表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第7章 対決、「断罪官」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

340/348

第333話 vs大隊長ギデオン・そして、「決着」の時へ


 「だったら、今ここで決着をつけよう。お互いの『譲れないもの』の為に」


 と、ギデオンに向かってそう言った春風。


 その言葉を聞いて、レナをはじめとした周囲の人達が緊張で表情を強張らせている中、ただ1人ギデオンだけは「ふ……」と鼻で笑って、


 「『決着をつけよう』、か。随分と上からものを言うな」


 と、春風に向かってそう返事すると、


 「はは、俺自身も『何言ってんだ?』って思ってるよ」


 と、春風は自嘲気味に笑いながらそう言った。


 だがそのすぐ後、春風はスッと表情を真面目なものに変えると、


 「ギデオン・シンクレア。あんたが……いや、あんた達断罪官がしてきたことは、確かに人々から恐れられても仕方ないことだと思う」


 と、声を少し震わせながら静かにそう言ったので、その言葉に誰もがゴクリと唾を飲んでいると、


 「だけど、やり方はどうであれ、あんた達は世界を、人々を守っていたんだなとも思ってるんだ。実際、あんた達が倒してきた『異端者』の中には、自分の能力(ちから)を利用して悪事を働いていた者だっていたんじゃないの?」

 

 と、春風はギデオンに向かって静かにそう尋ねたので、


 「……ああ、確かにいたな」


 と、ギデオンも静かにそう答えた。


 その答えを聞いて、春風は「はぁ。やっぱりなぁ」と溜め息を吐きながらそう呟くと、目の前で自分の両手を開いたり閉じたりしながら、


 「それに比べて、俺は固有職保持者……あんた達と、あんた達が崇めてる『神様』にとっては、まさに『悪』なんだろう。それどころか、こうしてあんた達に歯向かって、アメリアさん達を助けてあんた達の『任務』を邪魔してるし、更に俺が今歩んでる道は、この世界に住む人々から『大切なもの』を奪う『大罪人』へと至る道だ。きっと俺は、この道を進んだ末に、多くの人達から恨まれ、憎まれることになるだろうよ」


 と、震えてはいるが、それでも静かにそう話を続けた。


 その表情はもの凄く暗く、そして「悲しみ」に満ちていたので、


 「は、春風……」


 と、そんな様子の春風を見たレナも、春風と同じように悲しそうな表情になった。当然、ヘリアテス、ディックやフィオナ、ヴァレリー、タイラー、アデレード、そしてアメリア、ニーナ、ピートもレナと同じような表情をしていた。


 すると、


 「ほう、『大罪人』とはまた大きく出たな。ならばどうする? この場でこの私……いや、偉大なる5柱の神々にその命を捧げるのか?」


 と、今度はギデオンがニヤリとしながら春風に向かってそう尋ねたので、それを春風は「は!」と鼻で笑うと、


 「まさか! 言ったろ? 俺には守りたい大切なものがあるし、『生きる』と決めた理由だってある。だから、黙って殺されてやるわけにはいかねぇんだよ!」


 と、強気な口調でそう答えたので、それを聞いたルークと断罪官の隊員達が「なにをぉ!?」と言わんばかりにそれぞれ武器を構えようとしたが、


 「お前達、手を出すなよ」


 と、ギデオンが「待った」をかけてきたので、それを聞いたルークと隊員達は「うぅ」と呻きながらも、ギデオンの言葉に従った。


 そんなルーク達を見て、


 (ん? そういえばあの人達、ギデオンの()()()()見てなんとも思ってないのかな?)


 と、春風がチラッとギデオンを見ながらそう疑問に思っていると、


 「問題ない。私が『天使』となったことは、断罪官の全隊員達も知っている」


 と、まるで春風の疑問にそう答えるかのようにギデオンがそう言ったので、


 (あれ!? 心の中読まれた!?)


 と、春風は再びそう疑問に思ったが、すぐに「いやいや……!」と首を左右に振ると、再び真面目な表情になって、


 「断罪官。俺は正直言うと、あんた達を5柱の神々から引き抜いて『仲間』に引き入れたいと思っている」


 と、ギデオンだけでなくルークと隊員達にもそう言ったので、その瞬間、周囲から『何ぃ!?』と驚きの声があがったが、春風はそれを無視して、


 「だけど悲しいことに、俺にはあんた達の『心』を動かすものを持っていない。おまけにギデオン・シンクレア、()()()()()だけど、あんたの背後に、俺が進むべき『道』が見えてるんだよねぇ」


 と、スッとギデオンの後ろの方を指差しながらそう言ったので、


 「ほほう、『私の後ろに』か」


 と、ギデオンがそう返事すると、


 「というわけでギデオン・シンクレア。あんたには悪いけど、俺自身の『想い』を貫く為に、あんたをぶっ飛ばして、仲間達と共に『未来』に進ませてもらうぜ!」


 と、春風は再び強気な口調でそう言ったので、その言葉を聞いて、


 『な、何をぉう!?』

 

 と、ルークと隊員達は怒り顔になって再びそれぞれ武器を構えようとしたが、


 「手を出すなと言った筈だ!」


 と、ギデオンにそう怒鳴られてしまい、それを聞いたルークと隊員達は「うぐぅ!」とショックを受けたが、全員ギデオンの言葉に従った。


 その後、


 「赤き悪魔よ、貴様にどうしても問いたいことがある」


 と、ギデオンが静かにそう口を開いたので、それに春風が「何?」と返事すると、


 「確か、『見習い賢者』と貴様はそう言ったな? 『見習い』ということはつまり、いずれは()()()()へと成長することになるのだろう?」


 と、ギデオンはまた静かにそう尋ねてきた。


 その質問に対して、


 「あー、そうだと思うよ……多分」


 と、春風はなんとも微妙な表情でそう答えたので、その答えを聞いて、


 『いや、多分かよ!?』


 と、ギデオンを除いた周囲の人達が、春風に向かってそうツッコミを入れると、


 「くっくっく、そうか……」


 と、ギデオンは不気味に笑いながらそう返事した。


 次の瞬間、ギデオンの全身がバチバチと音を立てる白い光に包まれ出したので、それを見た春風達が「うお!」と驚いていると、ギデオンは神剣スパークルを構えながら、


 「いいだろう! 貴様の望み通り、『決着』をつけようではないか、赤き悪魔……否、()()()()よ! 貴様が『真の賢者』となり、『大罪』とやらを犯す前に、この私ギデオン・シンクレアが、我が剣『神剣スパークル』と、我が最大の『奥義』で、貴様の命を偉大なる5柱の神々に捧げてくれるわ!」


 と、まっすぐ春風に向かってそう言った。


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ