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暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第5章 暗黒竜王の神殿

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9 よみがえる記憶と魂1

「ドラゴンさん、どうかしましたか?」


 ミラが不思議そうにたずねてくる。


『しばらく──静かにしてくれるか、ミラ。他の二人にも伝えてくれ』

「えっ?」

『ここにいると思い出せそうなんだ。だから──』

「は、はい。分かりました!」


 ミラはすぐにうなずき、コレットとリーリアに俺の意思を伝える。


 よし、あらためて。

 俺は大きく息を吐きだした。


 ぶしゅうっ、とドラゴンの息が白く吹き上がる。


 脳裏に、何かが浮かんできた。


 燃え盛る王都。

 襲いくるゴーレムたち。

 立ち向かう騎士団。

 その中には、俺もいる。


 そうだ、あのときの光景だ。

 魔導王がエレノア王国に攻め入ったときの。


 このときの出来事は鮮明に覚えている。

 記憶が欠損しているわけじゃない。


 俺の目の前でカレンが踏みつぶされた光景も。

 その後に俺が小さな女の子をかばい、踏みつぶされた感触も。

 そして──。


『死んだあなたの魂はここまで運ばれた』


 ナビが言った。


『暗黒竜王の依り代として』


 なぜ、俺なんだ?

 他の誰でもなく、なぜ俺が──。


『暗黒竜王の依り代は誰でもなれるわけじゃない。生半可な者では、暗黒竜王の力を受け入れた瞬間に、魂が砕け散るの』


 と、ナビ。


『だから、それに耐え得るだけの強い心と力の持ち主が必要──ガルダ、あなたが選ばれたのはそれが理由よ。きっとね』


 俺の魂が、それだけの強度を持っている──とみなされたわけか。


『諸国に名を轟かせる「騎士の中の騎士」だもの』


 ナビが言った。


『ここに運ばれてからの一か月ほど、あなたは記憶を失っているわ。だから、代わりに私が見せてあげる』


 見せる?

 何をだ?


『私が「鑑定」した過去の出来事を、ね』


 そんなことができるのか?


『私は「竜王級鑑定スキル」よ。すごいんだからね!』


 言うなり、俺の視界が切り替わった。




 そこは神殿の中だった。


 だが、がらんとしていて誰もいない。

 ミラたちの姿がない。


 つまり、俺の現在地ではないってことだ。


 これは現実の風景じゃなく、ナビが見せている映像なんだろうか。


 と──目の前にピンク色をした肉塊が出現した。


 いびつな球形で、どくん、どくん、と脈を打っている。

 まるで心臓だった。


『そう、心臓よ』


 ナビが言った。


『これは暗黒竜王の心臓。これを起点に、新たな暗黒竜王の肉体を作り上げていくの』


 新たな肉体を……作る?


『あなたを起点として、ね。ガルダ』

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挿絵(By みてみん)


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