第39話 狐のいたずら心を侮るべからず
「なあ倉稲魂、何か食べたい物とかあるか?」
「…………ない……」
「だったら俺が適当に選んでくるけど、それでいいか?」
「…………ん……」
リビングのソファーに微動だにせずに座っているであろう(少なくともさっき見た時はそうだった)倉稲魂の声を聞きながら、俺はキッチンにあるお菓子専用の棚を適当にあさる。
「倉稲魂が喜びそうなもの……倉稲魂が喜びそうなもの……」
確か……この前作ったクッキーがまだ結構残っていた気がするんだがな……。
なかなかどうして見つからない。
出てくるものと言えば……『肉ガム Ver.唐揚げ味』だとか『ぬいぐるみのトレーディングカード付きウェハースチョコ』など、思わず頭を抱えたくなるようなものばかりである。
いや、まだぬいぐるみのトレーディングカードはわからないでもない。
ぬいぐるみが大好きな女の子はいっぱいいるからな。需要もそこそこあるだろう。
似たような商品も実際にある訳だし。
しかし唐揚げ味のガムって……いくら何でもアウトだろ!
まあ確かに、小豆味のコーラとかコーンポタージュ味のアイスキャンディーなど「商品開発者の頭は一体どうなってるんだ?」と思ってしまうような商品もある事にはある。
でもあれらは何だかんだで商品として成り立っているのだ。「買いたい」と思う人が少なからず存在するからな。味どうこうは別として。
それに比べて『肉ガム Ver.唐揚げ味』はもう色々とダメすぎる。
どこの会社が出したかは知らないが、俺は今すぐにでもその会社に行って、商品開発者と社長を怒鳴りつけてやりたい気分だ。このガムが売れると思った理由も聞き出したい。
そもそもどうやって唐揚げの味を再現したんだ? 和曰く「ガムにしてはなかなか唐揚げの味を再現できている」らしいが……。
体に悪い物がこれでもか! というぐらいに詰まっていそうで、流石の俺でも食べる勇気はない。
「……お。あったあった」
よく探してみると、そんなゲテモノ達の奥に目的のクッキーはあった。
日本の神様である倉稲魂の口にはたしてクッキーが合うのかどうかはわからないが……まあ同じ日本の神様である天照は、コーラだろうがポテチだろうが全然OKだったし、倉稲魂本人が何でもいいって言っているのだから大丈夫だろう。
俺は袋に入っていたクッキーをお皿に出し、倉稲魂のいるリビングに戻るのだった。
「そういや、何で急にここに来たんだ?」
クッキーを食べ終わり一息ついたところで、俺は倉稲魂に尋ねる。
ちなみに倉稲魂はソファーの身じろぎ一つせずに座っている––––なんて事はなく、ソファーに置いてある猫のぬいぐるみ(もちろん響のものである)を自分の膝の上にのせ、手をピコピコと動かして遊んでいる。
えーっと、あの倉稲魂が遊んでいるぬいぐるみの名前は確か…………ああそうだ思い出した。チェビシェフだチェビシェフ。
響が引っ越しして来た次の日の夜。一つ一つ丁寧にぬいぐるみの名前と、そのぬいぐるみのどこが凄いのかを5時間休みなしで和と一緒にずーっと教わっていたからな。
ぬいぐるみにそこまで興味のない俺でもある程度は覚えるさ。
「…………これ……」
倉稲魂はそんなチェビシェフで遊ぶのを一旦辞め、スカートのポケットに手を突っ込み、何か金色の腕輪のような物を俺に渡してきた。
「……ん? 何だこれは?」
その金色(よくよく見てみると、倉稲魂の髪の毛や尻尾などの色と同じである)の腕輪を受け取り、しげしげと眺める俺。
おー、何だかモコモコとした感触で気持ちいいな。……何に使う物なのかはさっぱりわからないが。
「…………私の尻尾の毛で作った腕輪……昨日のお礼……」
「いくら昨日のお礼とは言え、わざわざ俺の為にこんな綺麗な物を…………って、えぇぇぇぇえっ⁈」
ちょ、ちょっと待て! よく考えてみたら、究極神である倉稲魂の尻尾の毛で作った腕輪って物凄い代物じゃないか! 未だに神様の事はあんまりわからないが、そのぐらいだったら俺でもわかるぞ!
昨日傘を貸してあげただけなのに、こんな物凄い物をはたして貰っていいのか?
「…………どうしたの……?」
「この腕輪って物凄い代物なんだろ?」
「…………まあ……そうかもしれない……」
「そんな物凄い物を俺みたいな奴が受け取ってもいいのかと思ってな」
「…………別に構わない……どちらかと言うと……受け取って欲しい……」
「……」
「…………あなたが受け取ってくれるまでここに居座る……」
「……わかった。ありがたく貰っておくよ」
和と響にこの腕輪が見つかった時の事を考えて渋っていたのだが、倉稲魂にここまで言われたら仕方ない。
俺は早速左手首に腕輪を着けてみる。
「あー……ちょっとでかいな」
倉稲魂のくれた腕輪は思いの外でかく、手を下に向けると親指の付け根辺りまでずり落ちてしまった。
しかし––
「…………大丈夫……」
倉稲魂が腕輪にサッと手をかざすと腕輪は縮み、ちょうど俺の手首にピッタリなサイズになった。
うん……やっぱり究極神って凄い。
「この腕輪、もしかして倉稲魂の御加護とかがあったりするのか?」
何かしらのピンチに陥ったときに守ってくれるだとか、不幸な出来事が起こらなくなるだとかさ。
まあ、そんな効果がなくても全然構わないのだけれども。
見た目も触り心地も最高だからな。
「…………もちろん……ある……」
「お! 一体どんなのがあるんだ?」
「…………まず右手で腕輪をしっかりつかむ」
「ふむふむ」
「…………目をつむって……私の名前を心の中で叫ぶ……すると……」
「すると…どうなるんだ?」
「…………私がその場に召喚される……」
「え?」
「…………私がその場に召喚される……」
「じゃあ何だ? 簡単に言うと、
この腕輪は倉稲魂を呼び出す召喚器具みたいな物か?」
「…………そう……」
「マ、マジか…」
究極神を呼び出すって……恐れ多過ぎてできないです、はい。
だって俺はどこにでもいる高2…………ではないな。自分の立場をよくよく振り返ってみたら、いかに自分が普通じゃないかがよくわかる。
親は神様の手伝いで世界中を飛び回り、俺は美少女で神様な2人と同居中。
他にもお見合いを破談させる為に麗奈の彼氏役を演じたり、響を助ける為に2人の男に不意打ちを仕掛けたり……。
和が俺の家に来た日を境に何もかもがガラッと変わったよな……でも全然悪い変化ではないからいいんだけど。
………って、話が大きく脱線してしまったな。
まあ、とにもかくにも究極神である倉稲魂を俺の勝手で呼び出すなんて、流石に気が引ける。
間違っても呼び出さないように気をつけなければ。
それこそ何かの弾みで倉稲魂を呼び出したところを、うっかり和や響に見られた日には確実に殺されるだろうしな。
「……えーと……何か他にはあったりするのか?」
「…………その腕輪を私の部下に見せれば……何でも言う事を聞いてくれる……それは私の分身みたいな物だから……」
「手下? 倉稲魂の手下って……もしかして狐?」
「…………そう……」
「そうか……狐か……」
くそ……何でも言う事を聞いてくれるなら、家事の手伝いをして貰おうと思ったんだけどなぁ。
「俺の生活サポートをする」という名目で暮らしている和と響ではあるが、実際のところ2人ともそんなに家事ができないのだ。響は簡単な料理ならできるのでまだマシだが、和は…………うん。今更語る事でもないだろう。
あぁ……動いている狐とか16年生きてきた中で1回も見た事ないもんなぁ。実質この能力(?)はないに等しい。
倉稲魂の手下が猫とかだったら使えただろうけど。
「…………もしかして……嬉しくなかった……?」
どこか悲しげな顔(実際はほとんど表情を変えていないが、何となく俺にはそう見えた)で首を傾げる倉稲魂。
もしかしたら考えていた事が顔に出ていたのかもしれない。
ったく…何、失礼な事を考えているんだ俺は。
せっかく倉稲魂がくれた腕輪なのに、いちゃもんを付けるなんて人間として最低だな。
倉稲魂がくれた腕輪。それだけで十分すぎるプレゼントじゃないか。それ以上望むのは贅沢ってものだ。
「いや、そんな事はないさ。こんな綺麗な腕輪をくれてありがとうな。とっても嬉しいよ」
そう言って、俺は倉稲魂の頭を優しくなでてやる。
「…………ふぁぁ……ん……」
表情を変える事はなかったが、倉稲魂は気持ち良さそうに目を細め、狐耳をピクピクと動かす。
そんな倉稲魂の姿があまりにも可愛い過ぎて、いつまでもなでなでをやめる事ができない俺であった。
「––––と言う事があった……」
「へぇー。究極神も大変なんだな」
「…………一番仕事が大変なのは究極神……」
「そうなのか。倉稲魂も頑張ってるんだな。偉い偉い」
「…………ん……なでなで……気持ちいい……」
倉稲魂が家を訪ねて来てから既に一時間近く経っているが、未だに俺と倉稲魂はリビングでずっとだべっていた。
流石究極神と言う事もあって、倉稲魂のする神様の話は面白く、また同時に非常にためになった。
神様2人と暮らしてはいるものの、何だかんだで神様の事はあんまり知らないからな。
「なあ倉稲魂。神様の話、もっと話を聞かせてくれな––––」
ピンポーン とインターホンが俺の声を遮り、来客が来た事を告げる。
「ん? 誰だろ?」
俺が玄関に向かう為に立ち上がると––
「…………来てしまった……」
––––と呟きながら、なぜか倉稲魂も立ち上がった。
「…………一ノ瀬 冬夢……あなたの部屋はどこ……?」
「2階まで階段上がってすぐ右にあるが……」
「…………わかった……」
とてとてと、やや小走りぎみにリビングを出て行く倉稲魂。
階段を上がる音が聞こえてくるところからみて、どうやら2階に––––それも俺の部屋に向かったようだ。
「急にどうしたんだ? 倉稲魂のやつ」
本当は倉稲魂の後を追っかけたいところだが、来客を待たせるのは流石にまずい。
倉稲魂の謎の行動に首を傾げつつ、俺は玄関に向かう。
「はーい。どちら様ですか?」
そう言って開けたドアの向こうにいたのは––
「一ノ瀬さん、はじめまして。倉稲魂様の付き人をさせて頂いております、朧と申します。昨日は倉稲魂様を助けて頂き、ありがとうございます」
––長めの髪の毛をくくりスーツをビシッと着こなした、いかにも仕事のできそうなイメージのメガネ姿の似合う綺麗なお姉さんだった。
しかも倉稲魂と同じように狐耳と尻尾を付けている。
「あ、どうも。こちらこそはじめまして。一ノ瀬 冬夢です」
慌てて頭を下げる俺。
うーん、この人の綺麗さは麗奈や前にあったフィチナさんとはまた違った綺麗さだな。その…何と言うか……クールビューティー…みたいな? 冷たい感じがスーツとメガネにマッチしてエクセレントです、はい。
俺も将来、こういう上司の下で働きたいものだね。そしてあの冷たい目で睨まれながら「貴様はこんな簡単な事もできないのか。そんな使えない奴はクビだ。もちろん仕事じゃないぞ。人間をクビだ」って言われた…………ハッ!
どうやら穂乃佳に罵倒されまくったせいで、少し頭がM仕様に切り替わってしまっていたようだ。危ない危ない。俺はノーマルだノーマルだ……。
「で、どうされたんですか? 朧さん」
「倉稲魂様のお迎えに上がりました」
「お迎え……ですか?」
「ええ。倉稲魂様はこれからお仕事がありますので」
「…………ああ…なるほど。だったらどうぞ。お上がりください」
「お邪魔します」
倉稲魂は朧さんから逃げる為に俺の部屋に隠れたんだろうけど……仕事をサボるのはダメだからな。
倉稲魂には悪いけど、ここは朧さんに引き取って貰おう。俺ももっと倉稲魂と話をしたいが……また和達がいない時に呼ぶかすればいい訳だし。
「倉稲魂様はどちらにいらっしゃるんですか?」
「えーっと……最初はリビングにいたんですけど、朧さんが来た途端に逃げるように俺の部屋に…」
「すいません……ご迷惑をおかけして」
「いえいえ。俺も楽しかったんで全然構いませんよ。俺の部屋はこっちです」
俺は朧さんと一緒に俺の部屋まで向かい、トントンとドアをノックする。
いくら俺の部屋とはいえ、中にいるのは女の子なのだ。いきなり入るのは失礼だからな。
「おーい倉稲魂。いるか〜」
「…………」
「おーい」
「…………」
しかし俺の部屋からは何の反応もない。
もしかして窓から逃走したとか?
普通の人間なら考えられないが、倉稲魂は究極神だ。そのぐらいの事、やってのけてもおかしくはない。
「もしかしたら逃げちゃったのかもしれませんね」
「そうかもしれません。倉稲魂様のすばしっこさは異常ですから」
「まあ……とりあえず中を見てみましょう」
俺はそう言ってドアを開ける。
「おーい倉稲………魂…」
「なっ……」
そのドアの向こうに広がっていた光景に愕然とする俺と朧さん。
と言うのも––––
「…………しくしく……」
––––倉稲魂が俺の布団にくるまって泣いていたからだ。
……いや、あれは確実に嘘泣きだな。目から涙出てないし。口で「しくしく」ってはっきり言っちゃってるし。
「おい倉稲魂、何や………」
俺はそんな倉稲魂に声をかけようとしたのだが……ベッドの傍に置いてある黒い物が目に入ってしまい、固まってしまう。
「お、おい倉稲魂。どうしてふ、服を脱いでいるんだ?」
そう。ベッドの傍に置いてあった黒い物とは倉稲魂の服だったのだ。
しかもよく見たら小さい白い布状の物がその中に紛れ込んでいて……。まさかあれって……パ、パン、パ––––
「倉稲魂様っ! ど、どうなされたのですか!」
横にいるクールビューティーな朧さんも、倉稲魂がこんな事をしていたのは予想外だったらしく、若干取り乱している。
「…………奪われた……」
突然嘘泣きをやめた倉稲魂はポソッと小さく、しかし完全な棒読みでそう呟いた。
「な、何をですか? そして誰に奪われたんですか⁈」
「…………一ノ瀬 冬夢に……初めてを……」
「「え?」」
俺と朧さんの声が綺麗にハモる。
おいおいおいおい……ちょっと待て。俺の耳が正常なら、今とんでもない事が聞こえてきたんだが。
「…………一ノ瀬 冬夢に……『昨日の恩返しをしろ! その 魅力的なわがままボディーでな! ゲヘ、ゲヘヘヘヘ!』……と迫られて……抵抗する間もなく……」
「なんでやねん」
俺は倉稲魂の口から放たれる、恐ろしい程に棒読みなぶっ飛び設定に思わず大阪弁でツッコんでしまった。
俺、そんなゲスい悪人じゃないから! ロリコンじゃないから! そもそも倉稲魂の体はわがままでも何でもないから! 控えめでおとなしい優等生ボディーだから!
「…………私の体を貪り食う一ノ瀬 冬夢の姿は……まさに淫獣のようだった……しくしく……」
言いたいだけ言って、再び嘘泣きを始める倉稲魂。
「ちょ、お前!」
俺はそんな稲魂に文句を言おうとして……ふと、ある事に気が付いた。
「……なるほど。そういう事だったのですね」
俺の横で物凄い殺気が放たれている事に!
しかもその殺気は全て俺に向けられている!
これはヤバイ! 確実に殺られる!
そう直感した俺は急いで回れ右をし、脱出を図る。
しかし––––
「少しお待ちになって下さい。一ノ瀬さん」
––––どこからこんな怪力が発揮されるんだ? と思わず思ってしまうような物凄い力で朧さんに両肩をつかまれ、脱出はあっさり失敗に終わる。
「さて、どうやって過ちを償って頂きましょうかね? あ、心配しないで下さい。殺しはしませんから。ただいっその事殺してくれ! なんて泣きわめきながら懇願するかもしれませんがね。フフ…フフフフフ……」
「ちょ、朧さん! お、落ち着いて! これは誤解なんです! 全部倉稲魂のデタラ––––––––うわぁぁぁぁぁぁぁあっ!」
意識を失う中、ちらっと視界に入ったのは窓から逃走しようとしている倉稲魂の姿であった。
ミス アビゲイル(以下ア)「ミス アビゲイルと」
シャム(以下シ)「シャムと」
ケーリー(以下ケ)「……ケーリーの三人でお送りする」
ア「“♂〜アビラジ〜♂”‼」
シ「やぁ! 最近、モ○ゲーにハマりにハマって廃人になりつつあるシャムだよ」
ア「副業でやっているバーの稼ぎが右肩上がりで本業の神様を辞めようかな……と思っているミス アビゲイルよ♡」
ケ「……こんな奴らと親友である事に今更疑問を持ち始めたケーリーだ」
シ「“♂〜アビラジ〜♂”は神√を読んで下さっている方々(主に男性)にミス アビゲイルの魅力を知って頂こうという熱く! 強い! 思いから生まれたラジオ……らしいよ」
ア「さて“第39話 狐のいたずら心を侮るべからず”いかがだったかしら?」
シ「いやー、やっぱり朧はおっかないねー。同じ上級神だけど、ついつい敬語で話しちゃうよ」
ア「あ~ん…冬夢ちゃん、大丈夫かしら? 心配だわ~」
ケ「……多分大丈夫だろう。倉稲魂様の御加護もついている訳だし」
シ「何だかんだでしぶとく生き残るでしょ。彼ならね」
ケ「……それより倉稲魂様の腕輪。最初の設定ではもっと別の機能を持っていたと聞いたが、本当なのか?」
ア「ええ、本当よ。最初は冬夢ちゃん専属の手下を呼び出せる…っていう機能があったの。もちろん狐っ娘で名前は稔ちゃん。倉稲魂様LOVEな子で、冬夢ちゃんに嫉妬しながらも倉稲魂様の命令だから渋々冬夢ちゃん専属の手下となる…みたいなストーリーも用意されてたの」
ケ「へぇー。そこまで細かく設定を作っていたのに、どうしてボツになったんだい?」
ア「これ以上GW回をダラダラと伸ばしたくないから…だそうよ。でももしかしたらGW回終了してから登場するかもしれないわね」
ケ「……続いて質問コーナーだ。前回のアビゲイルの暴走を見兼ねて、一人お便りをくれたぞ」
ア「あら。嬉しいわね~。アタシの何が聞きたいのかしら? 好きなタイプ? スリーサイズ? 何でもOKよ!」
ケ「えーっと、ペンネーム“水無月”さんからの質問。『ケーリーさんとシャムさんはミス アビゲイルと仲がいいようですが、ミス アビゲイルといて困る事はなんですか?』だってさ」
ア「……え?」
シ「そうだねー。困る事かぁ。えーっと、色々あり過ぎて、どこから話したらいいのやら。ケーリーはどう?」
ケ「……俺も同じくあり過ぎて、どこから話せばいいか迷う」
ア「シャム⁈ ケーリー⁈」
シ「でもやっぱり1番困るのは何と言っても––––」
?「おいゴルァァァァァァァッ!」
ア・シ・ケ「‼」
?「人のラジオを奪うたぁいい度胸だな、おい!」
?「そんな悪い子にはお仕置きが必要だよね~お姉ちゃん」
?「ああもちろんだ。ボッコボコにしてやんよ!」
ア「あ、アンタ達誰なのよ?」
?「あぁ? ラジオを勝手に奪っといて、そこのパーソナリティの名前を知らねーのかよ。アタシに名前は吾妻 深千流だ! そんぐらい覚えとけ!」
?「わたしは妹の吾妻 弥千流だよ~」
シ「な! 思ったよりもくるのが早いよ! 僕の見積もりだと、後2〜3回はやれたのに」
吾妻 弥千流(以下弥)「わたしの情報収集力をなめないでよね~」
ア「くっ、悔しいけど……もうラジオ継続は諦めて逃げに徹した方がよさそうね。幸い相手は女の子2人だし。逃げるわよっ!」
ケ「……何だか嫌な予感がする」
吾妻 深千流(以下深)「ハッ。勘がいいな、お前。その通りだよ。朧さんっ!」
シ「お、朧だって⁈」
朧(以下朧)「こんな事をしたのには何らかの理由があるのでしょうが、電波ジャックをするなど言語道断。どうやらお仕置きをする必要があるみたいですね」
ア「ち、ちょっと? 朧ちゃん? 落ち着いて…ね? 話し合えばわか––––ギャァァァァァァアッ!」
朧「一人目」
シ「やめ、やめてよ! 僕は何もしてな––––うわぁぁぁぁあっ!」
朧「二人目」
ケ「……!」
朧「三人目……お仕置き完了」
深「うわー。凄いですね朧さん!」
弥「3人の男性を瞬殺だなんて、かっこいい~」
朧「いえいえ。私もこの3人にはウンザリしていたので、丁度いい機会でした。……では、これで」
弥「ばいばーい! 本当にありがとう~」
深「ありがとうございました」
弥「と言う訳で、リスナーの皆さんお待たせしちゃったね~」
深「次回から“かみるーらじお!”再開です」
弥「これからはこんな事が起こらないように全力を尽くすよ~。迷惑かけてごめんね~」
深「誠に申し訳ありませんでした」
弥「じゃ、後片付けもあるし、お姉ちゃんこの辺で閉めちゃって」
深「“神√”を読んでいて疑問に思った事や、このキャラとこんなトークをして欲しいという要望があれば、感想やメッセージ、活動報告のコメント欄からお知らせ下さい。また、誤字脱字や矛盾点などがありましたら、ご報告よろしくお願いします。他にも感想や評価、レビューなどもお待ちしております」
弥「キャラ人気投票+アンケートも継続中だからね。皆のお便り待ってるよ~」




