第308話 vs大隊長ギデオン・全員集合と……
遅くなりました、1日遅れの投稿です。
春風達がレナと合流していた、丁度その頃、
「えっほ、えっほ!」
「「はぁ……はぁ……」」
「……」
ヘリアテス、ディック、フィオナ、そしてアデレードは、先に行ったレナに追いつこうと森の中を走っていた。
先頭を走るヘリアテスに向かって、
「へ、ヘリアテス様……」
「ま、待って……ください」
と、ディックとフィオナが苦しそうに息を切らしながらそう言ったが、
「えっほ、えっほ!」
ヘリアテスはそれを聞き入れることなく、ただ真っ直ぐ前に向かって走っていったので、
(きっと、レナのことが心配なんだなぁ)
と、後ろを走るアデレードは、ヘリアテスをジッと見つめながらそう考えた。
一方、先頭を走っているヘリアテスの方はというと、
「えっほ、えっほ!」
と、声をあげつつ、
(レナ、待ってて! お母さん、すぐに追いつくからね!)
と、先に行かせたレナのことを想っていた。
すると、
「あ、お母さーん!」
と、前の方からレナがヘリアテス達に向かって走っていたので、
「れ、レナァ!」
と、その姿を見たヘリアテスがパァッと表情を明るくすると、
「ヘリアテス様!」
と、レナと共に走る春風、ニーナ、ピートの姿を見つけたので、
「春風!」
「あ、兄貴!」
「春風さん!」
と、アデレード、ディック、フィオナもヘリアテスと同じようにパァッと表情を明るくした。
その後、春風達とヘリアテスが合流して、
「レナ、よかったぁ! 何処も怪我はないみたいね!」
「うん、私はこの通り大丈夫」
「あ、兄貴ぃ、無事でよかったよぉ!」
「あはは、心配かけたねディック。それにフィオナさんに、アーデさんも」
「まぁ、それなりに……」
「うん、凄く心配した」
と、お互い無事を喜び合っていると、
「「あ、あの!」」
と、ニーナとピートがそう声をあげたので、
「あ、そうだった!」
と、春風はその声にハッとなると、すぐにレナと顔を見合わせて、お互いコクリと頷くと、それぞれ地面に右手を翳して、
「「『無限倉庫』、発動!」」
と、自分達の持つスキルの1つの名を叫んだ。
その叫びを聞いて、ディック、フィオナ、アデレードが「え?」と声をもらすと、春風とレナの右手の前に黒い穴が出現し、その後2人はそこからボロボロの傷だらけになったアメリア、ヴァレリー、タイラーの3人を取り出すと、ソッと地面に寝かせた。
それを見て、
「「ヴァレリーさん!」」
「タイラーさん!」
と、ディック、フィオナ、アデレードがギョッと大きく目を見開く中、
「これは……」
と、ヘリアテスは真剣な表情でアメリア達の状態を見つめた。
まだ息はしているが、先ほど語ったように、3人と全身が傷だらけなっていて、特にアメリアは両腕と両足に1つずつある大きな刺し傷から血がドクドクと流れていたので、
「なんて酷いことを……!」
と、ヘリアテスは歯をギリッとさせると、
「お母さん、今からアメリアさん達を手当したいんだけど……」
と、レナがそう口を開いたので、
「わかった。それなら……」
と、ヘリアテスはコクリと頷きながらそう返事すると、
「精霊のみんな、来て!」
と、周囲を見回しながらそう叫んだ。
すると、周辺の木々から様々な色の光を出す精霊達が現れて、ヘリアテスのもとに集まった。
そして、精霊達はヘリアテスの前に整列すると、
「お願い、『人間』を相手に嫌だと思うけど、この3人の体を綺麗にして」
ヘリアテスは精霊達に向かってそうお願いし、それに続くように、
「私からも、お願い!」
「お願いします!」
と、レナ、春風の順に、2人とも精霊達に向かって頭を下げながらそうお願いした。
精霊達はそのお願いを聞いて、最初は戸惑っているかのようにオロオロしていたが、真剣な様子のヘリアテス、レナ、春風の姿を見て、全員コクリと頷くかのように上下に動くとそれぞれ行動を開始した。
まず、オレンジ色に輝く土の精霊達が、アメリア、ヴァレリー、タイラーの体を宙に浮かせて、次に、青く輝く水の精霊達が、3人の体についた汚れを綺麗に洗い流し(特に、アメリアは念入りに綺麗にしていた)、最後に赤く輝く炎の精霊達と、緑色に輝く風の精霊達が、温かい風をおこして3人を乾かした。その際、何やらいい匂いがしたのは、風の精霊達の仕業なのだろう。
そして、見事に綺麗になったアメリア達を見て、ヘリアテスが「よし」と頷くと、
「準備出来たわ」
と、レナに向かってそう言ったので、それを聞いたレナは「ありがとう」とお礼を言うと、春風を見て、
「お願い」
と言ったので、それを聞いた春風は「うん」とコクリと頷くと、腰のベルトに下げた革製のケースから、もう1つの武器である「黒扇・夜羽」を抜いて、それを3人に向けると、
「『ヒールレイン』!」
と、自身が持つ水属性の魔術を唱えた。
それを聞いて、
「え、兄貴……!」
と、ディックが驚きの声をあげる中、宙に浮かぶアメリア達に向かって、青い光の雨が降り注いだ。
そして、3人の体にその青い光の雨があたった瞬間、体中についている幾つかの傷がみるみる塞がっていったので、
「あ、傷が……!」
と、それを見たフィオナは大きく目を見開いた。
その後、ヴァレリーとタイラーの傷は全て消えて、
「「う、うーん」」
と、2人はそう声を出すと、
「「ヴァレリーさん!」」
「タイラーさん」
と、ディック、フィオナ、アデレードはそれぞれ自分達のリーダーの傍に寄った。
それを見て、
「はは、よかった」
と、春風は安心したが、
「ね、姉さん……」
と、ニーナが心配の声をあげたように、アメリアの方は傷が大き過ぎたのか中々治らず、特に両腕と両足の刺し傷の治りが遅かったので、春風はアメリアに視線を向けると、
「く、『ヒールレイン』!」
と、もう一度「ヒールレイン」を唱えた。
しかし、それでも傷の治りが遅く、
「ふー、ふー……」
と、段々春風も辛そうな表情になってきたので、
「兄貴、ここからは僕に任せてください!」
と、ディックは意を決したかのような表情で春風に向かってそう言うと、
「ありがとう、じゃあ任せたよ」
と、春風は弱々しい笑顔でそう返事した。
その後、春風はディックと交代すると、ディックは自身の武器である杖を構えて、
「『ヒールレイン』!」
と、春風と同じように水属性の魔術「ヒールレイン」を唱えた。
春風の時と同じ青い光の雨が、アメリアに向かって降り注いだが、それでも傷の治りは遅く、
「く……も、もう……」
と、ディックも春風と同じく辛そうな表情になったので、
「ディック、一緒にやろう」
と、春風はディックの肩に手を置きながらそう提案した。
それを聞いたディックは、
「は、はい!」
と、コクリと頷きながらそう返事すると、春風はディックの隣に立って再び夜羽を構えると、
「「『ヒールレイン』!」」
と、今度はディックと2人同時にそう唱えた。
その瞬間、先ほどまでよりも大きな青い光の雨が、アメリアに降り注いだ。
その所為なのか、治りが遅かったアメリアの両腕と両足の傷がみるみる塞がっていき、やがて完全に消えた。
それを見て、
「「ふぅ……」」
と、春風とディックがひと息入れながらそれぞれ汗を拭うと、
「う、うーん、ここは……?」
と、アメリアが少しだけ目を開いたので、
「ね、姉さん!」
「アメリアお姉ちゃん!」
と、ニーナとピートはすぐに彼女の傍に寄った。
そんな彼女達を見て、
「ディック、やったね」
と、春風が笑顔でそう言うと、
「は、はい! 兄貴!」
と、ディックも笑顔でそう返事した。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えてたら、その日のうちに終わらせることが出来ずに、結果1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




