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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第7章 対決、「断罪官」

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第317話 vs大隊長ギデオン・反撃からの……


 「氷の中で眠れ、『アイス・コフィン』!」


 「うぐおおおおお! き、貴様ぁあああああ……!」


 春風の「反撃」によって、見事に「氷」の中に閉じ込められたギデオン。


 それを確認すると、春風はギデオンから離れて、自身が魔力で作った「氷」の中にいるギデオンをジッと見つめた。


 出来ることならすぐに地面に座り込みたかったが、


 (だ、駄目だ。まだ油断は出来ない)


 と、春風はそう自分に言い聞かせて、更にギデオンをジッと見つめた。


 すると、


 「春風」


 「春風さん」


 と、春風の名を呼ぶ声がしたので、春風は思わず「ん?」と声がした方へと振り向くと、


 「あ。レナ、ヘリアテス様」


 そこには、ヘリアテスに肩を借りながら立っているレナがいたので、その姿に春風は少し頬を緩ませたが、すぐに「いかんいかん!」と首を左右に振ると、


 「レナ、大丈夫? すんごいぶん投げられてたけど……」


 と、表情をキリッとさせつつも心配そうにそう尋ねた。


 その質問に対して、


 「まだ少し痛いけど、お母さんのおかげでだいぶよくなったかな」


 と、レナは弱々しい笑みを浮かべながらそう答えたので、その答えを聞いた春風は心配そうな表情になったが、すぐに再び首を左右に振ると、


 「……そっか」


 と、ただ一言そう言った。


 一方、


 「や、やった……のか?」


 と、春風の活躍を見て、アメリアが恐る恐るそう口を開くと、


 「やった……やったぁ! 兄貴が勝ったんだ!」


 と、ディックが歓喜の声をあげたので、


 「……はは。あいつ、やりやがった」


 と、それを聞いたヴァレリーはヒクヒクと頬を引き攣らせつつも、その表情を明るくした。その後、


 「おい、ディックにフィオナ」


 と、ヴァレリーは傍に立つディックとフィオナにそう話しかけて、それを聞いた2人が「ん?」と反応すると、


 「私を春風の傍まで連れてってくれないか?」


 と、ヴァレリーは2人に向かってそうお願いし、それに続くように、


 「アーデさん、僕も春風君のもとに行きたいですので、連れてってくれませんか?」


 と、タイラーもアデレードに向かってそうお願いしてきたので、


 「わかりました、行きましょう」


 と、アデレードはコクリと頷きながらそう返事した。


 それが聞こえたのか、


 「アメリアお姉ちゃん、ニーナお姉ちゃん」


 と、ピートがアメリアとニーナにそう話しかけてきたので、それに2人が「ん?」と反応すると、


 「僕達も行こう」

 

 と、ピートもヴァレリーやタイラーと同じようにそう提案し、それを聞いた2人はお互い顔を見合わせた後、2人してコクリと頷いた。


 その後、


 「おーい、兄貴ぃ!」


 と、ディックはフィオナと2人でタイラーを運びながら、春風に向かってそう叫ぶと、その声が聞こえた春風は、


 「ま、待って!」


 と叫ぼうとしたが、かなり体力と魔力を消費したのか、思うように叫ぶことが出来なかった。


 そして、ディック達が春風達の傍に着くと、


 「凄かったよ兄貴! 断罪官の大隊長をやっつけちゃうなんて!」


 と、ディックは表情を明るくしながら春風を褒め称えたが、


 「それは違うよディック。ただ、氷の中に閉じ込めただけ。いつ目覚めるか、俺もかなり不安なんだ」


 と、春風は首を左右に振りながらそう言い、最後に「だから、まだ油断しちゃ駄目」と付け加えた。


 その言葉を聞いて、


 「いやいや、それでも『大隊長』相手にここまで戦ったんだ。それは普通にすげえって思ってんだよこっちは」


 と、ヴァレリーは「おいおい」と言わんばかりの呆れ顔でそう言ったので、


 「ですから、俺1人じゃ無理でしたよ。レナとヘリアテス様がいてくれたからで……」


 と、春風はギデオンを警戒しつつそう返事したが、最後まで言い切る前に、


 「それにしても春風君」


 と、今度はタイラーがそう口を開いたので、


 「ど、どうしたんですかタイラーさん?」


 と、春風が恐る恐るそう返事すると、


 「色々と言いたいことがありますが、取り敢えず……まさか、丸太で戦うとは、随分と()()()()()ことをしましたね」


 と、タイラーは春風の傍に落ちてる、先ほどまでギデオンと戦ってた時に振るってた丸太を見ながらそう言ったので、


 「えっと、刀で斬れないなら、()()()()()()()()()のはどうかなと思ってまして……」


 と、春風は若干気まずそうにそう返事すると、


 「なるほど、そうでしたか……」


 と、タイラーは納得の表情を浮かべたが、


 「でも……なんで丸太?」


 と、今度はアデレードがそう尋ねてきたので、その質問に春風は更に気まずそうな表情を浮かべると、


 「この旅の中で、『丸太が武器としてどれくらい優れてるのかな?』って試してみたかったんです。ずっと憧れてたんですよ、『丸太を用いた戦い』というものに」


 と、ボリボリと自身の頭を掻きながら答えた。


 その答えを聞いて、アデレードは「そう……なんだ」と返事したが……。


 ーーいやちょっと待って! 丸太、武器になるの!?


 と、アデレードディック達だけでなく、レナとヘリアテスまでもがそう疑問に思った。


 その後、


 「春風君」


 と、タイラーが声をかけてきたので、それに春風が「ん?」と反応すると、


 「今君が言ったセリフ、決して生産系職能保持者、特に『鍛治師』の職能を持ってる人達には絶対に言っては駄目ですよ。間違いなく怒り狂いますから」


 と、タイラーは真剣な表情でそう言ってきた。


 それを聞いて、春風が「は、はい」と頷きながら返事すると、


 「しっかし……」


 と、ヴァレリーがそう口を開いたので、それに春風だけでなく周りの人達までもが、「ん?」と一斉にヴァレリーに視線を向けると、


 「歴代最強の大隊長と恐れられたギデオンも、こうなっちまえばただの人ってわけか……」


 と、ヴァレリーはそう言いながら、ギデオンを閉じ込めている氷を足でコンコンッとついた。


 それを見て、


 「わ! だ、駄目ですよヴァレリーさん……!」


 と、驚いた春風が「待った」をかけようとした、まさにその時……。


 ーーゴゴゴゴゴ……。


 と、地面がそんな音を鳴らしながら大きく揺れたので、


 「うわ! なんだ!? 地震か!?」


 と、突然のことに春風が驚いていると、先ほどヴァレリーが足でつついていた部分の氷にピシピシとヒビが入ったので、それに春風だけでなくレナやディックをはじめとした周囲の人達が「え?」と、そのヒビに視線を向けた。


 すると……。


 ーーゴゴゴゴゴ!


 ーーピシピシピシピシ!


 と、地面の揺れだけでなく氷に入ったヒビまでもがどんどん大きくなっていったので、


 (ま、まずい!)


 と、猛烈に嫌な予感がした春風は、


 「皆さん! 下がってください! 今すぐぅ!」


 と、レナ達に向かってそう叫ぶと、それを聞いたレナ達は戸惑いつつもその場から下がった。


 そして、先ほどまでいた場所から少し離れた位置に着くと……。


 ーーバッキィイイイン!


 「ふおおおおおおお!」


 と、氷が砕ける音と共に、その氷の中に閉じ込められていたギデオンが、もの凄い雄叫びをあげながら立ち上がった。


 それを見て、


 『うっそう!』


 と、レナやヘリアテス達がギョッと大きく目を見開き、


 「ヴァレリーさん!」


 と、春風は鋭い目つきでヴァレリー睨みながらそう怒鳴ったので、


 「す、すまん!」


 と、ヴァレリーは全力で春風に向かって謝罪した。


 


 

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