表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/44

デートのお約束

「そういや明日は俺が花梨の家まで迎えに行けばいいのか?」


 デートに行くとは決めたものの、その前の行動をどうすればいいのかふと気になり、俺は聞いてみることにした。

 花梨と遊びに行く際は、いつもそうしていたからだ。それが当然だと、自然に思っていたわけである。


「え?」


「ん?」


 すると返ってきたのは疑問符のついた声。

 何言ってんだと、紙袋を脱いだ幼馴染の顔は語っていた。


「なに言ってんのトウマちゃん。正気?」


 とはいえここまで言われるとは思わなかったぞ。

 そこまで責められるようなこと言ったか俺。


「俺、変なこと言ったか?」


「言ったよ!デートなんだよデート!デートに出かけるのに相手を迎えに行くなんて聞いたことないんだけど!デートは待ち合わせが基本じゃんかー!」


 そう言ってプンスカと怒る花梨。

 なるほど、言われてみれば確かにそうだ。

 わざわざデート相手の家に出向いて一緒に出かける話は俺だって聞き覚えがない。


「確かにそうだな。悪かった。じゃあ登校するときみたく家の前で待ち合わせして…」


「ちーがーうー!わかってない!トウマちゃんはぜんっぜんわかってない!!!」


 ここは素直に謝罪して、改めて話を進めようとしたのだが、花梨はますます不機嫌になっていく。


「ええ…なにがだよ。待ち合わせは待ち合わせだろ?」


「違うのー!こういうのはね、駅前で待ち合わせるが普通なの!そして『待った?』『ううん、今来たところだよ』ってやり取りして、手をつなぎながらデートを始める!それが一般的なデートのやり方なんだよ!!」


 花梨はそう断言してくるが、今度は俺が顔をしかめる番だった。


「駅前って、うちからそこそこ距離あるじゃん。それなら一緒にいったほうが効率が…」


「そういうのはどうでもいいの!女の子の心を、トウマちゃんは全然わかってないんだから!女の子は効率とか気にしないし、重要なのはシチュエーションなんだよ!カップルらしいことをしているって思えることが重要なんだよ!家の前での待ち合わせじゃ、そういう特別感が全然ないじゃん!」


 うーん、確かにそう言われると花梨の言うことにも一理ある気がしてきた。

 どうも俺はデートというものをよくわかってないっぽいな。

 まぁ単純に花梨が相手だからというのも大きいと思う。楽しみではあったがそれはそれとして、いつものように遊びに行くという感覚が抜けきっていないというべきか。

 頭を切り替えることができていないなとはなんとなく思う。

 ただ、それを抜きにしても駅前で待ち合わせっていうのはなぁ。

 俺はなんともなしに、花梨のことをじっと見つめた。


「…………」


「ん?どうしたのトウマちゃん。いきなり黙っちゃって…ひょっとして、私に見惚れちゃった?」


 幼馴染の浮かれた言葉を無視して凝視を続けるも、やはり花梨は美少女だ。

 人目を惹く銀色の髪はもちろんのこと、容姿だって恐ろしく整っている。

 口を開けば残念だし、普段浮かべている表情があまりにもあどけなく、天真爛漫なものであるからつい忘れそうになるが、黙っていればとんでもなく可愛い女の子であるのは間違いない。


 それだけに、俺は花梨をなるべくひとりにしないように心がけていた。

 なんせ性格があれだからな。ほっといたら知らない人にフラフラついていってもおかしくない。

 ちょっと勧誘されたり困っているから助けて欲しいなんて声をかけられたら、こいつはあっさり騙されそうだからな。

 その姿が容易に想像できてしまい、思わず渋面を浮かべてしまうのも仕方ないというものだろう。


「…………待ち合わせに関してはわかった。だけど、ひとつ約束してくれ」


「え、それはいいけど…も、もしかして彼女らしく振舞えとか…?」


 期待に満ちた目を向けてくる花梨。

 なんでお前はそうポジティブなんだ。その前向きさが逆に俺は不安なんだが。

 もうちょっと自分を省みてくれないかなぁと思いながら、俺は口を開いた。


「いいや、知らない人に声をかけられても絶対についていかないと誓ってくれ。そうでないとデートはナシな。心配だから」


「子供扱い!?それはちょっとひどいんじゃないかな!?」


 それだけお前が悪い意味で信用できないんだよ。

 これに関してはおばさんに素直に同感できる。ひとりにするとどうなるかわからなくて危なっかしすぎるわ。


(何事もなく終わるといいんだがなぁ…)


 ギャーギャーと喚く幼馴染をなだめているうちに、早くも胸の内には不安が広がってくる。

 期待と不安がないまぜになったまま、俺たちは次の日を迎えたのであった。

相変わらず幼馴染をお子様扱いの主人公。果たして上手くいくのでしょうか


あと少しで10000pt…5桁…いきたい…|ω・`)チラッ


下にあるポイント評価から、一人10ptまで応援することができます。


ご協力のほど、よろしくお願いします


ブックマーク。↓から★★★★★の評価を入れてもらえるとやる気上がってとても嬉しかったりしまする(・ω・)ノ


感想もお待ちしていますので、よろしくお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 花梨にかまってばっかで普通の恋愛をしたことが無い恋愛経験値及びデリカシー皆無の主人公・・・・・・・;; 彼って、花梨特効ってだけで他の女の子との恋愛向いてないんじゃね? >「せっかくかなり…
2021/05/23 21:10 退会済み
管理
[一言] あくまで個人的な意見だけど。美少女にのみ許される手段として、「一腹盛って既成事実」があると思うんだよ。初デートを済ませて家に帰ってきたら、自分ちに誘って飲み物に痺れ薬でも混ぜてしまえばいける…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ