表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

154/1356

セルレイン達の常識 14


 アジュレンとストレイライザーは、疑問が思い浮かんだ。


 それは、エリスリーンとの話で、セルレインとウィルザイアが感じた疑問でもあったので、セルレインは、その話も伝えることとなった。


 その事で、ギルドとしたら、ジューネスティーンとシュレイノリアに対して大事に育てようとしている事が窺えた。


 特に、シュレイノリアの魔法が圧倒的な威力を持つとメンバー全員に伝わると、ジューネスティーンの魔法が掠れてしまっていた。


 ただ、ジューネスティーンの魔法力でも、パーティーメンバーの中で唯一の魔法職のウィルザイアを凌いでいる。


「なるほど、金額の高さには、そんな理由があったわけだな」


「でも、本当に対人戦闘にならないのかしら?」


「それは、ギルドが周囲を警戒してくれると言うなら問題ないんじゃないのか」


「そうよ。ギルドが、そこまで面倒を見てくれるなら、人と戦闘するとは、考えにくいけど、でも、100パーセントって訳ではないわよね。気が付かないまま近づかれたら私達が戦う事になるかもしれないわ」


 男子2人は楽観的だったが、女子2人は少し不安そうにしていた。


「悪意を持って近寄ってくる連中はギルドが何とかしてくれるなら、俺たちは最悪でも時間稼ぎをしていたらギルドが助けてくれるって事だろうな」


「じゃあ、そんな時は、攻撃するより防御に徹するって事だから目的がはっきりしている。それなら大きな問題は無いと思うな。賊の方も目的は、2人の子供の誘拐となれば、攻撃方法も限定されてくるだろう。だったら防御に徹して対策したらいいはずだ」


「対人戦闘において、重要なのは相手に隙を見せないことだ。攻撃を仕掛けた時が防御に対して隙が生まれるからな。防御に徹したら隙が生まれにくくなる」


 不安そうにしているメイノーマとアイカペオラに、アジュレンとストレイライザーが説明をしてくれたので、2人の女子は少し安心したようだ。


「ギルド側も、予め誘拐目的の連中は排除してくれるはずだ。俺達のところまで来る前に排除は進んでいると考えていいだろう。だから、誘拐目的の連中と鉢合わせになる事は少ないと思うんだ。それより、ギルマスも行っていたが、2人を勧誘する冒険者から守るようにしてほしいみたいだな」


「魔法は、2人とも使えると言うし、聞いた話だと桁違いどころの話じゃないわ。あんな魔法なんて聞いた事が無かったわよ!」


 セルレインは、2人の少年少女の誘拐については気にはしてない。


 それは、エリスリーンの説明にもあったので、ギルドとして動いているのであれば、依頼中に、そのような状況に出くわす事は無いかもしれないと思っていた。


 ウィルザイアとしては、2人とも魔法が使えて、しかも、自分以上の力を持っていると言うので、自分には何ができるのかと思うとやり切れないような表情で語っていた。


「へーっ! 2人とも魔法が使えたんだ。そうなると、魔法職3人体制になるなら、もっと探索の範囲を広げても良さそうだな」


 アジュレンが、魔法職が増えることで、パーティーとしての戦闘力が上がる事に喜んだ様子で口に出すと、残りの3人も同様に魔法職が増えるのは、ありがたいと思ったようだ。


 しかし、セルレインとウィルザイアは微妙な表情をしていた。


「よかったじゃない。強い攻撃力の魔法士が2人も追加なんて、……。ひょっとしたら、私達は出番無しで終わって、魔物のコア拾いが仕事になってしまいそうね」


 アイカペオラも、嬉しそうに話すとセルレインは口を開いた。


「ギルマスが言うには、2人の魔法は海に向かってか砂漠に向かって使わせるようにって言われたんだ」


 それを聞いてエリスリーンの話を聞いてない4人は何の事だと言うような表情をした。


「それだけ威力が強いらしい。だから、地下遺跡の中とか、狭い場所で使えるのか、確かめておいた方がいい。地下遺跡の中で魔法を放たれたら、遺跡内全てが火の海になるかもしれないらしいんだ。行き場を失った炎は、俺達を襲ってくるかもしれないぞ」


 狭い場所で大きな炎を発生させた場合、逃げ道の無い炎は自分達に向かって押し寄せてくる可能性をセルレインは解いたのだが、それを聞いて4人はまさかと思ったようだ。


「ねえ、ウィルザイア。そんな魔法なんて有るの?」


 アイカペオラが、恐る恐るウィルザイアに聞いたが、ウィルザイアは、面白くなさそうな表情をした。


「聞いた事ないわよ。そんな魔法があるなんて聞いた事も無いわ。それに、少女の方は、一度に何発ものアイスランスを出していたらしいし、それが的を貫通するほどの速さで打ち出すらしいわよ」


 ウィルザイアとしても、エリスリーンに言われたような魔法について、教えられた事も聞いた事も無かったので半信半疑ではあるが、もし、そんな魔法を放てるのであれば、ウィルザイアを遥かに凌駕する能力を有している事になる。


 そんな2人の指導を任されて面白いとは思えない。


「おい、セルレイン。俺は、剣を使うから何とも言えないが、ウィルザイアの使う魔法とは、ちょっと違うように思えるんだが、……。そんな威力があるなら俺達と一緒に魔物を倒すより、2人で適当に動き回って適当に魔物を倒せば終わりじゃ無いのか?」


 ストレイライザーの疑問を聞いて、セルレインも同じ事を考えた事を思い出していた。


「ああ、俺たちが教えるのは、倫理的な事や冒険者同士のルールとかを教える事になると思う。それに魔法の威力が強いなら魔法を使う戦略の立て方を教えていくことになる」


 ストレイライザーは納得するような表情をした。


 獲物の取り合いは、揉め事になりやすい事を弁えているので、変な揉め事にならないようにする事を教えるのだと、ストレイライザーは納得した。


 しかし、メイノーマとアイカペオラは何の事なのというような表情をしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ