猫とキミとわたしとまさに冬ですね
冬です
さむ~い さむ~い冬!
地球は暖冬になって来たって言ったのはどこの誰でしょう?
ぴゅるる~
「にゃ~」
「っむ!」
「寒いわね!」
冬の風は容赦なしに黒猫のあなたとキミとわたしに吹き付けます
でも
寒い分
いえ、寒いほど冬の夜空は綺麗なのです
空気が澄むって言うでしょう?
冬の星座
あなたは幾つ思い浮かべられますか?
夜空を眺めて、今日はふたご座流星群の流れ星を待っています……
一匹と二人で夜空を見上げます
でも
「にゃ~ん……」
黒猫のあなた
もうお家に入ろうよ~……と弱音を吐いています
家猫だものね
「じゃあ、あなたはもうお家に入りなさいな」
「そこから見てな」
キミが抱いていた黒猫のあなたを部屋の中に戻します
「にゃ~んー……」
あったかーいー……
早速、暖房の効いたおへに戻ると黒猫のあなたはのびー、としています
「お、流れたぞ!」
「え、ホント?」
キミの興奮した声に、慌てて夜空を探します
しかし、その一瞬は見られず……
わたしはジーっと目を一生懸命凝らします
ふたご座流星群と言ってもなかなか流れないもんですね
次の流星群を見逃さないように
わたしは夜空を見上げたままキミに聞いてみます
「ねえ、流れ星に何かお願い事……したの?」
「え? あ、流れたぞ。お、まただ!」
「ほんとだー! 綺麗ー!」
暫くの間、五つも流れ星を見られました
「……したよ、願い事を」
キミは何故か、首をすごい方向に曲げて言いました
そっぽを向いているみたいに
夜の風が
また少しだけ吹きます
「…………いつまでも一緒に居たいなって」
「え?」
一瞬、「誰と?」と聞きそうになりました
野暮、かしら……
思わず耳まで赤くなりました
そのわたしを見て
「あ、あの黒猫のとだよ!」
慌てて偉そうに言うキミ
なあんだ、ですね
むくれるわたし
でも、気付いていました
キミの嘘の証
……耳を触る癖、バレてるわよ?
流れ星がまた流れました
わたしもお願い事をします、そっと
心の中で
『願いはキミと一緒。そして……』
『コロナが早く終息しますように……』
冬の夜空は、静かに、静かに
流れ星と共に
わたしたちを見下ろしていた
皆様は、今年のふたご座流星群見れましたか?
作者は……。




