聖女ちゃんのお着換え。
さて、本当はこの間に洗濯でもしておきたいところだが、ちょっと午前6時台に洗濯機回すのは迷惑だよなぁ。掃除機もかけられんし、店も開いてないからやはりもうちょっと起きる時間を遅くしてもらわないと動きづらい。
まあとりあえず寝巻きのままだったしな、着替えるか。
俺は部屋に戻るとベッドの上に昨日買ったツェツィリーちゃんの服の入った『マルカワ』の袋を置いて部屋を出る。
「ツェツィリー、部屋で着替えちゃって」
「はーい」
俺は先に歯を磨いていようか。
しゃこしゃこと磨いていると、ツェツィリーちゃんから声がかかる。
「きょーすけ?」
ぶふっ。
俺は彼女を見て泡を噴き出す。
「何で着てないのか」
ツェツィリーちゃんは下着1枚でこちらに来た。ブラトップとパンティ姿が目に入る。
「あの きのうの ふく ない」
……ん?なるほど?
「えーと、アレは洗うので、そこにあった新しいシャツ着てくれ。あと下着も換えて良いんだが」
「まいにち きがえる!?」
……そういう習慣が元の世界には無いんだよね。旅の間は特にそうだったろうしな。
「この世界じゃ魔法でキレイにも出来ないし、あと割と湿気が多いので汗かくでしょ。
毎日着換えるんだよ」
「……そんなに」
「下着は換えない?……まあ今日お風呂の後でも良いか」
お風呂入った後で昨日の昼に着たやつだしね。
ツェツィリーちゃんを部屋へと戻し、改めて着換えさせる。今度は昨日のジーンズに新しいTシャツを着ていた。
「これ どこいれる?」
ツェツィリーちゃんは脱ぎたてのなまこTシャツを見せた。
「うーん、洗濯かごなんだけど……」
さすがに洗濯かご分けた方が。でもスペースがそんなに無いんだよなぁ。しかしツェツィリーちゃんと俺のパンツを同じ籠に入れるのはー。せめて下着用は分けられるよう用意しようか。
「シャツは同じかごでもいい?」
ツェツィリーちゃんは頷いた。




