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私、お嫁になんていきません  作者: 歌○
第三章 〜新米当主編〜
270/977

270.魅惑の出会いは、懐かしき味。





 港街、ポンパドール。


 シンフォニア王国の東にある三大港街の内の一つで、主に大陸の東にある国々との貿易が盛んな港街で、ルシードやフォルスの港町に比べるとエスニックな雰囲気が其処等彼処に感じる。

 本来は、ポンパドールには夕方か朝を待って明日到着する予定だったけど、午前中の早い内に入港を終えたのは、……まぁ、私がやらかした結果と言うか、最高巡航速度実験の結果で、半日以上距離を稼いでしまっただけです。

 そう言うわけでジル様達とは港でお別れ。

 今度こそ余所者である私とジュリを排除して、今頃は可愛いお孫さんと、このポンパドールの街を観光しているはず。

 もっとも、先にこの港街の領主の館に挨拶に行くとか言っていたから、同じく観光をしている私達と落ち合う事はないと思う。


「これ、大樽で一樽ずつください」

「はっ? 一籠じゃなく、樽で? しかも大樽で?」

「ええ、大樽で」

「またユウさんの悪い病気がはじまった」


 驚く店員さんを他所に、ジュリが人聞きの悪い事を言うけど、ジュリだって食べるんだからそう言う事を言わないの。

 ……量がオカシイって、私とジュリだけで食べるわけではないし、何時もみたいに部隊の皆んなに作る事だってありえるんだから、在庫よ、在庫。

 ポンパドールの港町の市場には、ルシードやフォルスの街では見た事もないような物が沢山あり、今見つけたレンズ豆や小豆もその一つ。

 これで餡子が作れると思うと、そりゃあテンションが上がると言う物。

 正確には何方もレンズ豆もどきと、小豆もどきと言うべきなのだろうけど、確認で数粒戴いた豆を、その場で魔法で早炊き調理をしてみたら、間違い無くレンズ豆と小豆の味。

 何方も記憶にある物より二回りぐらい大きな豆だけど、そこは世界の違いか、其れとも前世の私と今世の私の身体の大きさの差かもしれないけど、其処は其処、気にしても仕方がないので、私の中ではこの二つの豆はレンズ豆と小豆に決定。

 他にもこのお店では幾つかの豆類や種を購入。

 収納の魔法持ちなのを伝えて、関税をこの場で支払う。

 手続きを代わりにやってくれる分、多少割高だけど、時間の方が勿体ないからね。

 ちなみに陛下からの特権で関税は免除されてはいるけど、一々証明をするのが面倒だし、個人の買い物でそんな大袈裟な物を出すのも大人気ない。

 だから陛下から戴いた特権って、空間移動の魔法以外は、ほぼ役に立っていないのが実情なんだよね。

 他のお店でも現地のお魚やお野菜に、異国から入ってきた香辛料やドライハーブ等を大量購入。

 そんな中で、異国の生地や装飾品を幾つか購入した事にジュリが珍しがったけど、此れでジュリの従者服やドレスを作ったら面白いかなぁと思って買っただけ。

 ええ、作るまで布の用途は内緒です。

 と言うか、私が自分のために、こんな無駄な買い物する訳がないと、いい加減に理解してほしい気もするけど、理解されたらされたで、買う時に一悶着起きそうなので此のままでいて欲しいとも思ってしまうのは、多分、私の我儘なのかも。


「ジュリも何か欲しいのがあったら言ってね〜」

「自分で買いますわ」

「渡してあるお小遣いでは、買えないのもあるでしょ。

 こう言う時は我儘を言っても良いの。駄目なら駄目って言うから」


 ジュリのお給金は、子爵家クラスの従者の相場より少なめを払ってはいるけど、実質はお小遣い制。

 ジュリが大金を持つのは怖いと言うので、きちんと帳簿をつけて私が預かっている状態。

 クラーケンの褒賞も、狩猟の成果で得たお金も殆ど実家のペルシア家に送っていたみたいだし、ペルシア家がコンフォード家の寄子になって借金の心配がなくなってからは、実家から送金は断られているみたいなので、そう言う事になっている。

 私がペルシア家の借金を半分建て替えた分に関しては、ジュリがその価値があったと示せば良いだけの事と言って、私への返済は不要としているので、帳簿上ではお給金が出ている事にしているし、その御給金が相場より少なめなのは、彼女自身が従者見習いなのと、まだ学院生という身分から、ドルク様の執事であるマイヤーと相談してそう言うふうに決めた。

 実際、衣食住は私が全部払っているし、貴族間の付き合いが私もジュリもほぼ無いため、必要なお金はお小遣い程度と言うのも理由の一つ。

 だからこう言う観光の時くらいは、少しくらい贅沢を楽しんで欲しいと思う。


「何か美味しい物を食べたいとかない?」

「ユウさんの作る物が美味しいですし、よっぽど珍しいですわ」


 嬉しいけど、せっかく旅行に来ているのだから、地元の料理を食べようよ。

 当たりより外れを引く事も多いかもしれないけど、其処は別の意味で美味しいと取るべきで。

 ……意味が分からないと。

 ですよね。


「宝石とかの装飾品とか」

「ユウさんが服の彼方此方に、宝石に似せた魔法石で装飾して戴いたので、これ以上は過剰ですわ」


 私の服同様にジュリの服には、汚れ防止や、泥跳ね防止、他にも虫除けなどを施した魔法石の装飾を施しているので、言わん事とする事は分かるけど、其処まで派手な装飾にはしていないから問題はないと思うんだけど、私が其処まで装飾品に拘らないので、無理強いはできない。

 私と違ってジュリは背が高くて、スタイルも良くて、美人さんで化粧映えのするから、宝石とか似合うとは思うんだけどね。


「書店ですわ。

 寄っていきませんか?」

「そうね外国の良い書物が入っているかも」


 ドルク様やヴァルト様にお願いして、国内外を問わずに書物を集めて貰ってはいるけど、其処は其処やはり他人任せだし、情報網が手紙と人伝の此の世界ではやはり限界があるので、自分の足で見つけるのも需要な事。

 店の奥の年老いた店主さんに、草木や鉱物の本や旅行記や伝承などの本を探していると伝えると、大体置いてある場所を教えてくれるので、パラパラと軽く捲っては中身を軽く確認。

 使えそうか使えなさそうかを、勘と経験則で選り分けていると、店主さんが外国語の本が混ざっている事に心配して、声をかけて来てくださる当たり、良心的なお店だと思う。

 読めない本を買っても気の毒だとね。

 まぁ私か本か何方が気の毒かは、聞かぬが花だけど。


「大体は読めますが、外国語の辞書などで良いのがあれば、教えていただけたら助かります」

「此の(ページ)だが、どれくらい読めるかね?」

「六割ぐらいはなんとか、あとは辞書片手でになります」

「使っている辞書はどう言うのを?」

「此れですが」

「なら、こっちの辞書がお勧めだ」


 収納の魔法から出した辞書を見て、店員さんが別の辞書を勧めてくれる。

 単語は今の辞書でも良いけど、文法的な解釈が詳しい辞書があるとかで其方を勧めてくれる。

 うん、なかなかに良い感じの辞書みたい。……ちょっと高いけど。

 さすがは国外との貿易が盛んな街だけあって、書店の店主さんもその辺りの知識が豊富らしい。

 折角なので、ついでに他の言葉の辞書も相談に乗ってもらい、辞書と翻訳の練習用の本を見繕ってもらう。


「ありがとうございます、物凄く良い買い物ができました」

「いや、高価な本をそれだけ買って戴いたのだから、お礼を言うのは儂の方だが、その歳でそれだけ語学を身につけているのは、お嬢さんは見かけによらず凄いのぉ」

「読み書きだけで、喋れませんけどね」

「いやいや、其れでもたいしたものだ」


 褒めてくれるのは嬉しいけど、半分前世の知識を活かしたチート仕様ですから。

 それに、その分、外にも出ずに引き篭もりの根暗少女ですからね。


「な〜に好きな物があり、其れに夢中になって頑張れると言うのは良い事だ。

 何事もな」


 うん、此の店主さん良い事を言う。

 きっと店長さんは本が大好きで、外国の本も読みたくて沢山勉強されて、その喜びをみんなに伝えたくて、こう言う外国の本が沢山ある本屋を営んでいるのだと思う。

 うん、だからジュリ、折角良いところなんだから、例の作者の処女作の原書を見つけたと興奮して騒がないの。

 こう言う知識系の本が沢山置いてある本屋さんにも、此の手の娯楽系の本が置いてあるのだなぁと思っているのが顔に出たのか、どうやら店主さん曰く、後を継いでくれる孫娘がそう言う系統の本も国内外問わずに入荷しているとか。

 良い話を読みたさに、外国語を覚える客もいるから、文句は言えないって。

 まぁ確かに、前世で日本の漫画やアニメを読みたくて日本語を覚える外国人って結構いたって話だし、此の世界でもそう言う事が無い話ではないか。

 はいはい、そんな中身を見せなくても良いから、その本を買うのね。

 確か一部では高騰しているとか言っていたから、手持ちで足りなかったら幾らでも出すわよ。


「……ん? ちょっとジュリ、其れ見せて」

「ユウさんも、とうとう此の本の良さが分かりましたか」

「そう言う意味じゃ無くて……、うん、写本者の記述もないね」

「そりゃあ原書ですから、無くて当たり前ですわ」

「残念、これ原書に見せかけた写本よ。 つまり非正規品」

「え?」

「なぬっ!」


 ジュリだけで無く、店主さんが驚きの声を上げる。

 まさかと声を上げながら、手を震わせてはいるけど、著者である私が間違えるはずがない。

 まぁその辺りは言えないけど、まず使っている紙とインクが違う事。

 筆跡は似せてはあるけど、明らかに別人。

 その本を出している著者と懇意にしている本屋とは知り合いで、原書は目にした事があるから知っていると伝える。

 私の説明に、ジュリが荷物の中から持っている原書を取り出して、紙とインクが違う事を確認しているけど、全巻では無く数冊とは言え、態々旅先にまで持ち歩いているのかと突っ込みたくなったけど、よく思い出してみると、昨年の旅行の時にも持ち歩いていたから、ジュリならあり得ない話ではないか。


「ま、まさかっ」


 店主さん、顔を真っ青にして慌てて帳簿や書類を確認し出す。

 そりゃあ店主さんからしたら、知らなかった事とは言え、非正規の写本を扱っていたとなったら大問題になりかねない。

 この世界の本は高価な物なため、貴族を相手にしている事が多く、貴族との摩擦を考えて、書籍ギルドから一時的な取引停止を言い渡しは確実だし、悪質な場合は、此の店が潰れかねない判断をされる事もある。

 少なくとも店主さんの狼狽ぶりや、必死に仕入れ先を確認している姿からして、本気で知らなかった事なのだと思うけど、……うん、良い本を沢山紹介してくれたし、こんな知識が豊富な店主がいるお店を潰すのは勿体ない。


「ジュリ、此の街なら書籍ギルドの支部があるだろうから、人に聞いて支部の人間を呼んできて」

「ゔっ、そ、それは」

「ユウさん良いんですか?」

「ええ、こう言う事は早く動いた方が良いし、下手に隠し立てしない方が結果的には被害が少ないものよ」


 私の言葉に、今度こそ目を白黒させて慌てる店主さんだけど、見つけちゃった以上は仕方ない。

 多分此の様子だと、他にも原書に見せかけた非正規品が入り込んでいる可能性もあるし、そうなれば、本気で此の店は潰れかねない。




 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・




「まったく、仕方ないとは言え、困った事になったな」

「……いや、それは……」


 夏の長い日が真横に来た頃、書籍ギルド、ポンパドール支部から来た何人かの支部員が店中の書籍を軽く確認した結果、十数冊の怪しい本が出てきており、いずれも店主さんの孫娘さんが仕入れた書物。

 そして、その孫娘さんは買い物から帰ったら、此の騒動だから、慌てふためいてはいたけど、支部員の事情聴取によれば、今のところ限りなく白に近いらしい。

 ただ、其れでも書籍ギルドが根絶を称えている非正規の写本、しかも原書に見せかけた写本を取り扱った事に対する事実が無くなる訳ではない。

 幸い、残された納品伝票と孫娘さんの記憶からして、怪しいのは二人の流れの業者らしいけど、最悪なのが、納品伝票と売上伝票からして、非正規の写本の何冊かは此の街に住む貴族に既に納めてあるらしい。


「よりにもよって領主様にか。

 相手が相手だ、流石に擁護するどころか、体面上厳しく罰しない訳にはいかぬ相手だな」

「そ、そんな……、では此の店は」

「悪いが、完全な取引停止は免れまい。

 後、貴女方、申し訳ないが流石にこれ以上は此処に残って貰っても、此方が困るのだが」


 支部の人に事情を説明した後、無理を言って此処に残っていたけど、聞きたい事は聞けたので、私もそろそろ動くとしよう。

 まず店主さんと孫娘さんに声を掛けて、領主様のところに謝罪をしに行こうと誘う。

 無論、向こうはそう簡単に会って貰えるものではないし、いきなり等とんでもないと言うけど。

 運が良い事に、その領主様のところには、私の知り合いが今夜お世話になると言っていたから、その知り合いを訪ねる名目で屋敷には入れるので、後はその知り合いにお願いして領主様に謝罪をする機会を設けてもらうと説明。

 私みたいな小娘の言う事にギルドの人も疑心暗鬼だけど、その時は屋敷に入れて貰えずに門前払いを食うだけ。

 どうせ謝罪は入れないといけないのだから、非正規品の事が先方側で発覚する前に謝罪を入れた方が良いに決まっていると言うと、渋々準備をしはじめる。




 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・




「我が家に不名誉な物を納めた事は許せるものではないが、自ら申し出た事と、アーカイブ卿の執り成しもある故、今回は不問にする。

 以後、此のような事がないように励むが良い」


 さすがはジル様、伊達に此の国の宰相様ではないですよね。

 そして領主様が不問と言った以上は、表向きな大きな処罰はなく、内々的なペナルティーぐらいで済むはず。

 何度も頭を下げる二人を見送りながら、改めてジル様にお礼の言葉を述べ。


「まったく、人を此のような事に使いおって」

「はい、お忙しいジル様には感謝いたしております。

 ですが、別に甘さ故の行動だけではありません。

 あの店主には、私の研究を進めるのに必要な書物を手に入れる上で、尽力をしていただいた故に、その借りをお返ししただけです」

「ふむ、お主の研究のために力を貸したとなれば、国としては動かぬ訳にはいかぬな」


 じゃあ用事も済んだしと、宿に戻ろうとする私とジュリをジル様が呼び止め。

 ……今回力を貸した代価を払ってゆけって。

 別に良いですけど、以前に私に借りが沢山あるとか言ってませんでしたっけ?

 ……此の程度の事で返せる借りではないから別払いと。あと領主様にもお礼を意を込めて、何か美味い料理でも作って行けって。

 領主様を動かしているのに、ずいぶん安い貸しですね。

 台所をお借りできるなら、幾らでも作りますけど。

 ……二、三十人前あれば良いと。




「ほう、これは見た事もない上に、香りも食欲が唆る料理ですな。

 其方のお嬢さんはジルドニア様のお抱え料理人で?」

「いや、こう見えても子爵当人でな。

 当家が後ろ盾をしている家の一つだ。

 ユゥーリィ、挨拶をなさい」


 ええ、料理を作るだけで終わる訳ないと思いましたよ。

 案の定、しっかりと貴族の会食に巻き込まれました。

 あの、私に貸しを作っておくと良いとかはともかく、私が何か困る事や、私からの願いがあったら力を貸せって言い方はほとんど命令では? ……命令と。

 すみません、そう言う怖い挨拶はいらないですから。

 ほらっ、領主様が、此の娘は何者なんだって不審な目で見ていますから、そう言う悪い冗談はこれくらいでお願いします。

 ……言い方が悪かったかもしれないと。

 何か気になる言い方ですが、分かって下さったのなら何よりです


「此の娘は、単独でクラーケンを討伐出来る程凶悪だからな、何か言ってきたら黙って言う事を聞いておくのが身のためだろう」

「ジル様っ!」


 ジル様、実は酔っているでしょ?

 ……先日、視察の件で、庇わずに売った仕返しと。……酷い。

 もう、性質(たち)の悪い大人は放っておこう、顔見せと挨拶としては十分だし、ジル様も、そのつもりだから私を弄って遊んでいたんでしょうし。


「シンフェリア様、これ辛いですけど凄く美味しいですわ」

「反対側のは、甘口になっていますので食べ比べてみてくださいね」


 ダメな大人は放っておいて、食事を始めるのだけど、今夜作ったのは港街らしくシーフードカレーです。

 しかも、此の国ではあまり食べられていないお米を使ったカレーライスなので、余計物珍しさがあると思うし、カレー自身もルーを二種類作った。

 片方は先程も言ったような、魚介類が豊富なシーフードカレー。

 もう片方は、此の晩食用にと言うより、辛いのがダメなジュリ用に、甘口のフルーツカレー。

 ジュリのお皿だけ、ルーの比率が違っているのは、そう言う理由だったりする。

 そう言う訳で、辛いのも食べなさい。

 其れほど辛くしていないから、甘いのと交互に食べると、甘さが引き立つわよ。





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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「いや、こう見えても子爵当人でな。当家が後ろ盾をしている家の一つだ。 ユゥーリィ、挨拶をなさい」 相手は、領主としてしか爵位は?これだけ横柄に挨拶を進めてくるのだから子爵以上なのでし…
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