7-03 クレイゴーレムを作ろう、ついでにお嬢をかけて 1/2
それがすっごく間抜けな話なんですけど、今さら気づきましたよ本題忘れてました。
あれです、ゴーレム作るんでしたね。
マナ先生に甘えて聖銀砂を調達してもらったものの、それからというのもイベントの連続でところてん式にスポーンと記憶が飛んでました。
さあ作ろうじゃあ作ろう、お嬢の自由もついでに賭けて一石二鳥、いざ実験です。すごいの作り上げますよ。
そこでウォーミングアップかねてポーション作りをお嬢に見てもらってから、あらためて二人で錬金釜を囲みなおしました。
「てか最初から大きいの作る必要ないよね、材料とMPムダに消費するだけだし」
「そうだけど……いつの間にこんなの覚えたのよ……。ときどき妹さんのところに行ってるなぁ、とは思ってたけど……まさか本当に覚えちゃうなんて……」
うん、ちょっといい気分です。
どこか羨ましそうにロリエルフさんが、釜やポーションに興味津々な目を向けてくれるのですから。
この素晴らしい奇跡の力にお嬢もワクワクしてくれています。
それが何だかとてもとても嬉しくて盛り上がるのです。
「だってすごく楽しそうに見えたし、お嬢だって自分も出来るとか言われたら通うでしょ、覚えるでしょ」
「うん、これはちょっと憧れるかも……何度見ても綺麗で不思議、見てるだけで楽しいよアレク」
「わかるわかる、こんな面白い魔法他にないよ」
どうでもいいけどお嬢の肩が近いような……それだけ我を忘れて興味を持ってくれてるってことかな。
「でも一言いわせて。アレクって昔はこんな前向きじゃなかった。やる気なくてだらしなくて、何でも出来るけどダメなやつだった。……キャラ変わり過ぎ」
「ごもっとも、よく言われるよ」
脱線はこのくらいにして作業に入ろう。
釜には基本素材の中和剤、増強剤、水を混ぜたものが申し訳程度だけ浅く注がれている。
ここに必須素材の聖銀砂と土を投入して試行錯誤していこう。
「どうするの?」
「うん、まずは余計なもの入れないで試してみるよ。これ聖銀砂、あとこっちが迷宮深層の土。ささっと入れて混ぜるよー」
釜に赤土と銀を流し込みました。
たちまち中の液体は色合いを変えて、まるで溶けたべっこう飴みたいにキラキラしたものに変わります。
「あ、綺麗。それに何度見ても不思議、なんで溶けるのかしら……手入れたら手も溶ける?」
それから水かさ少ないそこに古い方のダリルの杖を突っ込んで、ゴリゴリと釜底を擦ってかき混ぜ始めました。
「それは大丈夫。ファイアボルト使っても魔法使いが火傷しないのと同じでちゃんと制御されてるから。……逆に言うと、その気になれば自分自身も調合素材に出来ちゃえるってことだけどね、そんなエクストリーム自殺なんてするヤツいないいないー、面白いけど」
「アンタね……そういう気持ち悪い例え止めてよ……」
さてさて量も少ないので熟成も早いです。
仕上がりの手応えってやつが杖に走ります。
「あ、目つぶった方がいいかも」
「え……」
そしたらボンッ!! 白煙を立てて中身が爆発しました。
「きゃひっっ?!!」
何ヶ月かぶりの失敗です。
煙はさっと収まりましたがお嬢の姿がありません。
あ、足下で尻餅ついて倒れてました。
パンツ見えたけど気づかないふりしておきましょう。フリルついたピンクです。
「失敗した」
「み、見ればわかるわよっ! ってなにこれっ?!」
お嬢は下着を見られたことにも気づかず、釜の中身に目をむきました。
「うん、俺が失敗するとなぜかこうなるんだよね。残念賞っていうか思わぬ副産物っていうか。もぐもぐ……お嬢も食べる?」
「なに手突っ込んで普通に食べてるのよっ! だってそれっ、銀と土でしょっ!」
いいえいいえ違います。
失敗したらそれは元素材とは全く別の、あるものに置き変わるのです。
「だってこれグミだし」
お嬢はキミが何を言ってるのかわからないよ、って顔をしました。
なら説明するより食べさせた方が断然早いです。
だから食べかけ半分のグミをお嬢の唇の中にグイッと押し込みました。
「ムグゥッ、にゃにふっ、ふえぇぇっ?! あ……甘い……っっ!」
突っ込んだらわかってくれました好評です。
もごもごと不思議な食感のそれを噛みしめて、ゴクリと飲み込むまで、お嬢は食事中の小動物みたいに大変大人しくなられました。
「グニグニしてて、でも甘くて……なによこれ美味しいじゃないっ、もっとよこしなさいよっ!」
「じゃあ食器に移そう。アインスさーーんっ、お皿~!」
アインスさんも気になっていたのか、呼びかけるとすぐにお願いしたものを持ってきてくれました。
で、奪い合うように俺たちは琥珀色のグミをむさぼるのでしたとさ。
予定通りタイトル変更しました。
告知のログを消す作業が地味~~にめんどくさーい!




