第92話 発見! インフェルドン軍団!
まさか自分たちが攻撃されるとは思っておるまい!!
いや、思っていたとしても、いきなり中枢に攻撃を叩き込まれるとは思っていないだろう。
ナルに偵察をしてもらい、インフェルドン軍団が滅ぼした村々の間に陣地を構えているのを確認。
俺、出撃である!
「デーモンウォリアーは任せた! いい感じで経験点稼いでてくれ。うおー! 称号・魔人殺し発動! ツアーッ!!」
俺は縮地で全力疾走!!
あっという間にインフェルドン軍団まで到達した。
そこには、炎を纏う新種のデーモンウォリアー軍団が……いたがそんなもんは無視である!
超絶助走をつけ、地面を踏みしめて震脚! 飛び上がりながら放つドロップキックで……。
燃えるデーモンウォリアー軍団を数十体まとめて吹っ飛ばす!
『? ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』
『揺れたかと思ったら、魔人兵が一度に粉砕された!? な、なにやつ!!』
サラマンデスの色違いみたいなやつが慌ててキョロキョロする。
俺はその時点で、既に着地してからのダッシュを決めていた。
「浸透勁! 地獄突き!」
『ウグワーッ!?』
喉を貫手で突かれた色違いサラマンデスの首が飛ぶ!
その首を『ツアーッ!!』とサッカーボールキック!
『ウグワーッ!!』
狙うは軍の中央。
燃え上がる鎧を纏った、巨大な影。
不死王の軍勢で武人を担当する将軍、煉獄のインフェルドンである。
そいつは飛んできた色違いサラマンデスの頭を、無造作にペチッと叩き落とした。
『そんなー』
あっ、頭が潰れた!!
あれ復活できないじゃないか!
せっかく相手の胴体だけを狙って攻撃しているというのに……。
『お前は……なんだ……』
甲冑姿が俺を向く。
和甲冑だ!
それが燃え上がっているのはかなり絵になるな。
腰には太刀、背中には大槍を装備。
『インフェルドン相手に問答無用ツアーッは負けフラグみたいなアクションだからな。ここは丁寧に行くぞ。俺の名はジョナサン。魔人殺しだ。故あってお前を倒す。具体的にはお前を操っている超越者を俺が殺すからだ!! そのついでに死ね!!』
『うごごごご、がががががが、ピーガガー!!』
俺が超越者殺すと宣言したら、突然バグりだすインフェルドン!
本来は強者ムーブっぽいセリフがあるのだろうが、俺が発したのが超越者にとって最大の地雷中の地雷だったようだ。
敵対する存在を抹殺するよう、洗脳されていたようだな。
インフェルドンは炎を吐き散らしながら、大槍を構えた。
周囲に付き従うように、デーモンウォリアーが集まってくる……。
『むおおおおおおお!!』
それを大槍を振り回して薙ぎ払うインフェルドン!
おーい、仲間だろー!
完全に狂乱状態に陥っている。
目に入るもの全てを倒すバーサーカーモードだ。
『殺す……。主たるあのお方に仇をなす存在は、全てこの我が殺す……!!』
「セレス、あれはどう? 使徒化してる?」
『完全に使徒化してますねー。これまで戦ってきた使徒の中で最強でしょうねー。ま、私は勇者が絶対に勝つと信じてますよ! 勝たないと私ごと死にますからね!』
ほんとにな!
おっと、周囲でわあわあと戦いが始まっている。
これは、ジョン率いる女子チームがインフェルドン軍団との戦いに参戦したのだ。
数はいても、デーモンウォリアーばかり。
ネイアとヴェローナがいればいい勝負できるだろう。
それに、ジョンはそろそろデーモンウォリアーといい勝負ができるはず。
問題は俺だ。
風を切り裂きながら突き刺される大槍!
これを硬気功でいなすが、表面をガリガリ削られる感覚がある。
今の俺のレベルでも、こいつの攻撃をノーダメージでやり過ごすことはできない!
インフェルドン、強いぞ!
五将軍の一角はこれほどのレベルか!
俺はそろそろ65レベルになるはずだが、それでもギリギリの戦いになりそうである。
槍がぶんぶん振り回され、周囲に嵐が巻き起こる。
この嵐を振り下ろしながら叩きつけてくる!
嵐に炎が乗って、ファイアートルネードアタックとでも言おうか!
うおー!
リーチが長い!!
格闘術の弱点はリーチの短さだよな。
今初めて、しみじみと思い知った。
それはそれとして……。
トルネードの中に飛び込む俺!
「ツアーッ!」
炎をチョップで切り裂く!
そこに伸びてくる槍の穂先。
これこそがインフェルドンの本命攻撃。
つまり……!
「見切ってるんだよツアーッ!!」
俺の肘と膝が!
槍の先端を受け止める!
ここで発動する俺の称号、破城!
対物攻撃の威力が向上し、さらに魔人殺しの力が乗り、さらに俺の策略(?)みたいなもので最前線で俺が戦うことで俺とジョンたちにバフがかかり……。
キタキタキタ!!
『動かぬ……!!』
「突きってのはなぁーっ!! 捨身技なんだよぉーっ!! 槍は突くんじゃなく遠心力で振り回すから強いんだよなあーっ!! ツアーッ!!」
パキィーンッへし折れる大槍!
『グゥーッ!! 魔界の匠が作り上げた槍が……!!』
「伸び切ってしなりきった槍なんざ、どれだけの業物だろうがなまくらと一緒だぜ!! あと覚悟が足りねえ!! ツアーッ!!」
槍の上を滑る俺!
縮地も合わせて、一瞬でインフェルドンの眼の前に到達した。
そこからのシャイニングウィザード!!
『んかぁっ!!』
ギリギリで回避するインフェルドン!
やつの鎧飾りがちぎれ飛ぶ。
俺はそこで着地……と思ったか!?
空を震脚で蹴ってバック転!
インフェルドンの頭に飛び乗った。
『離せ! 離れろーっ!!』
「離してやるよ! お前を俺からな!」
思いっきり勢いをつけながら、俺はインフェルドンの頭を足で挟み込みながら、後方に身を投げた。
質量差なんぞ構ったことか!
インフェルドンの肉体を土台として震脚を決め、そのまま宙に浮かせて放り投げる!
背面式のフランケンシュタイナーだ!
『ウゴゴーッ!!』
叫びながら落下するインフェルドン。
頭から地面に、突き刺さるように激突するが……。
直前に太刀を抜いて地面を切断していたか!
斬られた地面が燃え上がり、マグマと化していく。
ゆっくりと起き上がっていくインフェルドン。
『信じられないような技のキレ……!! 危険……危険……! あのお方に近づけるわけには……否……否……我はこの男との勝負を楽しみたい……否……主に近づけるわけには……』
あれーっ!?
こいつの中で、洗脳された部分と本来の自我が争ってるんだけど!?
お読みいただきありがとうございます。
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