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ネトラレブレイカー!~あらゆるルートでヒロインをNTRされる騎士に転生したので、ゲーム知識で全NTRルートを爆砕していたら英雄になった~  作者: あけちともあき
いざ、因習村へ編

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第202話 対決! 山の怪VSパンクラチオン!!

 夜半過ぎ、美春さんが帰ってきた。

 長丁場の会議の後だというのに大変元気。


「お母さん、いつもより元気じゃない?」


「ほら、譲二さんが村のうるさい人を二人のしちゃったから……」


「ああ、なるほど……」


 小瀬家からの視線が気になる。

 俺、そんな事をしたのか……!?

 全く記憶に残ってない……。


 普段ならもっと色々あるらしい会議が、主に俺の話で持ち切りになったらしい。

 それはそれで俺が動きづらくなりそうだ。

 だが、祭りの会議は気になる。

 今度連れて行ってもらって、見せてもらいたいな。


 絶対にオカルト関係の何かがあるだろう。


「夜には……出歩かれない方が……」


「ええ、はい。朝になってから外出しますよ」


 心配する美春さんにはそう言っておくが、記者たるもの、無理を押してなんぼだ。

 俺は祐天寺を伴い、小瀬家の人々が寝静まった深夜に外出することにする。


 御降村全体が寝静まった時間。

 まさしく、草木も眠る丑三つ時。


 人が立てる、何の物音もしない……はずなのだが。

 どこからか女の笑い声のようなものが風に乗って響き、あるいは人工物のない森の中で光が瞬く。


「せ、先輩……!」


「ああ。これは何かある。絶対に何かあるぞ……」


 懐中電灯とカメラを武器に、俺達は闇の中へと踏み出す……。

 神社方面へ向かおうと、一歩踏み出した瞬間。


 辺りが森になった。


「えっ!?」


「はっ!?」


 一瞬、何も理解できなくなる。

 なんだ?

 たった今まで、俺達は村の中にいたはずなのに……。


 周囲はどこまでも続く森の中。

 懐中電灯で照らしても、先を見通せない。


「これは……」


 戸惑う俺達の前で、風の仕業か、草むらが揺れた。

 何か、いる……!


『テン……ソウ……メツ……』


 地の底から響くような、低い声が聞こえてきた。

 なんだ……!?

 何かがやって来ようとしている……!?


 森の木々を掻き分けながら、一本足の何かが近寄ってくる。

 首から上には何もなく、胸に顔面が張り付いていた。


「ば、化け物……!! い、いや、これはスクープだ! 祐天寺!」


 だが、後輩は目にした化け物に動揺し、それどころではないようだ。


「ひっ、ひぃぃ!」


「くっ、貸せ! 俺がカメラを……」


 カメラを向けてフラッシュを炊く。

 シャッターを切る……次の瞬間、その怪物はどこにもいなかった。


 ど、どこに消えた……!?


「あ、ああ、あ……!!」


 祐天寺がうめき声をあげる。

 のけぞり、胸をかきむしるような仕草をする。

 そして彼女の口から『入れた……入れた……』と低い声が聞こえた。


「なんだと……!? お、おい、祐天寺!! 化け物が……化け物が祐天寺の中に入ったって言うのか……!? なんだそれは……! そんなことがあるのか……!? 祐天寺ーっ!!」


 俺の叫びも虚しく、祐天寺は中に入り込んだ化け物に意識を奪われようとして……。


『入れた……』『ということは意識を失ったので私の出番ですね?』『エッ!?』


 低い声の合間に、聞いたことがあるような女の声が交じる。

 戸惑う低い声!!


『勝ったな』


 男の声の幻聴が、なんか呟いた。


『ウオオオ! ウオオーッ!!』『えーいっ! 非実体フロントスープレックス! 体の外に放り出しますよーっ!』


 意味の分からない言葉が聞こえてくる!!


「何が……何が起こっているんだ」


『知らんのか? 山の怪と呼ばれる怪異……使徒が祐天寺遥の中に入り込み、彼女の意識を失わせた。本来ならば入りこまれた人間は破滅する。だが意識が無いということはパンクラチオン使いのセレスも入り放題ということ。今、祐天寺遥の中で山の怪VSパンクラチオンの戦いが始まったということだ』


「何を……何を言っているんだ……!!」


 訳が分からない!

 だが、何が起こっているのかが強制的に分からされる。


 祐天寺の周りに、半透明の何かが現れた。

 それは、一本足で首無しの化け物と、それに相対する女性だ。


 女性が化け物に組み付き、見事なフロントスープレックスで投げ捨てる!


『ウグワーッ!?』


 レスリングの心得がない化け物が無様な姿勢で落下し、悲鳴を上げた。

 そこに襲いかかる女性が、


『とあーっ!』


『ウグワーッ!?』


 一本しかない足にレッグロック!

 のたうち回る化け物!

 レスリングの心得がないので脱出できない!


『全く。人間に狂気を与える異能しか鍛えてこないから、それが通じない肉弾戦使いに歯が立たなくなるのです。これはあなたの怠慢が招いた敗北ですよ』


 レッグロックの姿勢から、さらに腕を極められる!

 なんだ……!?

 何だあの技は!


 片足吊り天井固め!?

 ぎりぎりと絞り上げられた化け物は、


『ウグワーッ! ば、馬鹿なーっ!? こんなのありえないでしょーっ!! 非実体の私に、なんでこんな、こんな技がーっ!!』


『そりゃあ私も! 非実体だからですよー! まさかあなた、非実体だから手を出されないなんて眠たいことを考えていたんですかー!? 怪異には女神をぶつけるんですよーっ! とどめーっ!!』


 女性がぐいーッと力を入れたら、化け物のシルエットがポキっとへし折れた。


『ウグワーッ!? 無念~っ!!』


 化け物、爆散……!?

 周囲の森から、『うわーっ』『ひでえ』『あんまりだ』『あっちはヤベえ怪異がいるじゃん!!』『話が違うよー!』と声が聞こえる。


 あの化け物以外にも、たくさん潜んでいたのか……!?

 だが、その声からドン引きした感情がうかがえる。


 やがて、周囲にあった森が消滅した。

 辺りの光景は、静まり返った村だ。

 だがなぜだろう。

 さっきよりも、不気味さが薄れて見えた。


 得体の知れなかった村が、ただの古びた村に見える。


「うう……先輩……。なんかひどい目にあった……」


「祐天寺! いや、確かにひどい目にあったと思う。俺も、この目で見ていたのに何が起きたのかさっぱり分からん……。言うなれば、俺達には守り神みたいなのがついている……と言えるのか……?」


『そう解釈してもらっていい』


 幻聴……もとい、守り神が力強く肯定してきた。

 こんな積極的に会話してくる守り神がいるかよ……!!

お読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
女神も格闘の道へ!流石実った夫婦!
山の怪「エッ!?」 俺「エッ!?」
今回ジョジョは実況解説の才能があるな!?
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