表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、お嫁になんていきません  作者: 歌○
第三章 〜新米当主編〜
220/977

220.なんで私の周りは、こうも変な人ばかりなのだろう。





「明日ですか?」

「はい、そのように伝えるように伺っています」

「えーと、此方としては、御納めできればそれで良いのですが?

 そのつもりでしかいませんでしたし」

「お部屋も城内で用意いたしますので、御安心くださいませ」


 私の貴族としてのお披露目会を終えて三日後、私とジュリともう一人で王宮にFAXの魔導具を出来た分だけ納めに来たのだけど、まさかの門前払い。

 正規の依頼品だから、渡して終わりに出来るはずなんだけどなぁ。

 お金は全納後で良い事になっているはずなので、いきなり来てもお金が用意できないという訳でもないだろうし、問題が起きたような話は今のところ聞いていない。

 とりあえず、王宮内に泊まるなんて心臓に悪いので丁寧に辞退すると、代わりに宿を紹介してくださるとの事。

 国と契約している宿なので、宿泊代は無料だというので有り難く使わせていただく。


「えー、泊まらないの?

 ボク、せっかくだから王城内に泊まってみたかったのに」


 そう言うのは、家具職人のサラノアこと、サラ。

 今日、サラが私達についてきたのは、本当に自分達の作った物が、王宮に納められるのかが心配になっての事。

 本当はそう言う事は、工房長のグラードさんの役目なんだと思うけど、中々にそう言う訳にはいかない。

 なにせ、それは貴族の当主である私の言葉を、根拠もなく疑うと言う事だからね。

 私としては気にしないのだけど、グラードさんとしては気にすべき事みたいで、孫娘のサラの興味津々なだけで、何も考えずに王宮に収められるか見届けたいと言う言葉に、グラードさんは汗だく状態。

 そこで私が気を使って、サラを王都の観光に誘うと言う形をとった次第です。

 ちなみに、空間移動の魔法は貴族の当主になった以上、特に隠す必要はないとコッフェルさんに言われたので、気軽に使う事にしている。

 以前のような身分のままだと、何処かの貴族に……。


『俺様の為に力を使え。

 なに断わるだと、俺を馬鹿にしているのかっ』


 と難癖をつけて、貴族侮辱罪を適用されたり、誘拐され監禁されかねない。

 かと言って、空間移動魔法持ちの普通の貴族子女だと。


『お前の所に便利な奴がいるらしいな。

 貸せ、寄子なんだから寄親の言う事は聞くものだろ』


 と貴族後見人を盾にしたり、寄親経由で働きかけたりされると、中々に断り辛くなる。

 その点、貴族の当主となると、当主本人への力かけそのものは、貴族社会として禁則事項になるので、下手すれば貴族会議物になる。

 事が軍事利用できる魔法なだけに、正当な理由もなく貴族当主本人への強要は不当とされ罰せられるからね。

 かなり極端な例ではあるけど基本的(・・・)にはそう言う事。

 むろん使う側もそれなりにルールはあるけど、私に関しては今までどおりの使い方で問題ないようだ。

 国以外の軍事利用や犯罪を防止するため、街中で使わない事とか、運べるのは家族程度の人数制限とか等の、ごく当たり前と言えるルールばかりなので問題なし、ルール以前にモラルの問題だと思う。

 そう言う訳で、こうしてサラと王都に来れたのだけど、サラ自身は少しばかし不満の様子。


「お城になんて泊まったら、観光なんてできないわよ」

「ゔっ、それはそれで嫌だなぁ」


 確かに、お城となれば憧れる気持ちは分かる。

 分かるけど私としては遠慮したいので、そう言ってサラを納得をさせるんだけど、実際は、お城に泊まるにしても、手続きの後で出かければ良いだけの事だけど。ただ、出かけるにしても余所者である私達ではそれなりの手続きがあるし、御偉いさんも多いので何時もの調子でいたら大失敗をしかねない。

 なにより、何処かのデリカシー無しの変態残念王子に遭遇する可能性を、少しでも減らしたいと言うのが本音。

 ええ、私にしては珍しくまだ怒っていますよ。

 公衆の面前で、パイパン発言されれば、流石に根にも持ちます。

 しかも事実発言までセットですからね。




 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・




「……本当に、此処に泊まるの?」

「みたいね。ジュリ、手続きの程よろしく〜」

「ええ、少し行ってきますわ」


 紹介された宿と言うかホテルは、……なんとなくは予想はしていたけど、かなり豪華なホテルで、前世なら最低でも三ツ星は確実に付くだろうと言うくらいに格式がある雰囲気を醸し出している。

 これだけの敷地と格式のある建物だから、海外からの賓客も泊まる事もあるのだろうし、国を跨って商いを行う大商人も使ったり、商談の場にしたりもするんだろうね。

 正真正銘、庶民のサラは気後れしてはいるけど、私とジュリは実はそうでもない。

 別に慣れているとか此れくらいは当然とかではなく、単純に豪華なだけで恐れ多いわけではないと言う理由なだけ。

 だってね、侯爵本人二人と会食とか、先日の私のお披露目会のように、多くの貴族に注目されるとか思えば、これくらいはバカンス気分で泊まれる。

 もっとも自費で泊まれと言われたら、流石に泊まらないホテルだけどね。

 そんな事を言っている内にジュリが手続きを終えたのか、ホテルマンらしき人と共に戻ってきたので早速部屋を案内してもらう。

 案内された部屋は寝室とリビングやダイニングの他に、お茶などが沸かせるように小さな台所まで付いている部屋。


「王宮で預かった紹介状を渡したら、貴族向けの部屋を用意されそうになりましたけど、ユウさんの好みを考えて、一般向けの部屋にして貰いましたわ」

「うん、まぁ確かにこの部屋なら三人皆んなで仲良く眠れはするだろうけど、これって……」

「うわぁ〜、個室に蒸し風呂まであるなんて凄いと思うけど、なんで、白水晶壁なんて使っているのかな?

 これじゃあ、丸見えだと思うんだけど」


 大人の雰囲気満載の寝室には、大きなキングサイズを超えるベッド。

 リビングにしたって、妙に小さめの二人掛けのソファーが二つ。

 前世ならお風呂なんだろうけど、湯船式のお風呂の文化のないこの世界では、行水と蒸し風呂が主流のため、その設備が個室にまで整っているのは、ある意味凄いとは思う。

 ジュリが一般向けとは言っていたけれど、間違いなく平民でも裕福な人間向けなのは確か。

 だけどね、サラの言う通り透明な白水晶壁を使用しているため、リビングから丸見え状態。

 開放感は得られるかもしれないけれど、どこの世界にでもこの手のセンスの持ち主はいるんだなぁと呆れていると、ジュリが私の疑問に答えるかのように……。


「新婚夫婦用の部屋のようですわね」

「うん、とりあえず、どう言う要望を述べたか簡潔に説明」


 やや頭痛を覚えながらジュリの話を聞くと。

 私の性格からして、こういう時は親密を深めるために、皆んなと共に夜を過ごせる部屋が良いだろうと言う事。

 私もジュリもお風呂が好きだから、身体を清めれる部屋がある部屋を望んだ事の二点。

 確かに間違ってはいない。……間違ってはいないけど、これはホテル側が深読みし過ぎた結果なのか、それともジュリがそう言う趣味の人間だと思われたのかは知らないけど、とりあえず白水晶壁を使った丸見えの蒸し風呂は戴けない。

 取り敢えず、ジュリにもう少し普通の部屋(・・・・・)に変えてくれるようにとお願いする。

 流石に年若い女の子達と、そう言う事が目的の部屋では、私の方が落ち着かない。




「こっちは落ち着けそうね」

「家族部屋のようですわね」

「蒸し風呂はないけどね」


 別に無くて良いです。

 行水出来る小部屋があるのでそれで十分。

 どうせ魔法で作ってしまうので、余分な設備がない分、此方の方がやりやすい。

 まぁ相変わらず脱衣スペースはないけど、それは仕方ない。そう言う文化ではないからね。

 さて、観光に踏み出しますか。

 サラ、何処か行きたいところでもある?

 なければ、ジュリのお任せコースになるけど。

 ……まずは工房街へ行って、王都のレベルを見たいって。

 人の事は言えないけど、サラって変わっているわね。




 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

【翌 日】



「やぁ、半月ぐらいぶりだね。

 なんでも、僕の顔を見ずにそのまま帰ろうとするだなんて、僕と君の関係なのに、冷たいなぁ」

「恐れながら陛下。

 御依頼の物を御納めするのに、御忙しい陛下を煩わせる必要など何処にもありませんし、陛下と私の関係は、ただの主従関係でしかありませんので、くれぐれも誤解を生みかねない発言は、お控え下さるよう願い致します」


 なんとなく想像していた通り、陛下の執務室に通された私は、さっそく陛下の揶揄(からか)いを受ける。

 四十代の小父さんが、私みたいな小娘相手に何を性質(たち)の悪い冗談を言っているのかと突っ込みたい。

 国政なんてストレスマックス物の仕事をしているのだから、発散先が欲しいのは理解できるけど、そこに私を選ばないでほしい。

 他を当たってください、他をっ。

 因みにジュリとサラは、少し離れた所にある待機室にいるので、彼女達に被害が及ぶ事はない。

 陛下の執務室には極力余分な人間を近づけさせないのは、警備の観点でも当然の考えなので、別室待機の対応はしかたがない。


「恐れながら陛下、以前に戴いた証書に関して・」

「ああ、その件は後回しにして、先にお仕事の話をしようか」


 むぅ……、誤魔化されたような気がするけれど、そう言われたのならしょうがない。

 収納の魔法の中から、完成した六組のFAXの魔導具を用意された机の上に出して行く。

 結局、台座部分の材料の品質と細工の精緻さを上げた分、十組分は流石に無理で、グラード工房が王宮に納めるのに納得いく物となると、それが限界だと言われてしまった。


「ふーん、台座の部分の質を上げて来たね。

 そっちはどうでも良いけど、数が少ない上に随分早かったが、その意図を聞きたくてね」


 サラ、グラードさん、陛下の反応はどうでも良いってさ。

 流石にその侭では言えないけど、普通と受け取ったと言う事にしておこう。

 王宮にある物の普通と言う事で。


「東の方で不穏な動きがあると聞きましたので、納品が分かれる事となりますが、少しでも早くお納めした方が良いと考えましたので」

「なるほどな、君が年間の台数制限をしたのは、急速な普及を危うんでの事だと理解していたし、僕もその考えには賛同していたから、どうしたのかと思ったけど、そう言う事なら納得がいく。

 実際、貴重な空間移動持ちの魔導士を使わなくても、より早く情報が得られるから、非常に役に立っているし、まだまだ必要な事態を脱してはいないみたいだからね。

 今回の件を任せているシャルドは、君に感謝をしないといけないね。

 情報の鮮度の重要さを、身を持って知っただろうからね」


 陛下が言うには、東の不穏な噂は、実質紛争にまで発展しており、陛下は早速FAXの魔導具を情報収集の要として実験投入し、早く得た情報を基に軍を展開させ、紛争の範囲が広がる前に封じ込める事が出来ている状態だとか。

 たった二組でも、空間移動持ちの魔導士の魔力切れを気にせずに、情報が集まる度に何度でも情報を送れるのは、大きかったらしい。

 以前までは早馬を出すか、距離があればある程度情報が集まるまで待ってから、空間移動持ちの魔導士に運ばせるしかなかっただけに、その差は私が想像していたとおり大きいみたい。


「気遣いは、ありがたく受け取っておこう。

 君が心配するように、望む声も上がっていたしね。

 これだけあれば、五月蠅い連中も暫くは黙るだろうから、残りは期日までで構わないよ」


 陛下の目配せと共に、部屋に居る文官や侍女、そして外にいる近衛騎士まで巻き込んで、魔導具を運び出して行くのだけど、一台だけこの場に残され。


「それはコンフォードに渡しておいてくれ。

 国からの貸出品としてね、必要な書類は後で渡させる」


 FAXの魔導具は基本的に、国境沿い緊張が高まっている領主や要塞に配置され、あとは重要拠点に順次配置されていくのだろうと思ってはいた。

 なのに魔物以外では比較的平穏な領地であるコンフォード侯爵家に配備と言う事は、それだけ陛下がコンフォード家かその領地を重要視していると言う事なのだろうけれど、幾らなんでも順番を飛ばし過ぎではないかと思ってしまう。

 まぁ私には分からない様な事情があるんでしょうね。


「さて、ちょうど人払いもできた事だし、先程の件に戻ろうか。

 あの証書の内容に驚いたみたいだけど、別に君は既に一つ持っているから、驚くほどの物でもないだろ」


 証書というのは『王家に対する不敬許可書』と言う意味不明すぎる怖い証書の事で、一見、ヴィーの物と似たないような内容ではあるけど、あっちは只の友情の証みたいな物で、それ以上でもそれ以下でもない。

 でも、こっちは違う。


「公爵家の次男と陛下を含む王族とでは、意味合いが違い過ぎます。

 だいたい、ヴィー、いえ、ルメザヴィア様との件にしたって、向こうからの押し付けです」

「じゃあ、僕と一緒だね」


 いらっ。

 此処で大声を上げたら負けと分かってはいても、つい上げたくなるのをグッと耐える。

 ええ、きっと陛下はこっちの反応を楽しんでいるだけ。

 此処で陛下の思い通りに反応したら、今後も弄られるに決まっている。


「そんなに立場の差が気になるなら、いっその事、王族になっちゃえば?

 サリュードなんて、まだ婚約者もいないし」

「全力でお断りしますっ!」


 ええ、分かってはいても突っ込んじゃいましたよっ。

 仕方ないじゃないですか、有り得ない事を突然に言い出すし、その内容もあり得ない相手。

 ただでさえ男と結婚なんて無理だと思っているのに、よりにもよってあの変態デリカシー無しの残念王子などと冗談ではないっ。

 分かっていますよ、分かっています。

 これが陛下の罠で、早速、役に立ったね。なんて顔をされたら、分からない訳が無いし、今更分からない振りも無理だと言うのもっ。


「ははははっ、そう言うだろうと思ったよ。

 親としては複雑だけど、ああ言う事を平気で言う馬鹿に、君はもったいない。

 少なくとも、その辺りを矯正するまでは芽は無いと分かってはいるさ。

 なにより、君は政治にも権力にも興味がない人間だからね」


 分かっているなら、その手の冗談は是非とも止めてください。

 例え冗談でも男と結婚だなんて寒気がしますから。

 それと深くは突っ込みませんが、知っているなら、あのデリカシーの無さをなんとかしてください。

 あのままでは本気で、婚約者が出来ても速攻で嫌われますよ。


「取り敢えずは、その馬鹿息子の事だけど、随分と良い物をくれたみたいだね。

 アレはアイツが一番欲しがっていた【眼】だから、心から感謝をするよ。

 王としても、親としてもね」


 しかもこう言う風に話を逸らされると、私としては何も言えなくなる。


「私にとっては失敗作の不用品でしたが、サリュード王子には合ったようなので、偶々です」

「それでも、アレが救われる可能性を得た事には違いない。

 君も気が付いていたから、アレに新しい【眼】を与えたのだろうが、アレの人の内を見る眼の無さは、放っておけば厄介事に巻き込まれるのは目に見えているからね。

 そうなる兆しがあれば、僕は王としてアレを処分しなければいけないと思っていたところだ」

「……多くの犠牲が出る前にですか」

「それと国内外に弱みを見せないためにもね」


 治世のためには、必要とあれば自分の子供ですら非情に処分しなければいけない。

 国と民を背負う事の前には、血の繋がった家族の命ですら天秤の片側にはならない事に、目の前の陛下が哀れに思える。

 でも、哀れみなど決して見せてはいけないと分かっているので、呆れ顔のまま顔を作り続ける。

 それは覚悟を決めた人間に対する侮辱でしか無いのだから……。


「そう言う事だから、あの証書は君への礼の一つさ。

 君は僕のお気に入りの玩具と言う事にしておけば、力も爵位もある君を面白くないと思う連中からのお守りにもなるし、こうして気軽に会っていても不審に思われにくい。

 それは君が何かを為そうとした時や、何か助けがいる時に君の力になる一助となるだろう。

 もっとも、君はそんな物を求めてはいないだろうから、正真正銘のお守りと思ってくれれば良い」


 一見それらしく聞こえるけど、こんな証書が発行されたら、王宮内で噂にならない訳がないし、この陛下の事だから隠す気はないはず。

 私を面白くないと思う人達の何割かは、確実にこの証書の噂を知った人達だろうし、気軽に会うも何も、特に陛下に会う必要がないのだから、その前提からして間違えている。

 何かを為すも為さないも、国の助けがいるような事態など、そうそう起きる訳がないし、陛下の言う通り、私からそんな事態を求める事などあまり考えられない。

 つまり残るのは、陛下の玩具と言う事だけ。

 王族への不敬許可書と言うのは、問題にする者が出てきても、それは王家側が態と相手を怒らせてやった事だから、気にするなとも取れる代物だし、ドルク様とヴァルト様の意見とも一致している。


「ふふん」


 しかも、こっちの考えを見越してか、どう捉えるかは君の自由だけど、僕の言った事も嘘と言う訳ではないからねと、その巫山戯た笑みを浮かべた顔が物語っている。

 ええ、全く嘘ではないと言う所が本当に性質(たち)の悪い所。

 おそらく陛下自身、そう言う事態が起きた場合、言葉通りそれなりには力になってはくれるとは思う。

 大国の王が力になると言う切り札(カード)が、どれだけ強力な物で価値があるかを考えると……。


「では、調べて貰いたい事があります」


 そんな物は、とっとと使い切るに限る。

 持っていたって物騒だし、それをネタに玩具にされ続けるのは御免ですからね。

 内容を陛下に伝え終えて、はい終わり。

 これで貸し借りなしで、証書をお返ししようとした所で。


「魔導具を早納してくれた礼と言う事にしておこう。

 あと、あまり安くみないでほしいね。

 王家が借りだと思った事を、こんなお使い程度の事で無かった事にする訳がないだろう。

 借りの価値を決めるのは王である僕だ、君じゃない。

 そして、あんな馬鹿でも僕の子供だし、この国の王子である事には違いない。

 軽んじた事は不敬許可書があるから構わないし、僕に呆れさせようったって、そうはいかない。

 いい加減に諦めて、僕の玩具を演じる事だ。

 なに、気が咎めるというのであれば、少々君の力を貸してくれれば構わない。

 調べ物の結果は、次に君にこうして会った時に教えるから、楽しみにしておいてくれたまえ」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ