第171話 ネトラレブレイカー・マスカレードだと!?
「なにっ!? 俺が間男の気配を感じ取る前に、何者かがネトラレブレイカーを名乗って間男どもを倒していただと!?」
「ジョジョが全部言ってくれたな。つまりそういうことだ」
情報元であるミザル。
彼はSNSなどが得意なので、ここで学園の情報を集めていたのだ。
「この一ヶ月、ジョジョはずっと己を鍛えてただろ。自由には動けねえなと思っていたんだが、そうしたらなんと! ジョジョじゃねえネトラレブレイカーが現れて活躍してるらしいんだ」
「なんだって……!? 一体何者なんだ……!?」
間男と戦う戦闘力を持ち、ネトラレをブレイクしようとする意志を持っている何者か。
今まで俺達とは接触してこなかった存在のようだが……。
「画像や動画もある。スクショもしてあるぞ。今からNTRブレイカーズチャットに送る」
「頼む。ほうほう……おお……おおーっ!!」
俺は呻いていた。
こいつは……。
木刀を使う剣士タイプだ!
それは、父兄タイプの間男との戦いだった。
敵は竹刀を振り回す、剣道部OB。
一閃ごとに竹刀が真空波を巻き起こす!
対するのは、お面を被った男。
年齢は俺と同じくらいか?
線は細く見えるが、得物を使ったスタイルであるならば体格など大した問題ではない。
武器は体格差によるハンデを覆す力を持つ!
その男は、間男の真空波を木刀でいなしながら、あるいは回避しながら猛烈な勢いで間合いを詰める。
動きはすり足。
だが、このすり足が速い!!
足が地から離れぬまま、男の移動がトップスピードに達する。
振り上げられた木刀は、示現流を思わせる苛烈さで一閃!
「イエアァァァァァァァァァーッ!!」
「ウグワーッ!!」
竹刀ごと、頭から真っ二つに叩き切られた間男が爆散する!
まあ、間男のレベルとしては好色三兄弟クラス。
つまり、低位であるとは言えよう。
それでも人間が勝てる相手ではない。
つまりこの男、ネトラレブレイカーを名乗るに足るほどに己の技を磨き上げた存在であるということだ。
「学園SNSはこの男の話題で持ち切りだな……。こんな表立ってNTRブレイク活動をしてどうなるんだ。間男どもに勘付かれて潰されるぞ」
「ジョジョがそれ言う……?」
なんだミザル、その目は!
俺は一応これでも隠密しているつもりなんだぞ!!
「それで、あいつはネトラレブレイカー・マスカレードと名乗っているらしい」
「ネトラレブレイカー・マスカレード!?」
ちょっとかっこいい響きではないか。
なるほど、お面をしているからマスカレードなわけか。
「……一度こいつとやり合ってみたいな」
「ジョジョから見ても強いのか、こいつ?」
「強いな。間男を倒せるということは、人間をちょっと超えた領域に達しつつある。こちらに来たばかりの俺では危ないかも知れん」
「来たばかりの……?」
おっと!
俺が城之内雪之丞に憑依している異世界のネトラレブレイカーだということは本当に秘密なのだった。
その後、最近実力をつけてきた響にこれを見せて感想を聞く。
「僕が取り付ける隙が無いね……。僕じゃ無理だと思う」
つまり40レベル以上ということだ。
俺が見たところ、響の強さはこの辺りが上限であろう。
この男はそれよりも上にいるわけだから、並大抵の人間では及ばぬ領域に手をかけている存在ということになる。
「まあ、今の俺なら勝てる」
「おおーっ」
ミザルと響が感嘆の声を漏らした。
何せ、権田原コーチの元で体を基礎から鍛え、メガネ先輩の元で第三の目を開眼させたからな。
何者なんだメガネ先輩。
「じゃあジョジョ、もしかしてこれからそいつを探しに行くのか?」
「ああ! ミザルも来るか?」
「おう、ついていくぜ! ジョジョ以外のネトラレブレイカー、興味がないって言ったら嘘になるからな!」
こうして俺はミザルと二人で、ネトラレブレイカー・マスカレードを探しに……。
「ダメに決まってるじゃないか! もうすぐ中間テストだよ? 二人とも試験勉強!! マスカレード探しはその後! いいかい!?」
「あっはい」
「わかったぜー」
響の圧が強い!!
戦闘力を身に着けたことで、圧力も使いこなせるようになったようだ。
ということで、他の三猿とともにテスト勉強に励むことになる俺なのだった。
くそーっ、こうしている間にも、学園では間男が……。
いや、マスカレードが活動するから大丈夫なのか?
いやいや、確かテスト期間中は間男も活動が止まるんだよな……。
そんな事を考えながらまた日々は過ぎ、テスト期間に突入した。
間男を倒すためにときめき学園に通い、NTRブレイク活動をしているはずの俺。
だが、学園に通う学生である以上、テストを避けて通ることはできないのだ。
全てが終わったあとも、この肉体の持ち主である城之内の人生は続くからな。
それはそうと、最近の高校生の勉強、やっぱりレベル高いって!!
「いかにパルメディアは楽だったかを痛感するな……。少なくともテストも授業も無かったからなあ……」
「そうですかミノリー? 私は結構、勉強は面白そうだって思いますけどミノリー」
「そう思うんなら変わってくれ……!」
だが、いつまで経ってもチンチラのままのセレスでは、ペンを握ることも出来ないのだった。
こうしてテストを終えて、文化祭の期間へ。
ようやく俺は、ネトラレブレイカー・マスカレードとの邂逅を果たすことになる。
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