第124話 愉快な仲間を紹介するぜ!!
「じょ……城之内くん……! この三人は一体……!!」
ここは響の家。
勉強を教えてもらうため、俺は三猿を引き連れてやって来たのだ。
「ミザルとイワザルとキカザルだ。俺の同志になる」
「舎弟みたいなもんだぜ!」
「なあジョジョ~! こいつなんだ? 弱そうだけどよぉ」
マスクのイワザルに、俺はチョップをかます。
「ウグワーッ!」
「お前その呼び名は色々な! まずいからな! やめろよ!? いいか三猿。今は腕っぷしでどうにかしていく時代じゃないんだ。勉強なんだよ、勉強」
「俺らを一蹴したほどの強さを持つ城之内くんがそこまで言うなんて……」
キカザルはなんでショックを受けてるんだ?
そして赤佐が全員分の麦茶を入れてきたら、三猿はデレデレした。
「なんでえ、かわいこちゃんまでいるんじゃねえか」
「ここはいいところだなあ」
「勉強頑張っちゃうぞお」
なお、この三人。
それなりにいい家の生まれなのだが素行が悪く、様々な塾がさじを投げたために学習のレベルも低い。
学期の半ばで、既に留年確定ではないかと言われているレベルらしい。
おいおいおい、学生の本分は勉強だろ!
「勇者の本分はなんですかミノリー」
「NTR爆砕だ」
俺は断言した。
チンチラのセレスが喋ってるのを、三猿が不思議そうに見ている。
「最近はネズミが喋るんだなあ」
「つうか、やっぱ城之内くんって戦いを求めてるんじゃねえか!」
「さっすがジョジョだぜ!!」
ジョジョ呼ばわりしてきたヘッドホンキカザルに、俺はチョップを食らわした。
「ウグワーッ!!」
ここで、響は勉強を教えるのがとても上手いことが判明した。
こいつ、どうやら入学時の成績はトップクラスだったらしい。
だが特別進学クラスは学園に寄付をした金持ちの子女で占められたので、彼は一般クラスにいるわけだ。
そこなら赤佐もいるからな。
ときめき学園、腐ってんなー!
なお、三猿は分かりやすい勉強会で、すっかり響を見直したようだった。
「やるじゃん響くん」
「俺等留年免れるんじゃね?」
「マジ!? 進級初めてだわ」
「みんな頑張って! 赤点回避までどうにか持っていくから!」
こいつら今までどうやって生きてきたんだ?
というところで、勉強も終わり……。
会議の時間になる。
俺、響、赤佐、そしてミザル、イワザル、キカザル。
この六人で、ときめき学園NTRブレイカーズを結成することになる。
仲間も随時募集中だぞ!
「この学園のどこかで、常にNTRが行われている」
俺の言葉に、響が頷いた。
「間違いないよ。部活や長期の休み明けに、恋人がいた人の半分はシングルになって絶望したみたいな顔になってる」
「あー、心当たりがあるわ」
「前の俺らはそいつを殴って、女を連れて行った記憶がある」
「あれ? でも俺らのところに女が残ってなくね?」
「なにっ」
三猿から飛び出してきた意外な発言。
これは聞き逃せんな。
「つまりお前ら、男をボコって女を連れ去ったが、自分たちでお楽しみするわけではなくどこかに献上していたのか……?」
「そうなるな……。あの頃の俺らはひたすら暴力を振るうことで頭がいっぱいだった」
「今考えると普通じゃねえよな。なんで俺達は女の子をどこの誰とも知らない奴に……」
おああああ、と頭を押さえてうめき始める三猿なのだった。
「みんなきっと糖分が足りてないんだわ。これ、お母さんが持たせてくれたカステラなんだけど」
「「「「いただきます!!」」」」
俺と三猿で、高級カステラをいただいた。
うまーい。
「セレスちゃんにははい、野菜スティック」
「ミノリー」
セレスが人参スティックを受け取り、カリカリ食べ始めた。
身も心もチンチラになって。
人語を話し、透明になり、ゴリラみたいなパワーのチンチラだ。
「よし、じゃあ三猿は学園を調査して、NTRの気配を俺に教えてくれ。俺は俺で別途動き回る。連絡は、SNSのNTRブレイカーズコミュで行う」
「分かったぜ! 俺が目がよくてな。なんでも見つけてみせる」
ミザルがサングラスをずらして見せた。
おっ、目の色が金色だな!?
なんか超常的な力があるとか?
「いや、カラコン」
俺はミザルにチョップした。
「ウグワーッ!!」
まあ、ミザルは視力2.0以上らしいので頼りにさせてもらおう。
で、キカザルは聴力に優れ、イワザルは野球が上手いらしい。
一人だけ役に立たなそうなのがいるな……?
「ジョジョ、野球好き同志のトークは弾むんだぜえ」
「どれだけチョップしても俺をジョジョと呼ぶのを止める気がないな? まあいいや。じゃあ頼むぞ」
夜までわいわい騒ぎ、響が持っていたパーティゲーム、スーパーオクノパーティで遊び、解散ということになった。
スーパーオクノパーティの主人公、どうも俺の師匠の一人に似ている気がするな……。
パワーアップアイテムが覆面だし、技がプロレス技だし……。
深いことは気にしないことにする。
帰途について、セレスと会話をする。
「まずは組織が発足しましたね。順調ではありませんか勇者よミノリー」
「ああ、今のところはな。だが、気付いたか? 誰も情報を持っていない。学園にはびこるNTRは、まだ俺達にその姿を欠片も見せちゃいないんだ。敵は狡猾だぞ」
「なるほどー。力だけでは解決が難しい……! 力と、頭脳と、そして仲間。パルメディアは最終的に、勇者一人でいいんじゃないかなって思いましたけど、こっちは明らかに仲間の重要性が上がっていますねミノリー」
「そういうことだ。しかも、授業中は動けない。休み時間や放課後を狙うしかないわけだ。なかなかの難易度だぞ」
私立ときめき学園。
お前が隠したNTRを、必ず見つけ出して爆砕してやるからな……!!
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