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ネトラレブレイカー!~あらゆるルートでヒロインをNTRされる騎士に転生したので、ゲーム知識で全NTRルートを爆砕していたら英雄になった~  作者: あけちともあき
ミクダリ祭編

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第220話 現れた降臨者!

「今夜のうちに決めるつもりだな? 不完全状態で姿を現さねばならないほど奴は焦っている」


「ふむふむ。実りを穢した降臨者が、ついに現れるのですね? 私、本気で戦います」


 ムフーッと鼻息が荒いセレス。

 その同じ口から、


「お、お手柔らかにねセレスちゃん」と黄瀬の声がする。


「なんじゃ、少しずつ亀裂が広がっていくばかりじゃのう。どれ、わしが一発仕掛けてみるか!」


 ネイアが呪文を詠唱した。

 彼女の場合、パルメディアでもトップクラスの大魔道士なので、詠唱だって一度に三つとか四つとか行えるのだ。

 ネイアの周囲に魔法陣が無数に展開される。

 三つとか四つどころではなかった。


 NTRの法則に支配されていたパルメディアではデバフが掛かっていた彼女だが、今はそんなハンデなどない。

 本気の彼女は大量の魔法を一度に行使もできるわけだ。


「そぉれ! インフィニティ・マジックミサイル!」


 七色で様々な属性を宿した魔法の弾丸が飛ぶ。


「うわおー!!」


 黄瀬が驚きの声を漏らし、花京院が目を見張った。

 あくまで現実世界の延長だったときめき学園では、見られない光景だものな。


 おお、隕石の表面に魔法の弾丸が炸裂し、ぽんぽんと爆ぜている。

 隕石が削れていくな。

 まるでアニメかゲームのような光景だ。


「わたくしも負けてはおられませんわね」


 風に乗って彼女の声が聞こえてきたかと思ったら、閃光が走って隕石の表面が小さく爆発する。

 ヴェローナの射撃によるものだろう。


「うむむ……凄まじいな……! 俺の木刀ではとてもできない芸当だ」


「花京院先輩も私も人間ですし……」


「だが黄瀬。お前には今セレスさんが入っているだろう。セレスさんの強さは凄まじいぞ」


「あー、それはそうなんですけど……今もやる気満々ですし」


 花京院と黄瀬のやり取りを聞いて、ダイオンがハッと鼻で笑った。


「おいおい。魔法や飛び道具ってのは、強い相手に対しては牽制とか下ごしらえみたいなもんなんだぜ? 本当にヤベえやつは、殴り合いで倒すしかねえ。俺らの出番はもう少し後さ」


「なるほどな。では焦らず、機会を待つとしよう」


「恐らく隕石が砕け散るでしょう」


 ここでセレスが口を開く。

 まあ、黄瀬の口なんだが。


「破片を防いで下さい。それからメガネ先輩、栃子さん、村にいる皆さんの避難をお願いします」


「心得ました。私の第三眼で全員操ってやります」


「ひぃぃ、私、ちょっと復活しただけなのになんでこんなひどい目に……!」


「俺達に会った自分の不幸を呪ってもらいたい。まあ、一度死んでるんだし大丈夫だろう」


「そんなー」


 俺が強引に説得し、栃子に協力を約束させたのだった。

 メガネ先輩が謎のパワーを使い、栃子もなんか妙な力を使い……。

 そしてネイアの「奥方衆は旦那を引っ張って避難! 避難じゃよー! ここにいたら死ぬぞー!!」の掛け声もあり。


 そこにいた一般人たちは全員、村の外に向かって行くのだった。

 本来ならば村の入口にくねくねがおり、そいつが脱出を妨げているはずだった。

 だが、くねくねは初手で倒した。


 アレはこの時の伏線となっていたのだな……。

 我ながらRTAめいた冒険をしているな。


「しかしまあ……降臨者が出てくるまでまったりと待つ……。嵐の前の静けさというやつだな」


「かなりうるさくない? ネイアさんとヴェローナさんが大暴れしてるんだけど」


「音はそうだが、俺達の心情的には凪である。こうやって精神統一し、いつ相手が復活してもいいように身構えておくんだぞ」


 目の前で徐々に削られていく隕石。

 御神体の姿がどんどん変わっていく。


 そして削れた頂点部分から、向こう側の月が見えるようになったその時。

 ゆっくり広がるだけだった亀裂が、一気に広がった。

 根本まで一直線……というわけではなく、隕石上部を覆うように広がり、その数を増したのだ。


 ついに、隕石の一部が砕け散る。

 降り注ぐ魔法と弾丸の嵐をものともせずに、そいつは姿を現した。


 輝く銀の帯を纏った、紫色の大男である。

 奴の周囲を取り巻く帯は、時計の文字盤のように何らかの文様が刻まれている。

 それがぐるぐると回転していた。


 全身タイツでムキムキなのだが、なんか顔まで紫色で境目が無いぞ。

 ときめき学園の校長は人間タイプだったが、降臨者は超越者タイプの宇宙人なのだな。


『おおおおお……おおおおお……!』


 姿を現したそいつは、嘆くように空に向かって吠えた。

 そして降り注ぐ魔法の嵐に手をかざすと、ぎゅっと握り込む動作をした。


 その瞬間!

 降り注いでいた魔法の前に、真っ黒な球体が出現した。

 これが魔法をすべて飲み込んでしまう。


 球体が消滅し、再び……今度はネイアに近づくように出現する。


「こ、これは……!! わしの魔法が……喰われておる!!」


 ネイアが叫び、後退した。

 ついに球体はネイアの眼の前まで達し、さっき彼女がいた場所を飲み込んで消滅。

 えぐれた地面が残る。


「虚無を作り出し、その場にあったものを飲み込む力……これが降臨者か!」


『おおおお……!!』


 黒い球体が、ネイアを飲み込もうとする!

 そこに突き出される刃! 木刀! そしてチョップ!


「やめよ! 虚無に呑まれ消滅するぞ!!」


「うるせーっ!! やってみなきゃ分かんねえだろうが!」


「そうだ! 城之内は不可能を可能にし、理不尽をより強い理不尽でねじ伏せてきた! 俺たちだってやれるはずだ!!」


「おう! 行くぞ! ツアーッ!!」


 出現する虚無が……刃で切り裂かれる! 木刀で打ち据えられる! チョップで粉砕される!!


『おおーっ!?』


 降臨者がちょっと驚いたようだった。

 今ここに、新たな世界法則が誕生したわけだからな。


 虚無は……物理攻撃で倒せる!!

 

お読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
やっぱり古今東西最強の手はレベルを上げて物理で殴るなのか。 小手先の技術など圧倒的な力の前には無力と。 ちなみに同じ世界観だし尻移動の人やコンボの達人、クトゥルクトゥルした神は呼べないんですか? 何…
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