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ネトラレブレイカー!~あらゆるルートでヒロインをNTRされる騎士に転生したので、ゲーム知識で全NTRルートを爆砕していたら英雄になった~  作者: あけちともあき
不死王編

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第97話 不死王国の会議は踊る

 謁見の間の最奥に、紫色のねじくれた岩で作られた玉座があった。

 そこに腰掛ける、黒いローブの男。

 青白い顔色には見覚えがある。


 素顔モードのグーテンダークである!


『貴様が人間側の代表というわけか。待っていたぞジョナサンとやら』


 グーテンが声を掛ける!

 白々しいが、それは状況をよく知らない五将軍を混乱させないためなのだ。


 俺とグーテンはまあまあマブだぞ。


「ああ。インフェルドンを操っていた超越者の力を断ち切った。人も魔もない。俺たちの真の敵は、この世界の裏側で糸を引く超越者だ」


『ほほう。この者の言葉は真実か? インフェルドン』


 知ってるくせに、インフェルドンの顔を立てる意味で話を振る。

 いい指導者だ。


『ははっ!!』


 俺をここに連れてきたということになっている、五将軍は煉獄のインフェルドン。

 やつは進み出ると、跪いた。


『恥ずかしながら、我がかの超越者によって操られておりました。これを、人間の戦士ジョナサンが戦い、支配を解いたのです。彼奴の支配は恐るべきもの。我は何も気づかぬ内に尖兵と成り果てておりました』


『ほぉーう、インフェルドンほどの男が』


 横合いから声がするのだが、そこには5つの顔がカチャカチャと入れ替わり、八本の腕で十本の武器や魔法の杖をジャグリングしているひょろりとした巨人がいる。

 これは五将軍、闘争のアスラカーン。


 そして横で俺とグーテンを交互に見ながら、


『陛下と人間の会話が棒読みなような……? いやいや、拙者の詮索のし過ぎでござろうな』


 ぶつぶつ言っている隻眼の女騎士が、城塞のフィヨルディ。

 氷精の女王で、あらゆるものを凍てつかせ、砕き、瞬時に氷の城を生み出す能力があるぞ!


『超越者、超越者。わしの観測の上でも、その存在は確認されております。世界の外まで届く我が眼が、丸き世界を忌まわしき両手で包まんとする巨大な何かを見ましてな。幻かと思うておりましたが、現実になりましたか』


 この中で一番小さな、全身を宝石で形作られた小人が境界のジルコニアス。

 纏う宝石の何が正面に来るかで姿を変える、姿なき魔人で、千里眼と世界のどこにでも届く手を持つ。


 これに、腐敗のゾンビーネが加わって五将軍というわけだ。

 いやあ、設定凝ってるよなあ。


 なお、俺とグーテンはお互い知らない同士みたいなふりしとこうな、と暗黙の了解で分かり合っている。

 この間を取り持つのがインフェルドンであり、彼が恥を忍んで己の身に降り掛かった超越者の恐怖を解説することで、人間と五将軍を一体化しようという、そういう作戦なのだ。


 正確には、超越者戦に五将軍を駆り出す!!

 ゾンビーネが操られてるっぽいが、こっちはグーテンに任せる。

 その他の四人で、これから超越者が本格的に繰り出してくるであろう使徒との戦いを手伝ってもらうわけだ。


 なお、五将軍は基本的に仲良しで喧嘩しないので、インフェルドンほどの男がそういうならそうなんだろうということになってる。。

 さらに、ジルコニアスほどの賢者がそう言うならそうなんだろう、ということでみんな納得したようだった。

 人間ができてる……!!


 俺が戦って来た人間たちよりも、よっぽど話が分かる連中だぞ。


『超越者とやらは、とても無視できる存在ではない。不死の王国が手を貸すのは、ジョナサン。お前の実力を高く買っているからだ。インフェルドンと戦い、打ち倒す事ができるほどの戦士。そしてヴェローナの信頼を勝ち取るその性質。私は貴様を信じるとしよう』


『『『『御意』』』』


 五将軍が応じた。

 みんな俺を認めた形になる。


「驚いたものじゃ……。この怪物たちが、お主に一目置いておる! ジョナサン、やはりお主は只者ではないのう……」


「そのためにレベルアップを重ねてきたからな。よし、これで超越者戦のための準備は整った」


 これからパルメディア全土で、超越者の手勢を探って討伐していくと決定した五将軍。

 これにて不死王国会議は終わり!

 俺は満足しながら、不死の王国を後にする……。


『ところで勇者よ』


「なんだいセレス」


『私も大いにパワーアップしまして、権能のおおよそ五割を取り戻したんですよ』


「そりゃあ凄い! で、何ができるようになったんだ?」


『さっきの不死の王国だと、彼らを威嚇する形になるので静かにしていたのですが……。ここならば大々的に発表できるでしょう』


「おお、セレス様、また何かろくでもないことを企んでいるのじゃな?」


『ろくでもないとは失敬な!』


 ここにヴェローナもやって来て、最初から嫌そうな顔をしていた。

 やっぱりろくでもないことが起きると思ってるんだな?


「女神セレスが本気になって、私達不死者がいいことなんかありませんもの」


『まあまあ! いいですか? みんながハッピーになることですよ! ジャジャジャーン!!! 豊穣の女神セレス! なんとー! ジョナサンの賢者モードを解除できるようになりました!!』


「な、な、なんだとーっ!?」


 俺の全身に衝撃が走る!!


「や、やめろセレス! やめろーっ!!」


『ククククク、ここまで溜めてきた力の大半を使って、ついに勇者の賢者モードを終わらせることができるようになりました。勇者はこれから、実りまくりですよ! なあに、女の子たちと関係を持っても、NTRフラグとやらは今の勇者の力ならば容易に粉砕できるではありませんか』


「ハッ、言われてみれば……」


 原作ゲームの最終地点に近いところまで強くなってるんだもんな。

 それに、同士ジョンもいる。

 さらに場合によっては、インフェルドンの手も借りられそうだ。


 いや!

 だが!

 それはそれとして!


「バカ! セレスお前! 何人ヒロイン出てきたと思ってるんだ! やめろホントに! マジでやめろ!」


「ジョナサンが本気で恐怖してるの初めて見ますわ……!!」


『ふっふっふ、私も鬼ではありません!! 最初に一回目はマリーナ姫で行きましょう! さあ勇者よ! 戻りますよー!! 不死王編完!! 賢者モードの終焉編突入ですよー!!』


「や、やめてくれー!!」



お読みいただきありがとうございます。


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