第100話 これが朝チュンというものである!
気がつくと朝になっていた。
ふう、一瞬だが失神していたらしい。
マリーナも白目を剥いて気絶しているな。
お互い、励んだものだ……!
ベッドがドロッドロだぞ!!
乾いた場所が1平方センチもない。
飲み物を用意し、補給しながら叡智に挑んだのだが、我ながら想像以上だった。
そしてマリーナも想像以上に凄かった!!
お互い、長い間禁欲状態だったからな。
溜まりに溜まったものが炸裂した形である!!
起き上がると、体内に渦巻いていたはずの熱がスッキリと消えている。
うーむ!
これは正しき賢者モード!
『いやあ~!! 堪能しました! 人間たちの実りの中で、私が存在してからダントツの一位でしたね! いいものを体験しました。殿方に乗り移って実りをもたらすというのも大変いいものですねえ』
「えっ!? セレス、まさか俺と同化して経験してたのか!? うおーっ! 自意識をどこかに吹き飛ばした上に、神に乗り移られて叡智に励んでいたわけか。気恥ずかしい!!」
『ふっふっふ! 私と勇者の仲ではありませんか! それはそうと、初めての女性が白目を剥いてカエルみたいな姿勢で気絶してるのはどうかと思いますよ』
「ほんとだ!」
マリーナの目を閉じさせ、姿勢を整えておく。
だが、ベッドは全てドロッドロなのでどこに寝かせてもいかんなあこれは。
人間から出た体液なのか?
これ全部が?
たった2人分!?
ハハハ、ご冗談を。
とりあえず乾いている絨毯の上にマリーナを寝かせておいた。
そしてちょうど飲み物がなくなっていたので、頼むべく外に出る俺。
すると……。
なんか女性兵士たちが死屍累々!
みんなぶっ倒れているではないか!
「な、な、なんじゃこりゃー!!」
「ああ、ジョナサン様……」
辛うじて意識があるのが一人いて、目線だけ向けてきた。
「実は、姫様とジョナサン様のまぐわいに興味が湧いて仕方がなくて、みんなで扉の隙間から覗いていたのですが……。一人、また一人と気に当てられて果てて」
「えーっ!? じゃあみんなあれか。精根尽き果てた感じなのか」
「とても私達の手に負える方ではありませんでした、ジョナサン様……! うっ」
白目を剥いてばったり倒れる女性兵士なのだった。
こりゃあいかん。
あっ、外に見張り用の椅子があるな。
屋内に持ってきてっと。
俺はマリーナを椅子の上に移動させ、ドロッドロのシーツを剥いで横に丸めて転がし、辛うじて乾いている中敷きで身体を拭いて……。
服を身に着けて外に出るのだった。
あっ!!
女性兵士たちの倒れている先で、ナルがぶっ倒れているではないか!
お前も出歯亀して淫気に当てられたのか!!
「ひやー。ジョナサンたち凄かったー」
「あ、こっちは意識があるぞ。飲み物取りに行くから付き合うんだ」
「わ、分かったー」
ふらふら立ち上がるナルなのだった。
むむむっ、俺に寄りかかってきて色々柔らかいところが当たると、賢者モードの敗れた俺はちょっとむくむくと湧き上がるものがあるな。
正しき賢者モードのはずだが?
俺の精力は無限大なのか!?
『勇者は自身と私の二つの力を持っていますからね。実りの力を取り戻しつつある私がいれば、精力も尽きることはありませんよー』
なんだって!!
何もしてないのにフラフラなナルを連れて、後宮の厨房に到着。
飲み物を所望すると、サイダーが出てきた。
サイダー!?
キンキンに冷えたサイダーをどうやって作っているんだ……。
首傾げながら、ジョッキに満たされたサイダーを一気に飲み干した。
おお、人心地がついた……。
『ちなみに勇者よ。マリーナ姫と実りを交わしたことで、私達の力が高まっていますよ』
「なんだって!? あっ、ほんとだ! すげえレベルが上ってる!! まさか、ヒロインたちと結ばれると経験点が入るのか……!? まるで叡智なゲームの世界じゃないか! 叡智なゲームの世界なんだったわ!!」
『自己完結しましたね? これは勇者が絆を育んだ女性と初めて実りを交わし合うと得られる力のようです。彼女たちもまた、その身に力を蓄えていたのですねえ。ちなみにポッと出の女性とは何の意味もありません。気持ちいいだけです』
「なるほど……。ではもしかしてジョンも、カイと叡智をすることで……」
『力を得たでしょうね! ということで、今夜はそこにいるナルですよ! 次はヴェローナで、次はチエリがいいでしょう!』
「ネイアは? 同じ城の中にいるわけだが?」
『ポッと出のエルフは別に絆がそこまで深くありませんし』
ドライなことを言うなあ!
『勇者を鍛え、超越者を倒すためですよ! これほど効率よく強くなり、しかも実りを仕込むことができる! 一挙両得です!』
「なるほど……。一度叡智をしてしまうと全ての選択肢に叡智が入り込んでくる……! そして明確なパワーアップ叡智できる回数はあと三回か。関わりの深いヒロインが複数人いるからな」
『四回ですよ?』
「四……? あっ、アルシェか!! あいつを見つけないと!!」
超越者との戦いの前に、色々やるべきことが生まれてしまった。
そして同時に、この俺の精神とジョナサンを切り離すというのも練習しておかねばなるまい。
ジョナサンとしての人格と肉体はこちらに置いていく。
俺は俺で、元の世界に戻る……!
これだ。
これで行こう。
『まあ、勇者が元の世界に戻っても私はついていくんですが』
「なんで!?」
『ちょっと興味があるからです! そうと決まったら、これから実りをもたらしていく計画を立てましょう! 本日と明日はナルとヴェローナで決定ですから、明後日以降にチエリをですね』
「いきなりマリーナを放っといて他の女子に手を出してもいいものなの……?」
『英雄なんですから優れた種を残すべきです! 多くの女性に実りをもたらすことは義務ですよ勇者!』
「そ、そういうものなのかーっ」
セレスに丸め込まれる俺なのだった。
こと、叡智に関しては奴に一日どころか一万年くらいの長がある!
「じゃあ、後でナルとヴェローナを集めて会議をしよう。だが、どう切り出したものか……!!」
ここからは未知の戦いが始まる……!!
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