第144話 二日目を楽しむぞ!
「皆! 昨夜、第十六宿舎が何者かに襲撃されたらしい! だがどういうわけか学園は合宿を続行している……。評判のよくないOBが一人行方不明になったらしいが、警察も何故か動いていない……」
厚木先生が歯切れの悪い説明をしているぞ。
本日の彼女は、午前中は応援団の指導につきっきりになってくれるのだ。
これに気付いた小原くんは、
「いいなー!!」
と羨ましがったが、君はラグビー部だろう。
昨夜、あれだけの大立ち回りをしたのに翌日ラグビーの練習に挑めるタフさは流石だ。
しかし厚木先生にセクハラNTRしかけるようなら粉砕するからな? な?
こうして昼近くまで走り込みやストレッチなどを行い、演舞の練習に励んだ。
響が疲れてぶっ倒れている。
体力をつけねばなあ。
「では、私はまたバレー部に行ってくる! 皆は練習を続けていてくれ!」
こうして去っていく厚木先生なのだった。
あの様子では、今のところ新たなNTRは彼女に降り掛かっていないようだな。
明後日の完全休息日に、息を潜めていた連中が厚木先生を魔の手に掛けるべく動き出す。
俺はそう読んでいた。
見晴らしのいい海に厚木先生を連れ出し、間男を一網打尽にするか……?
俺がそんな事を考えていると……。
「いやあ、しかしジョジョは流石だぜ……! テニサーに潜んでた使徒? とやらをいきなりぶっ倒すとかよ!」
「ほんとだぜ! スピード感ありすぎだろ! 一日目の夜だぜ?」
「先頭打者第一球目ホームランだ!」
三猿盛り上がっているな!
次は使徒とのバトルに参戦したがっている。
「あ、じゃあ次はあたしもいーれて!」
青菅が挙手してきた。
「でも青菅は女子だからなあ……」
「あたしの心はもうジョジョのものだから! だからゼーッタイに寝取られない! あ、連れてってくれたら、女子バレー部のネトラレの話教えたげるんだけどなー」
「なにっ、取引材料に!? ……まあいいだろう。じゃあ連れてくからそっちの話も教えてね」
「やったー!! 武器はなんかおみやげの木刀でも持ってけばいいかなあ」
うーん、心配過ぎる!
ちなみに青菅が調べてくれた、女子バレー部のNTRの件だが。
外部の男が、三年の先輩を口説いたり色々やったりして、完落ち寸前らしい。
三年の彼女は彼氏とのデートをすっぽかし、外部の間男に入れ込んで一日潰すみたいなことをやってるんだとか。
ただれた毎日だ!
なお、それでも女子バレーへの情熱はあるのでちゃんと部活に来ている。
だが、この夏で引退したら、彼女はきっとその間男に落とされてしまうだろうという話だった。
「うおーっ!! めちゃくちゃ危ないところじゃないか!! この夏合宿が助けられるギリギリのタイミングだぞ!? よし、今日は彼女の救出と水泳部の二本立てで行こう」
「二本立て!?」
目を剥いて驚く三猿なのだ。
「一日に一人間男を消し飛ばしていたら、とても間に合わないからな。学園には俺達が思っているよりも多数の間男が潜んでいたのだ……!」
そのうち何人が使徒かは分からないがな。
テニス部は一日目からスパートを掛けてきて、乱交パーティを開いた。
だから初手で叩き潰す必要があった。
水泳部はじわじわとセクハラの手を伸ばし、NTRにつなげていくつもりであろう。
ここは正直、今日中なら余裕を持って対処できる。
そこまでNTR緊急度合いは高くない。
問題は女子バレー部の三年である!
厚木先生がちょうど行ったところだからな。
どうやって彼女を誘い出し、間男の影を断つか……。
「あたし、昨日仲良くなったから外に連れ出せるよ? それに先輩、ちょこちょこ外で男と電話してるらしいし、練習中もたまに様子おかしいみたいだし」
「ほほー! それは恐らく、その男も合宿所に来ていると見ていいな。いいだろう! 真っ先に彼女を救うとしよう!」
決定!!
女子のいる場なので、パートナーとしては青菅だけを連れて行くことにする。
水泳部は三猿で行こうな。
……と思ったら。
「あ、え、えへへへへ、城之内くん、発見しちゃったぁ……」
「黒須じゃないか! 昼間に外に出てきていいのか?」
「わ、私も一応人間なので、おひさまに当たらないと調子悪くなるので……うふふ」
「ジョ、ジョジョ! 誰この女! いつの間に新しい女作ったの!? あたしと真美奈というものがありながら!」
「青菅落ち着け。そもそも俺は女など作っていない。彼女はオカルト部の黒須聖美だ。俺の協力者……になる予定の女子だな」
「あっ、陽キャ女子……! じょ、城之内くん、こういうタイプの友達もいるんですね……。今後ともよろしく……」
「むうーっ、よ、よろしくね」
青菅から黒須に向けて、バチバチと火花が飛んでいる!
だが黒須は全く気にしていないな。
頭の中にオカルトのことしか詰まってない女だからな。
この三人で、女子バレー部での活動はフルメンバーとする。
「じゃあまず、あたし。チャットアプリのアドレス交換したからさ。ちょっと確認してみる。厚木先生、優しいから合宿中もスマホ取り上げないんだよね」
それがNTRに繋がっているとは知らぬままにな。
ちょっと鈍感だからこそ、本人もNTRの魔手に絡め取られそうになる先生なのだ。
青菅はチャットアプリで女子バレー部の人々と連絡を取り合い、パッと顔を上げた。
「やっば。朝から先輩、帰ってきてないって!」
「なにっ! ということは、間男は今日中に彼女を完全に落としてしまうつもりだぞ!!」
「な……なんですか……? オカルトですか……?」
女子バレー部に救うNTRを爆砕すべく、ときめき学園NTRブレイカーズ、始動なのだ!
お読みいただきありがとうございます。
面白い、先が気になる、など感じられましたら、下の星を増やして応援などしていただけると大変励みになります。




