しに誘導されて騙されているのに、気付いていないのは滑稽な事だ。


 最も今回のパンデミックにより、当時の主役だった世代や、60年安保で赤旗を振って居た、国際政治に見識の無い世代が大量に整理されたのは、僥倖だったのだが。


 彼の世代は全ての戦争は悪だと思い込み、防衛戦争すら否定してしまう思考停止世代であり、ヤクザに家族が食い物にされても、戦うなと主張する狂気の世代だとしか思えない。


 自分の愛する妻や娘が目の前で、犯され殺されようとする場合でも、抗戦する事は悪だと言い張る、凶悪犯罪共犯者の様な事を平気で主張する連中と、真面な話をするのは不可能だった。


 この安保闘争から大学紛争を行っていた世代は、エキセントリックな性格な者が多く、非常にバランスを欠いた人間が非常に多いのが特徴だ。


 社会の中では1950年代前半生まれの、60代から50代後半の人間に多く、彼らの多くが社会からリタイヤした事は喜ぶべき事だが、今回のパンデミックにより更に、整理が進んだ事はパンデミックの数少ない効用だろう。


 俺が社会に出て付き合った彼らは、新聞と言うクオリティ・ペーパーの盲信者が多く、共産主義者か左翼主義以外の思想を断固拒否する、志操堅固な所謂狂信者多い様に感じた次第だ。


 その狂信者が多い団塊の世代が、老人になり未だに新聞を有り難がって、情報の源泉として扱う傾向が強く、左翼敵思考が識者に求められる素養だと信じ込み、日本人の戦後自虐史観を助長してしまったのが悔やまれる。


 その彼らが今回、老齢の為に大量にゾンビの餌食になり、本当の意味でのリベラルな世代が、主流に成ったのは今後の日本の舵取りには、プラスになったのだろう。


 俺は別に戦争を礼賛するつもりはない。


 只、世の中戦うべき時と、戦わない時を弁えないと、我々が大事にしている家族や友人を、奪われる憂き目に必ず合うと断言出来る。


 別に預言者を気取る必要もない、何故なら歴史を紐解けば無抵抗主義は、98%は破綻しているからだ。


 人に因ってはインドのガンジーが行った、無抵抗主義を言い立てる者もいるが、実はあれ強かな戦略をガンジーが取ったのを、ガンジー礼賛者は見ようとしないか、贔屓の引き倒しをしているなと思う。


 彼は非暴力と言う暴力を上手に取り入れ、その後のインドの志士達の行動を見ると、ガンジーを表の顔として世界のマスコミを使い、世論を非暴力と言う戦略でイギリスの戦力を死に体し、ボース等はその影で目立たぬよう、暴力を使い革命を成功に導いたのだ。


 決して暴力を使わなかったのではなく、相手が使う最後の手段を封じる為の戦略であり、彼の様に卓越した戦略家以外が、その方式を真似ても結果はベトナム戦争の様に、悲惨な事態になるだけだろう。


 そして今現在日本の周辺には、今だ古代文明の残滓である、C華思想を国是とした中世から脱却出来ない、三流大国とその思想にかぶれて追随するC鮮国家が、居座って居るのを忘れてはいけない。




 俺は仕事に一応けりが着いたのが3時だったので、お茶を飲いみにリビングに降りて来た。


「やあ佐田さん、お茶をもらえるかな」


 リビングで寛いでいた佐田婦人に、お茶を所望した。


「あら甘莉さん、今日はそう言えばここでお仕事をしていらしたのですね。

気がつかなくて申し訳ありません、今お茶をお淹れします」


「お世話様、緑茶をお願いします」


 佐田さんが新しいお茶っ葉を急須に入れ替え、再沸騰させたポットの湯を、茶碗と湯冷ましに注ぎ温度を下げている間に、お茶菓子を持って来てくれた。


「おや、揚げ餅ですか? 手作りの様ですがどうされたのです」


「佐々木さんの奥様に、干し餅を頂いたので揚げ餅を先程作りました。

こちらが醤油味で、こちらが塩味です」


「ウン、・・・・・美味しいですね! やはり揚げたては違いますね」


「わたくし、酸化した油に弱いものですから、良くお正月の鏡餅を乾燥させて、欠き餅にして冷蔵庫で保存し、揚げ餅や蒸し餅にして食べるのです。

愛美も大好物なので、良く作って二人のおやつにしていますわ」


「手作りのお菓子は、食育に良い影響を与えそうですね。

愛美ちゃんも将来自分の子供と一緒に、お菓子作りをするのでしょう、良いお母さんを持って彼女も幸せですね」


「私も母がしていた事をして居るだけで、そんなに特別な事をして居るつもりはありませんけれど・・・・。


 あ、そうだ、甘莉さんは甘いものは平気ですか? 面白い物をお出しします」


「甘いものは大好物ですが、何なのですか?」


 席を立った佐田婦人が、キッチンから新しい皿を持って来た。


「これは今日思いついて作って見たら、以外に行けたので作ってみたのですが、お口に合うと良いですがどうでしょう?」


 よく見ると揚げ餅に、茶色っぽい粉がかかって居る物だ。


 一口食べて見ると、口の中に揚げ餅の油分と、黒糖の素朴な甘味が広がって、なんとも郷愁を誘う味に仕上がって居る一品だ。


 丁度油を効かせたかりん糖を、レアにした様な不思議で優しく懐かしいお菓子に仕上がっていた。


「う~ん! これは不思議で懐かしい味に仕上がっていますね!

お茶が進みますよ。

女性陣に見つかると、あっという間に無くなりそうだ」


「意外と上手く仕上がりましたので、お出ししました。


 隠し味に天然の海塩を少し、事前に振掛けましたので、黒糖の風味が増したと思いますがどうでしょう?」


「この仄かな甘しょっぱさは、海塩の効果か。


 この一塩が効いて、甘すぎないし相乗効果が出ているのですね!


 熱い内に黒糖を振掛けた効果か、溶けて固まって油と絡んだ黒糖に、丁度良いアクセントを付け足した感じですね」


 俺は佐田婦人の創作駄菓子を食べながら、この女性の娘愛美ちゃんもこの感性を引き継ぎ、伝統を作って行くのだろうと思った。


 この様な親に育てられた子供は、他人を酷くいじめたりせず、思いやりのある子に育ち、その子供も同じ様に世代を重ねるのだなと思う。


 第二次世界大戦後の刑法や、思想はどう考えても科学的では無いし、佐田家の様なまともな家庭が被害にあっても、犯人を適正に裁けない異常な状態に有ったのだと思う。


 現在の行き過ぎた個人情報の過保護も、誰ひとり諌めようとはせず放置するのはどうした事か。


 自然災害で緊急搬送されて来た患者さんを、わざわざブルーシートで目隠しをして、カメラやテレビカメラから顔を守るより、一刻も早く処置するのが筋だろうに。


 もし勝手に報道した場合は、TV局を即座に訴えて迅速に裁判を行い、慰謝料を多額に請求出来るシステムにすれば、効率は上がるのではないかと俺は思う。


 何故なら資本や資金が個人より豊富な、マスコミは被害者の人権を無視した報道を行った場合、即座に被害者に賠償するのが当前と言う風潮を作れば、勝手に被害者の顔を報道しないはずだ。


 行った場合莫大な慰謝料を、支払わなくては成らない様にすれば、報道の自由を盾に一番立場の弱い被害者と、その家族の人権を侵害する様な報道をしなく成るだろう。


 今の報道間系者や法曹間系者は、一番立場の弱い被害者とその家族に対し、まるで傷ついた動物に肉食獣が、襲い掛る様に傍若無人に振る舞い、その心の傷に毒を塗る行為を平然と行う。


 そして一変して犯罪者に対しては、やれ精神病を患っているから、やれ同○地区出身者だからとか、特亜出身者だと言って特別な配慮をし、犯罪被害者の人権以上に、人権を配慮する異常さは理解の範囲を超えている。


 要は社会では誰が重要なのか? 犯罪が起きた場合誰の権利がより優先されなければ成らないか。


 ハッキリ言えば、余程特殊な例で無ければ、被害者の人権や精神的負担を極力減らすのが第一なのは、誰が見ても明らかだろう。


 次に尊重されるのは、被害者の家族の権利である。


 加害者の権利の順位は、一番下方に置かれるのが当前であり、精神病者が犯した犯罪でも、もし凶悪犯罪であれば100%完治せず退院させた場合、誤診した医者は責任を取らせる様にして貰いたい。


 又、病気で殺した場合、病人に罪を負わすのが不当だと主張する法曹間系者がいるのなら、被害者対する基金をまず自腹を切って設立し、自身が経済的・精神的に塗炭の苦しみを味わっても、擁護する心構えを示してその活動をしてから言えと俺は言いたい。


 兎も角第一は被害者のケアであり、加害者はそれが終わってからだし、刑事以外の民法裁判では被害者に優先的に、無償で弁護士を付け、加害者には無料の弁護士を着ける制度は、無くすのが筋では無いのか。


 金が払えないのならば罪が決まり、死刑なら刑が執行される前に重労働刑で原発事故現場ではたらかせ、少しでも国庫へ金を返納し、死しても死体は利用出来る臓器やパーツを全て、換金し弁護料や被害者の保障に宛てれば良いのだ。


 同じく無期や懲役刑の場合も、被害者に対する保障を刑務所内で、重労働や危険作業等の仕事をして其れに宛てれば、安穏と刑務所に居る事は出来ないだろう。


 しかし今は何処で勘違いしたか、犯罪者の厚生ばがりが優先されて、一番行わなければいけない、被害者やその家族のケアは、御座成りになってしまっている。


 加害者には2度と刑務所には行きたくないと、思わせる位人権はぎりぎりまで剥奪し、刑務所は非常に居づらい環境にして置くのが再犯を起こさない為に、必要では無いのかと俺はいつもおもう。


 でないと真面目に働いて税を払い、受刑者を活かしてやっている、我々は浮かばれないし、職業犯罪者に無料の宿泊施設替わりに、使用されている現状は本末転倒では無いのか。


 せめて刑の執行中は、人権を停止しておき、刑務所に2度と来たくない環境にして、出所後に利用代金をローンで返還させる様にしておくべきだと思う。


 俺は佐田婦人の顔を見ながら、今後の日本の在り方。


 真面に働く者が報われる社会を目指すには、何を大事にし、何を削るべきかを考えていた。


「あの、甘莉さんどうかなさいました?」


「いえ、今後の日本には何が必要か、必要でないかを考えていたのですよ」


「わたしとしては母親ですから、娘が安全に安心して暮らせる社会になって欲しいです。


 犯罪に合わない様に、子供に厳しくも優しい社会に成って欲しいですわ」


「そうですね、道理が通る社会に大人がしなければ、子供も安心して遊べない世の中に成って、お先真っ暗ですからね」


「前にニューヨークでの取り組みを、TVで紹介していたけれど、ちょっとした落書きや、窓ガラスの割れや、道の汚れが犯罪を呼び込むそうですね。


 だからニューヨークの市長はその事に取り組み、犯罪が激減したそうです。


 日本でもちょっとした犯罪を野放しにしたり、こんな事は大した事は無いと見過ごすと、何れ大きな犯罪を呼び込むのでは無いかと、怖くなった事を思い出しましたわ」


「そうですね、私達陰陽道を修めている時に、先達からよく言われたのは、「魔は間に入り込み知らない内に心を蝕むのだ」と。


 本当に気の変わる刹那に、魔は入り込むのですよ。


 私達の修行は己の心を見る訓練を、中心に行いますので魔が入り込む瞬間を時間を、スローにして再生する様に、克明に体験する事が出来るのです」


「へーえ! その様な修行をするのですか、でも何か役にたつのでしょうか?」


「これが基本で、中心なんですよ。


 中心がブレないと常に心が安定しますので、外的な力で振らされても直ぐに元の精神状態に戻せますし、魔物は相手の心を膠着させて、その隙に相手の心を乗っ取る陣地を相手の心に作り、そこを足掛りにして相手を乗っ取るのです。


 だから先程佐田さんが言った、ニューヨークの取り組みは、落書きやゴミ、窓の破損と言った些細な事を橋頭堡に、魔が侵入する門に利用しているのですが、その門を塞ぐ極めて理に適った方法なのですよ」


「では日本の治安が悪くなって来たのは、やはり原因が有るのですか?


 そんなに街は落書きも無いし、道が汚れても居ないのに、何が原因なのでしょう」


「日本の場合はもっと複雑かも知れません。


 何故なら日本人は綺麗好きで、秩序を守ろうとする傾向が強い、社会的に良い癖がある集団です。


 それを崩すのに利用された、日本の落書きと言う存在は、人権屋と呼ばれる一見真面そうに見える集団です。


 彼らは始め非常に真当な問題提起をして、市民権を得る戦法を取って来ました。


 いえ、最初は本当に心が綺麗な、真当な人が起こした社会運動だったのかも知れないですね。


 一方的に差別されて居る存在を擁護し、正義の味方として社会に認知される努力をして来たのですが、ある時から真友な社会性から逸脱する破壊活動を行い出したのです。


 その方法は、差別されて来た者達が犯した犯罪を、処罰しようとする者を、差別主義者だと無関係な論拠を盾に、犯罪者に適正な罰を執行しようとする者を攻撃しだしたのです」


「そう言えば性犯罪者の実名報道や、どの国出身者が犯した犯罪かとか、前は報道していたのに、いまは全く報道しなくなりましたよね、民主党が政権を取ってから、特に報道しなくなったのを覚えていますが・・・・・」


「正にそうですね、2年程前にある人権団体の、NPO法人の代表だった人と知遇を得ましたが、彼は同○地区問題で昔から活躍した人ですが、非常に厳格な人格者です。


 同地区出の者が犯罪を犯しても、必要以上は庇わずに罪は罪として、地域問題と切り離して活動をしていたそうです。


 しかし近年左翼系の政治団体が法人に入り込み、犯罪を犯した同地区の住民と、特亜系の不法在日滞在者の犯罪を擁護する行動に出だしたので、その勢力と戦ったのですが、政治力と資金力に負けてNPOを追い出されたそうです。


 無論バックには例の政党と、特亜系の政治団体にC国共産党のオルグが、バックアップしていたのですがね」


「ではあいつ等が、我が国の治安を乱そうと合作していたのですか」


「残念ながら違います、その後ろには国連の常任理事国が居るのです。


 考えてご覧なさい佐田さん、彼の特亜2国がどうして我が国で大手を振って謀略を仕掛けられるのか?


 どうしてK国が虚偽歴史の従軍慰安婦問題で、我が国を攻撃するのを同盟国であり、当時の資料を一番持っているはずのA国は放置しておくのか?


 R国も当然当時の資料は握って居り、嘘だと知って居るしF国等は国際マンガ展で慰安婦コーナーまで作り、日本に不利な行動を何故取ったのか?


 此処まで状況証拠が出て居るのに、気が付かない方がどうかしているとは思いませんか?」


「日本人を貶めようとしているとしか、考えられませんね・・・」


「その通り、当時の歴史資料をどう読んでも、国が慰安婦を強制連行した事実はありません、強制連行はソビエトとA国は日系人や、敗戦国の日本兵を、不当に強制連行した事実は有りますよ?


 戦時中にE兵をデスマーチで、不当に殺したと言掛りを付けていますが、監視していた日本兵も一緒に徒歩で、収容所まで連行していた事実が有り、不当な扱いをした事実はないにも拘らず、日本憎しで罪をでっち上げた記録が残っているのを、奴らはケロと忘れている振りをしてごまかしているのに、日本人はそろそろ気づくべきでしょうね」


「しかしどうしてそこまで日本を目の敵にするのでしょう?


 そんなに私達は彼らに酷い事をしたのでしょうか?」


「K国は余りにも自身の歴史が惨めなので、日本を貶めて居れば自分達が偉く成ったと、勘違いをして居るある種逆ギレ民族ですからね!


 実はC鮮半島の民族は、百済や高句麗が有った頃の人々は、全て絶滅させられてDNA的には、満州族とモンゴル人に唐人の血が混じった、奴隷として唐人と清国に作られた、所謂奴隷民族なのですよ。


 実は源C鮮民族のDNAは日本人の中に、残っているのです。


 これは他国が行った、DNA解析の結果判明した事実なので、あそこに住む不法占拠者達は、出て行って欲しいものです」


「それは・・・・身も蓋もない事実と言うか・・・・悲惨ですね」


「日本人で良かったと思いますよ、半島人だったらアイデンティティが崩壊してしまいますから」


「だから彼らは、執拗に日本を貶めて、崩壊させようとするのですね」


「C国人、特にT人はC国4000年の歴史とか大言壮語していますが、実際の歴史は異民族による支配の歴史で、日本が国として歴史にデビューしてから、少なくとも1500年経ちます。


 その間現在までT民族があの地方の支配者として、君臨した王朝は2か3つだけで、残りは異民族に支配されていたか、分裂していた寄り合い国家群だったはずですよ?


 其れに引換日本は少なくとも1500年以上、天皇家の歴史認められている世界最長の王国ですよ、いくらC国人が自身の歴史を誇っても、天皇家からすれば鼻でせせら笑われる新興国家群の集まりでしか無いのですよ。


 それが解って居るから彼らは日本が、煙たくて仕様が無いのでしょうね。


 だからわざわざ田中首相が日・C友好条約を結びに行った時、日本を貶める尊大な態度を取り、自身は偉いのだ~と踏ん反り返った態度を取り、世界から失笑を受けたのが解らない哀れな田舎者ですよ。


 しかし日本の隣国はどうしてこう、碌でなしの国ばかりなのでしょうね?」


「本当にそう思います、考えるとタメ息しか出ないのであきらめますが。


 しかしA国やヨーロッパは、何故日本を目の敵にするのでしょうか」


「まあこれは私見なので後は自身で判断して欲しいのですが、彼らは日本に対して非常に警戒と侮りを持った感情を持って居ると思いますね。


 昔から黄禍論と言い、黄色人種が自称白く美しく神に選ばれた、選民たる白人種文明を破壊し、世界を乗っ取るのでは無いかと、不安に思うと同時に、我々はあんな猿の出来損ないに、負ける筈はないのだと言う、根拠の無い自信の狭間で揺れ動いているのです。


 だから侮りながら、不安に思う二律背反状態で、日本に当たるものだから、日本人も判断に迷うのでは無いかとおもいます」


「でも彼らの根底には人種差別と言う、暗い部分が仄見えますね。


 何だかやり切れない思いになりますわ」


「普通の日本人はそう思うのが、当前ですが彼ら白人種は、根深い差別意識が抜けないと思います。


 と言うか、一神教徒はと言い直すべきですね。


 一神教徒と言うか、ユダヤ教を祖とする宗教は本質が侵略神であり、日本ではその存在は禍津神として、敬して近寄らずの態度を取って来た、邪神の一柱です。


 彼の神を信仰する者達の本質は、三光の具現者なのですよ。


 三光とは「奪い尽くし・殺し尽くし・破壊しつくし」の三つの力を振るう神を信望する者達の性質を現したものです。


 だから彼の宗教が行って来た歴史をみれば、一目瞭然ですよ」


「確かにどの宗教も血生臭い歴史だらけですね、道理で昔からわたくしは、耶蘇には疑問だらけで友人に勧められたのですが、入信する気にはなれなかったですね」


「そうですね、賢明な人は言葉より行動で判断しますから、騙されにくいのでしょうね。


 遊人やダメンズに引っかかり、泣きを見てばかりいる人は、同じ失敗を際限無く繰り返すのですよ。


 だから致命的な失敗を3度する人は、私は諦めてそれとなく離れて行く様にしていますね、出ないと私までその人の失敗に巻き込まれますから」


 俺は重くなった空気を散らす為に、茶化して言った。


「・・・・思い当りますねェ、その手の友人が居ますが、同じ致命的な失敗ばかり繰り返しますから・・・・。


 何度注意しても同じタイプの男に引っかかって、痛い目に合っても何も学ばないから、どう仕様も無くなって離れていきましたが」


「やはり最初に違和感を感じたら、それは十中八九間違って居ないですよ。

初めにおかしいと思った事は、おかしいんです! 


 だから妥協しては行け無いのは、ファーストインプレッションズです」


「そうですね、初めの違和感は後になるとあ、っと気が付くのですが、それまで忘れている事が多いですから」


「そこさえ抑えて置けば、かなりの確率で詐欺には合わなくなりますよ。

只、私の立場だと詐欺師だと解って居ても、相手をしなければいけ無い場合がまま有りますから、面倒なのですがね」


「そう言えば甘莉さん、明後日は何時に此処を起つのですか?


 必要なら朝ごはんにおにぎりを、用意しておきますがどうしましょう」


「そうしてもらえれば有難いですね、此処を出発するのは早朝の6時頃を予定しています。


 あまり早いと暗くてゾンビを、見落としてしまう可能性がありますし、船の来航時間も有るので、早過ぎず遅過ぎずの時間で、太陽が完全に昇っている状態が好ましいので」


「人数は全部で11人ですね、あと車を回収する人が町会から、3名来る予定だとお聞きしたのですが、間違いないですか?」


「ええ、総勢14人になりますね、昼食は船上かフリーズドライパックのレーションを用意しましたので、問題ありません」


「?レーション?ですか?」


「ああ、ご存知無いですか、軍用の戦闘時に食べる行動食なんですが、メイドインUSAはあまり美味しくは無いので、フランス陸軍のレーションを用意しました」


「へーえ! そんな物が有るんですか? やはりフランス製は美食の国だけあって美味しいのですか?」


「軍用ですからコンパクトに、軽く纏めてある非常食見たいなものですが、フランス製は美味しいですよ、ワインが欲しくなるメニューですね。


 [ライジングサン]の海外顧問の方が、元フランス陸軍の中将なので新製品が、手に入る環境なのでスットックが豊富ですよ。


 内の社員にも好評なので、海外で活動する場合には、必ず装備する品物の一つです」


「へー、フランスの非常食ですか? 是非食べて見たいです!」


「途中順調で食べる機会が無ければ、船に乗った時に5人前を差し上げます。


 ご家族と工場で合流したら、後で一緒に試食してみると良いですよ」


「まあ宜しいのですか? 有難う御座います。


 その様な珍しい物は始めて頂くので、楽しみですわ!」


「軍用なので、汗をかいた後で食べる事を想定して、調理して有りますから塩味がキツイかも知れませんが。


 因みに日本のレーションは、Ⅰ型とⅡ型が有って、Ⅰ型はごはんの缶詰に魚やコンビーフ、鳥もつ煮や根野菜の煮付けとたくあんの缶詰も有りますよ。


 Ⅱ型はビニールパックに主食、副食、デザート、飲み物数種、タバスコ

マッチ、ガム、トイレットペーパー、ヒーター等が入ったセットに成っています。


 メニューはレトルトのカレーや酢豚、フランクフルトソーセージの他数種類がありますね。


 日本製も美味しいと各国の軍には好評ですよ」


「ご飯の缶詰ですか! 確かこの間甘莉さんと鬼山さんが、宅配便の配送センターで見つけた、3年の長期保存が効くあれですか?」


「ええそうです、ただ外観は軍用なのでカーキ色に塗装されて、地味ですけれどね、前に一揃い備蓄されて賞味期限が近づいた物を、親しくしている人事課の方から試食用に、頂いた事が有りました。


 Ⅰ型のご飯缶はの方は、きちっと加熱するととても美味しいですが、加熱しないとご飯がボロボロ、パサパサして食べづらいですよ。


 Ⅱ型のレトルトタイプは、水をいれると加熱する加熱器付きタイプ等、まだまだ進化中のレーションですが、メニューも色々増えていますね」


「両親や弟は東日本大震災の時、救助で来た自衛隊の部隊の方から色々な、戦闘食を頂いたそうですが、わたくしは親元を離れてこちらに来ていたので、心配していたのですが、知合いが相当亡くなったのは残念でした・・・・」


 俺達はそれから東日本大震災の、被害の事を少し話した後、俺は町内の擁壁工事を見に行った。




Pday 8日目

PM15:40 調布飛行場側 武蔵野の森の公園 


 壁本体は8割方40ftと20ftの、コンテナ2台を積み重ねて使い、高さ5m以上の擁壁に成っている。


 残りの2割が建設用鉄板の2枚重ねで、高さ2700mm×2で4800mmの高さが有り、裾は速乾セメントで補強してある。


 メインの4箇所ある門は、跳ね上げ式の4tパネルトラックも通れる高さがある。


 更に大型が通る場合は大型フォークリフトを使い、20ftコンテナ2台が積み重ねられている部分を、持ち上げて退かし、トラックや重機を通す方法を取って居る。


 野川沿いの壁は鉄パイプとコンクリートブロックで補強した、工事用の鉄板擁壁を4m80cmの高さで囲う方式を取っている。

40mおきに防弾監視塔が作って有り、無論裾は地中に埋めてコンクリで補強済み。


 又、工作工場兼、備蓄基地に成っている工場の周りにも、野川と同じ擁壁で囲い、部分的に20ftコンテナで監視塔を作り、ゾンビと暴徒対策にして居る。


 南側の町会の境目は、航宙センターの敷地を分断する形でコンテナを設置し、保安の為一部4階建てビルを取り込む形で、擁壁を作り野川までの道を塞いだ。


 病院側の崖際の森も半分方伐採されて、人が隠れて行動出来ない様にされた。

崖上の20mも同じ様に伐採され、そこにコンテナの陣地が作られる予定に成っている。


 病院前の橋は対岸までこちらで塞ぎ、人の出入りを制限して居り、明日には川沿いに擁壁工事が始まる予定である。


 又、崖上の中学校は病院側の擁壁工事が終わり次第、町会で開放して町会の管轄にし、都心からの避難民受け入れ施設にして、町会の守りの一つにする予定だ。


 これで取り合えず、町会の防備は整ったと考えて、差し支えないだろう。


 食料品も冷凍倉庫40ft10台に20ft6台分の備蓄があり、ソーラー発電ユニットと合わせて運用すれば、2年は現在の人口を賄える計算だ。


 余った冷凍コンテナトラックは、近場のスーパーなどの冷凍品を調達する時に使用して居り、一回でかなりの量を運べるし、予備の食料倉庫としても役立っている。


 他にコンテナヤードには40台の冷凍コンテナがあるので、合わせれば5~6年は食いつなげる、物資が有るのは心強い限りだ。


 後は公園内に2重防壁に偽装して、冷凍コンテナを設置すればさらに備蓄を増やせるから、より有利にサバイバルが出来る。


 後は、もう少し住民を増やしても良いな。


 しかし増やす場合は技能者と、お荷物に成らない人材でないと住民と軋轢が生まれて、ロクな事に成らないから注意が必要だ。


 義務が先に来る事を弁えず、権利ばかり主張する何処か壊れた欠陥人間が加わっても、百害あって一利無しだからな。


 安全に保護されるのが当然であり、安全に過ごせるのが当然の権利と思って居る、(たか)り屋人間は要らない人であり、黙っていても仕事を見つけて動ける人以外は、保護の対象には成らない事を徹底させないと、ゴミ人員だけ増えても意味がないからな。


 どうして恩も義理も無い他人に、無条件で奉仕する馬鹿は居ないと、理解させないといけ無い餓鬼人間が最近多すぎる。


 赤ん坊や幼児、10才以下の子供は、無条件で保護される対象だがそれ以外の傷病者以外は、働くのが当然で有り、働かざる者食うべからずの意識が無い人間が多過ぎる。


 原因は親が家庭の仕事をさせず、勉強だけをする事を一番にした為、社会に出ても扶養者(不要者)に、成ってしまう人間の何と多い事だろう。


 扶養者(不要者)対策は急務でしないと、今後町会の存続に関わる大問題になるだろう。


 だから新しく参入した住民には、言わなくても解るだろうと当たるのでは無く、教えるスタンスで取り組みをするが、聞く耳を持たない人間は早い段階で袂を分かつ覚悟でいないと、彼らは気が付かないし増長するからな。


 しかし先程コンテナ調達班から聞いた話では、又40ftコンテナ倉庫から武器の類が見つかった様だ。


 今回はC-4が多い様で銃器の類いは、珍しくイスライル製のガリルだったみたいだ。


 どの組織の持ち物だろう、まさかモサドは無いだろうな?


 サプレッサー付きのM1911A1が30丁と45ACP弾薬1000発にマガジン120個。


 IMIガリルが15丁と5.56mmNATO弾3500発に35連マガジン45個。


 C-4爆薬100kgに、1秒~100分の時限信管200個に、無線信管200個と有線信管と起爆装置20個。


 米軍製ハンドグレネードM-67とMK3A2が30個ずつが入っていた。


 内容からすると何処かの国の工作員の、武器庫替わりに使用されていたのだろう。


 こんな物が平気で持ち込まれ、ストックされて居るのはハッキリ言って、危機管理の観点からすると不味すぎだろう。


 まあ今回は町会には元工兵出の田嶋社長がいるので、C-4の扱いに困る事は無いだろうから、阻害罠や武器として対ゾンビ・対暴徒戦に有効利用出来るだろう。


 C-4はプラスチック爆薬なので鉄板に薄く貼り、そこにパチンコ玉や釘などを埋め込み、手製クレイモヤを外壁にセットしたり、仕掛け地雷等をゾンビや暴徒の密集した場で、起爆すれば頼もしい防衛戦での一手になるだろう。


 崖上の砦の基部にもし砦を奪われた場合の対策に、自爆用の爆薬をセットして置くのも良いし、人見街道の切通に爆薬を仕掛けて、道を一次的に塞ぐのもゾンビの流入制限になる。


 中学や病院に続く道をトラックやバスを使い、塞ぎゾンビや暴徒の流入を防ぐのも良い手である。


 この間天文台の敷地を一周した時、ほぼ全面に渡って柵が設けて有ったので、入口さえ塞げばゾンビに関して閉鎖は出来るし、主要部分に侵入監視用のセンサーと監視カメラを設置しておけば、暴徒や避難民の同行も監視出来るので、先手を打つ意味でも必要だろう。


 俺は周りを見ながら色々思いついた事を、後で纏める用にICレコーダーに録音しておく様にしている。


 そう言えば前に田所君が言っていたが、監視車両に対ギロチンワイヤー用の防護ガイドを付けて置こう。


 パトロールに出た場合、それを付けて置けばギロチンワイヤーを受け流したり、鉄切り鋸の刃をセットしておけば、切断する事も出来るから安全だ。


 それにバイク替わりの足として、○ゼットⅡも調達出来るといいのだが。

あれが有ると川沿いの道を楽に行き来出来、一応車両だから装甲化も出来るし、結講な積載量も有るので中古車屋で見かけたら、確保して置くように言っておこう。


 明日は崖上の中学校を偵察に行くか? マップで見る限り道沿いに非常災害用の備品庫が有るので、早い段階で確保していた方が良いだろうから、帰りついでに町会に寄り佐々木会長にその旨言って置こう。


 俺は町会の公民館に向かって歩を進めた。



Pday 8日目

PM17:20 調布飛行場側 [ひよく寮] リビング


 一時間程佐々木老と話してから今帰って来た。


 先程思い付いた事と、明日中学校に行きゾンビの掃討と、偵察をしに行くので、3人程人員を貸して貰う交渉をしていた。


 幸いソーテックの蒔田君に田辺君が空いていたので、二人とサバゲーマニアの伊田君(23才)独身、運送会社の長距離トラック運転手をして居る青年だ。


 運転手をして居るが将来フランスに渡り、レジオン(外人部隊)に入隊するのが夢で、現在資金を貯めながらフランス語を学び、古武道を学びながら体を鍛えている、変わった青年だ。


 現在レジオンの募集が無いか、フランス大使館に足繁く通っているそうだ。


 なんだかヘッドハンターの血が騒ぎ出す人材だな。


 [ライジングサン]の海外部門に入隊しないか、打診してみるのも面白いからな。


 しかし今の若い世代は面白いな、無気力な奴や箸にも棒にも架からない奴も大勢居るが、目的に向かって邁進する奴もいる。


 おれが前の世界で同世代だった頃と比べると、2局化が寄り鮮明に成ってきた感じがするな。


 俺は田中君に明日の予定を話した。


「では崖上の中学校に物資の調達方々、偵察にいくのですね?


 ゾンビの数も然程多くは無い様なので、大丈夫でしょうけれど、明後日は福島への移動日なので、くれぐれも無理や危険な行動だけは謹んで下さい」


「ええ解りました、油断はしない様に行って来ます。


 車両はパジェロ改と、2tの装甲パネルトラックで行ってきます」


「回収予定の物は備品庫にある、防災用品と他には何か有りますか」


「出来ればその他に、プールの消毒用塩素錠剤と、体育用のマットを調達したいと思って居ます」


「マットですか?・・・何に使うのですか?」


「あれは結講良い防弾用品になるのですよ、自動小銃の弾ならあれ2重にして、5mm厚の鉄板と合わせるなら通しませんからね。


 監視塔の防弾装備として、そしてあの厚さの繊維ですから、ある程度の防寒対策としも優秀です」


「解りました、でもくれぐれも注意して行動して下さい、約束ですからね!」


「Yes Ser Mam!」


 思わず軍隊調に敬礼してしまった。


 田中君は呆れた顔をしてこちらを見ているが、華麗にスルーしよう。


 佐田婦人は生暖かい目でこちらを見ているし、先に帰っていたナース達はニヤニヤしながら見ている。


 なんだか女子率が高いなここは、愛美ちゃんは勇太君とお勉強中で忙しいのが幸いだ。


 早く鬼山・田所コンビが帰って来ないかな~・・・・ハア~


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