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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第7章 対決、「断罪官」

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第312話 vs大隊長ギデオン・立ち上がった者達


 「あいつは……俺が戦います!」


 と、真っ直ぐギデオンを見てそう言った春風。


 そんな春風の言葉を聞いて、


 「……ほう、貴様がか?」


 と、ギデオンが目を細めながらそう尋ねると、


 「あ、兄貴、何言ってんですか!?」


 と、戸惑いの表情を浮かべたディックもそう尋ねてきたので、


 「言った筈だよディック。あの男は、俺が戦う。だから、ディックとフィオナさんは、ヴァレリーさん達の傍にいて」


 と、春風はギデオンを見つめたままそう答えた。


 その答えを聞いて、ディックだけでなくフィオナまでもが「そんな!」とショックを受けたが、春風はそれを無視して今度はチラッとアデレードを見て、


 「あ、アーデさん……いや、アデレード様か……」


 と、そう呟いたが、


 「ああ、もう面倒だから『アーデさん』でいいや」


 と、半ば投げやりな感じでそう決めたので、


 「はう!?」


 と、アデレードが頬を赤くしながらそう反応すると、春風はそんなアデレードを無視して、


 「アーデさんも、ディック達と一緒にタイラーさん達の傍にいてください」


 と、お願いした。


 そのお願いに対して、


 「そんな、嫌だよ春風……!」


 と、アデレードは拒否しようとしたが、


 「お願いします」


 と、春風は少し強めの口調で重ねるようにお願いしたので、それを聞いたアデレードは「うぅ」と呻いた後、


 「わ、わかった」


 と申し訳なさそうな表情で言うと、すぐにタイラーの傍に寄った。


 それを見て、春風がホッと胸を撫で下ろすと、


 「や、やめてくれ! 君がどれほど強いのか知らないが、ギデオン大隊長は本当に強いんだ! 殺されるだけだ!」


 と、ハッとなったアメリアが、震えた声で「待った」をかけてきた。


 そして、そんなアメリアに続くように、


 「春風君、彼女の言う通りだ。奴は、白金級ハンターの僕とヴァレリーさんでも勝てなかった相手だ。君が太刀打ち出来る相手じゃない!」


 と、タイラーも必死になって春風を止めようとした。


 しかし、春風はチラッとタイラーとヴァレリーを見ると、


 「では、あなたとヴァレリーさんが戦うのですか? そんな状態で?」


 と、尋ねてきたので、それにタイラーとヴァレリーが、


 「「う、それは……」」


 と、答え難そうにしていると、春風は再びギデオンに視線を戻して、


 「それに、今逃げてもあの男を完全に撒くことは出来ないでしょう。ですから、ここで叩くしかないんです」


 と、静かな口調でそう言った。


 すると、


 「……」


 それまで黙っていたレナが、無言で春風の隣に立って、


 「だったら、私も一緒に戦うよ」


 と、春風と同じように真っ直ぐギデオンを見つめながらそう言ったので、


 「……いいの?」


 と、春風が申し訳なさそうな表情でそう尋ねると、


 「うん。春風1人で戦わせるなんて、嫌だから」


 と、レナは笑顔でコクリと頷きながらそう返事したので、


 「……ありがとう」


 と、春風は弱々しい笑みを浮かべながらそうお礼を言った。


 すると、


 「ま、待ってよ! だったら、僕も戦う!」


 と、ピートがそう口を開き、それを聞いたニーナが、


 「ぴ、ピート!?」


 と、目を大きく見開いたが、


 「駄目だよピート君。君には、アメリアさんとニーナさんの傍にいてほしいんだ」


 と、春風は優しい口調でピートの申し出を拒否したので、


 「で、でも僕……!」


 と、ピートは「それでも……!」と引かなかったが、


 「大丈夫。俺もレナも、()()()()に絶対負けないから」


 と、春風は不敵な笑みを浮かべながら、まるで挑発するかのようにギデオンに向かってそう言ったので、


 「……ほう?」


 と、その言葉にギデオンはこめかみをピクッとさせたが、そんなギデオンを無視して、


 「は、春風お兄さん……」


 と、ピートは悲しそうな表情で春風の名を呼んだ。


 その言葉に対して、春風は「うーん……」と考え込むと、自身の頭につけていたゴーグルを外して、


 「ピート君」


 と言うと、その外したゴーグルをピートに向かってひょいと軽く投げた。


 突然のことにピートは一瞬ポカンとなったが、すぐにハッと我に返ると、慌てて自分に向かって投げられたゴーグルを受け取った。


 突然のことに、


 「は、春風……お兄さん?」


 と、ピートは受け取ったゴーグルを持った状態で春風にそう話しかけると、


 「それ、持っててほしいんだ。で、俺とレナが君のところに戻ったら、それを返してほしい」

 

 と、春風はピートに向かってそうお願いしてきたので、その言葉に何かを感じ取ったのか、


 「……わかった。絶対に、帰ってきて」


 と、ピートはそう言うと、ゴーグルを持ったままアメリアとニーナの傍に寄った。


 それ見て、レナが「ふふ」と笑うと、


 「レナ……」


 と、今度はヘリアテスがレナに向かってそう声をかけてきた。


 「悲しみ」や「不安」、「心配」が混じったかのような表情でそう見つめてくるヘリアテスに、レナは「うぅ」と申し訳なさそうな表情でそう呻いたが、すぐに首をブンブンと左右に振って、


 「大丈夫だよお母さん。私も春風も、こんなところでくたばったりしないから」


 と、ヘリアテスに向かって笑顔でそう言ったので、それにヘリアテスが「う……」と更に不安そうな表情を浮かべたが、すぐにレナと同じように首をブンブンと左右に振ると、


 「……わかったわ。こっちは私がなんとかするから、2人とも、気をつけてね」


 と、真剣な表情でレナと春風に向かってそう言った。


 そんなヘリアテスの言葉を聞いて、春風もレナも、


 「「はい」」


 と、ヘリアテスに向かって笑顔でそう返事し、その後、


 「みんな、私から離れないで」


 と、ヘリアテスはディック達を自分の傍まで寄せて、それを見た春風は、


 「ありがとうございます」


 と、ヘリアテスに向かってお礼を言うと、すぐにまたギデオンを見て、


 「待たせたな! ここから俺達が相手してやるよ、()()()()!」


 と、レナと共に不敵な笑みを浮かべながらそう言い放った。


 


 


 





 

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