表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネトラレブレイカー!~あらゆるルートでヒロインをNTRされる騎士に転生したので、ゲーム知識で全NTRルートを爆砕していたら英雄になった~  作者: あけちともあき
王国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/226

第9話 メタって倒せ、強敵サキュバス!

 夜半に目覚めた。

 かなり動けるようになっている。


 医務室は夜間は無人だ。

 つまり、寝ていた俺しかいない。


 これならば、抜け出すのも容易というわけだ。


「ちょっとトイレに行ってから作戦行動を行う」


『勇者よ! 枕元に何かありますよ! これは……お菓子でしょうか?』


「焼き菓子だ! マリーナが置いていってくれたんだな? お茶も一緒でありがたい。これでNTRを叩き潰すエネルギーが補給できる」


 この世界の食事関係の考証はデタラメになっており、制作者の趣味なのか、焼き菓子は小さくなる前のカン◯リーマァ◯だった。

 チョコたっぷりで美味い。

 八枚もある。


 むしゃむしゃ食べてお茶で流し込む……。

 うわあ、このお茶、玄米茶だ!!

 いい加減にしろよ制作者!?

 世界観が中世風ファンタジーなのに、食事は現代日本じゃねえか!!


 だがそのお陰で食事は美味しく、するする入った。

 トイレを済ませた後、行動開始である。


『勇者よ、こそこそしなくてもいいのではありませんか?』


「それはな。夜間の警備を担当する兵士と、俺達騎士は担当が違うんだ。警備兵は戦争には出ないが、こうやってローテーションで常に城内の警備を24時間体制で行う。俺達騎士は戦争に出たり、城下町の治安維持のために出動したりする。つまり、俺が夜に城内を練り歩き、マリーナの部屋の近くまで行くのは警備兵の領分を侵しているわけだな」


『ほえー、勇者はなんというか、思った以上に知的なのですねえ』


「NTRを打破するにおいて、警備兵はむしろ味方だ。彼らに余計な心労を味あわせたくはないからな」


 警備兵が歩き回っている限り、不逞の輩はマリーナの居室に入り込めないからだ。

 なお、この条件をクリアするのが内部犯……。

 ダイオンとかデクストン団長だったりするわけだな。

 NTRフラグが立っているなら、マリーナから招かれて堂々と入れる。


 敵は内側にあり!!

 味方も内側にあり!!


「よし、警備兵が後宮前を通過した。あそこは警備兵も入り込めないからな。王族から招かれるか、入口の女性兵士の目を盗む必要がある」


『詳しいですね……』


「原作にそういうイベントがあるんだ。このミニゲームをクリアしないとサキュバスと戦えない」


 通常であれば、警備兵と女性兵士が話し込み始めるタイミングがあり、その隙に縄梯子を使って窓から侵入する。

 割と警備兵たちはザルなので、然るべき時に縄梯子を使えば侵入できてしまうのだ。

 それでいいのか?


 ちなみに今回の俺は軽気功を身に着けている。


「はっ!」


 警備兵と女性兵士が話し込むタイミングで、壁を駆け上がった。

 窓に取り付く。


「うーむ、流石に体が軽い」


『もう騎士というよりも盗賊みたいなスキル構成ではありませんか?』


「盗賊は浸透勁を使わないと思うぞ」


 窓から入り込み、音もなく降り立つ。

 そろりそろりと、後宮を歩き回る。

 マリーナの部屋の位置は、ゲームで把握しているが……。


 3次元になるとかなり分かりづらいな。

 原作は見下ろし型のドットRPGだったものなあ。


『大丈夫そうですか? いけそうですか?』


「大丈夫。サキュバスは忍ぶということをしない。つまり、絶対に見回りの兵士と戦うことになるし、その場合相手は女性兵士だから誘惑が効かない。戦いになる」


 話をした矢先に、「曲者ーっ!!」という叫びが聞こえた。

 俺は思わず壁に張り付いて息を殺すが、どうやら俺のことではない。


 一安心……いやいや!

 この状況の曲者など、サキュバスに決まっているではないか!


『あら、人間風情が私を止めようというの? 御主人様からは、王女以外の人間は好きにして構わないと言われているけれど……残念、あなた女なのね。だったら殺すしかないわ』


「人間ではない!? 悪魔か! おのれ悪魔め、許してはおかぬ! たあーっ!!」


 警備兵とサキュバスの戦いが始まった!

 俺がそこに到着した時点では、警備兵の女性が放つ連続攻撃はサキュバスに通用していない。

 彼女はけっして弱いわけではない。騎士で言うなら中の下くらい。


 侵入する賊相手には、これだけの実力があれば十分なのだ。

 悪魔サキュバスがやってくることなど想定されてはいない。

 それに、サキュバスは魔法によらぬ物理攻撃を無効化する、魔法結界を常時展開しているのだ。


『ほんと、つまらないわ、あなた。死になさい』


 サキュバスの、先端がスペード型になった尻尾が伸び、警備兵の剣を破壊した。


「け、剣が!!」


『これで終わりね。私ねえ、早く王女の淫紋をさらに淫らなものに変えて、堕落させなければならないの。それこそが御主人様の望み。地の底まで堕ちた王女を、御主人様が迎えに来るわ。それまで、王女には花嫁修業をしていてもらわないと……』


「おのれ……おのれーっ! 姫様ーっ!」


 叫ぶ兵士を、サキュバスの爪が一閃する……というところで、


「俺が、来た!! ツアーッ!!」


 女性兵士の頭上を飛び越えながら、両足を揃えてのドロップキック!


『は!?』


 振り下ろされたサキュバスの爪が、俺のキックに当たってポキっと折れた。


『ウグワーッ!? 私の爪がーっ!!』


 さらに、ドロップキックの勢いは止まらずにヤツの胸元に炸裂し、『ウグワーッ!?』明確にダメージを叩き込みながらふっとばす!


「だ、誰だ!?」


 へたり込んだままの女性兵士が俺を見上げている。


「名乗るほどのものではない」


「賊か!?」


「姫の貞操を憂う者とだけ名乗っておく!!」


 俺と相対する形でサキュバスが起き上がる。

 翼がはためくと、倒れた姿勢のままスーッと直立した。


『なに? なあにあなた!? なんで? なんで私が、人間風情の汚らしい蹴りで傷を受けているの!? 私には、魔力を帯びていない武器は通用しないというのに!』


「浸透勁である!!」


『はあ!?』


『そりゃ訳分かりませんよねー。勇者よ、相手は中位悪魔のサキュバスですよ! 勝機はあるのですか?』


「勝つ!!」


 向こうが誘惑攻撃とかやって来る暇がないくらいのバトルで、粉々にしてやるのだ。



お読みいただきありがとうございます。


面白い、先が気になる、など感じられましたら、下の星を増やして応援などしていただけると大変励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ