第128話 来た! NTR被害者女子からのDMだ!!
俺達は作戦本部に集まっていた。
そう、響の家である!!
今日は響の母親が早く帰ってきていて、気付いたら息子に友達がたくさんできていると喜んでいた。
三猿なんか見た目が完璧に不良だと思うんだが、目の輝きで性根が腐ってないことが分かるんだそうだ。
見る目がある。
「聞いてくれよ。ジョジョが生徒指導の入田をふっ飛ばしやがったんだ! やってくれたぜぇーっ!!」
キカザルが大興奮している。
なんか、生徒指導の教師というのはアンタッチャブルだったらしく、これを実力行使で倒したというのはとんでもないことらしい。
「残念ながら入田には逃げられた。奴は使徒だったからな。俺もすぐには仕留めきれなかった」
「使徒……!? 使徒って、耶蘇教で言われてるあれかい?」
「???」
響は分かったようだが、三猿が首を傾げている。
「正しくは、この世界を悪しき形に歪めている存在が、力を分け与えた存在だ。人間に似ているが、遥かに強大な力を持つ。赤佐に手出しして、響からNTRしようとしていたのも使徒だ」
「彼のことですね……。確かに彼って、不思議な吸引力みたいなのがあって、最初は嫌いだったのにだんだん惹きつけられていく感じがしたの。言うことを聞かなくちゃって思うようになっていって……。いけない、いけないって思っているのに」
赤佐がくねくねしつつ、頬を赤らめて説明する。
三猿がゴクリとつばを飲んで、「エロい」「エロい」「エロい」と呟いた。
刺激が強すぎたようだな。
「そんな連中が学園に潜んでいたなんて……。そして真美奈はそいつの毒牙にかかるところだったんだね!」
「え、ええ、まあ」
「響、そういうところだぞ。流石はNTRゲーの主人公だな」
「ど、どういうことだい!?」
鈍感力が高すぎる。
ここで、入田が使徒であることを共有した。
今回の戦いに持ち込めたは三猿の協力あってのこと。
仲間って本当にいいものだなあ。
後は、逃げた入田の行く先だが……。
そこで俺のスマホに通知が入った。
「青菅からの連絡だな」
「えっ!? どうして!?」
響が驚く。
「いつの間に、アドレスを交換していたんですか!?」
赤佐もびっくりしたようだな。
俺も、ただただ暴力を振るって間男を叩いていただけではない。
「実は相談DMのアドレスをQRコードにしていてな。青菅に手渡していたんだ。彼女にはまだ理性が残っているな。公園の写真が送られてきている。つまり今夜、公園で彼女は入田に会うのだろう」
「ジョジョ、今日の今日で行くのかよ!?」
「ハードすぎるぜ……」
「戦い続ける男、憧れるぜ」
「ネトラレブレイカーに休みなど無いからな!! では行ってくる! 三猿も来てもいいが、手出しはするなよ。お前たちでは勝ち目はない」
「なんだって!? 俺等だってやってみせるぜ!」
「そうだそうだ! こっちには金属バットがあるんだぜ!!」
「うおお、やるぜやるぜ!!」
やる気になっているならば仕方ない。
死なない程度に頑張ってもらおう。
「あれっ、行くのですかミノリー」
セレスが響のお母さんに抱っこされて、ナデナデされながらやって来たぞ。
うちのチンチラ、撫で心地がいいでしょう。
「お友達のペット、セレスちゃんって言うの? 喋るチンチラなんて初めてだわ。かわいいー。なんでも食べるのよ」
「チンチラに身を落としてはいますが俺のパートナーなのです。よーしセレス、こっちだこっちだ」
「ミノリー」
俺の体をぴょんぴょん駆け上がり、肩の上に設置されるセレス。
完全装備だ。
「あの……城之内くん」
赤佐が何か取り出してきた。
「これ、パパが通販で買ってたマスクなんだけど、よかったら使って……!」
「父親が通販でマスク買うことってある? だがありがとう! 今のマスクは度重なる戦いで傷んできているところだったのだ」
プレーンな黒いマスクから、金色のライオンめいたマスクになった。
これは目立ちそうだなあ!
「ネトラレブレイカーGと名付けよう。ゴールドだから」
こうして、俺達は響の家を後にする。
ミザルが公園の映像を画像検索し、場所を探り出す。
「近場の公園だぜ。ここで何をやる気なんだ……?」
ミザル、想像がつかないと見える。
公園、そして映り込んでいるアイテムはリード。
犬の散歩に使うやつね。
つまり……。
「青菅を素っ裸にしてリードだけつけて夜の公園を散歩するやつだろうな」
「エッッッッ!?」
「エッチすぎないか!?」
「おいおいおいおい、こんなことが許されるのかよ!!」
三猿が恐れおののいた。
こいつら……何気に純真過ぎる!!
ネトラレブレイカーの業に染めてしまうのは惜しい。
そのままでお前たちでいてくれよな。
こうして公園に到着した俺達は、日が暮れるまではキャッチボールなどをして過ごした。
イワザルの投球にはキレがあるな。
野球やらないの?
応援して追っかけしてる方が好き?
そうかー。
彼の家は野球一家らしく、イワザルの兄は高校球児。
しかし肘を故障して野球の夢を諦めたのだそうだ。
イワザルは兄を超える才能があると言われていたが……。
「いや、でも俺程度はいくらでもいるよ。それに俺はハートが弱かったから不良になっちまったしよ。更正したら、野球を応援する活動をしてくつもりだ」
おおーっと感嘆する俺達三人なのだった。
そんな青春の一ページを送っていたら、日が暮れてきたぞ。
間男が来る……!
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