11 暗黒竜王VS天翼覇竜1
割れた空の向こうから顔を出す、巨大な竜。
あの空はやっぱり本物じゃなくて作り物だったのか。
「魔導王の側近──」
ミラが剣を抜いた。
コレットとリーリアもそれぞれ魔法を使う態勢に入っている。
ナビ、あいつのステータスを鑑定してくれ。
『りょーかい!』
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称 号:天翼覇竜
種 族:エクス・エルダースカイドラゴン(空戦型)
形 態:ドラゴンタイプ
L V:30
H P:894
M P:1202
攻撃力:2341
防御力:1918
素早さ:1390
★ :6
〇所持スキル
【灼熱のブレス】LV14
【爪撃】LV22
【竜尾】LV19
【飛行】LV10
【対魔法鱗】LV15
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さすがに──ステータスが高い。
所持スキルを見ると、基本的な竜の攻撃スキルを一通り備えている感じだ。
さらに高レベルの【対魔法鱗】もあるのか。
『ミラ、奴は魔法を防ぐ鱗を備えているようだ』
と、ミラに伝える。
「では、コレットやリーリアの魔法は効果が薄そうですね」
彼女は険しい表情になった。
さて、奴はどう出るか。
狭い遺跡内じゃ、奴も自由に飛び回れないだろう。
それに高火力のブレスは遺跡を崩落させる恐れがある。
肉弾戦で来るのか、それとも──。
俺はミラたちを守れるように、一番前に出た。
ずし……んっ。
ほぼ同時に、天翼覇竜が遺跡内に降り立つ。
さすがに大きい。
全長三十メートルはあるだろうか。
ただ、奴はあくまでも空戦型のスカイドラゴンだ。
地上戦は決して得手ではないだろう。
『ふん。地上での戦いなら、自分に分があるとでも思っているのか?』
天翼覇竜が吠える。
『言っておくが、貴様が恐ろしいのは「真の暗黒竜王」の形態になったときだ。「神樹伯爵」も「機甲巨人」もその姿になるまでは、貴様を圧倒していたという情報が入っているぞ』
──確かに、その通りだ。
素の状態の俺は『神樹伯爵』にも『機甲巨人』にも歯が立たなかった。
逆に言えば、魔導王の側近クラスと戦うためには『真の暗黒竜王』の力が必須ということだ。
だが、あの力はおいそれと使えない。
俺が力に呑まれ、理性を失った魔獣と化すかもしれない──。
『手はあるわよ、ガルダ』
ナビが言った。
『今の姿のまま、奴と対抗する手が──』





