第281話 「異端者」2人と「裏切り者」の話・壊れる「心」、そして……
遅くなりました、1日遅れの投稿です。
故郷の村に向かってひたすら馬を走らせるアメリア。
(急がなきゃ! 急がないと!)
と、真っ直ぐ前を見つめながら、心の中でそう呟くと、
「み、見えた!」
と、漸く村が見えたので、アメリアは少し表情を明るくした。
ただ、既に村から黒い煙が上がっていたので、
「い、急がないと!」
と、アメリアはすぐに表情を変えた。
そして、漸く村に着いた時、
「ニーナァ!」
ーーザシュ!
「あ……」
アメリアの目の前で、自分と妹のニーナの母親が殺された。
(ケネス小隊長?)
殺したのは、自身が所属している断罪官第2小隊隊長のケネスで、母親はニーナを庇って、ケネスに殺された。
あまりの出来事に、
(これは……夢かしら?)
と、アメリアは一瞬「夢」を見てるのではないかと思ったが、
「お母さぁあああああああん!」
と、殺された母親を見たニーナがそう悲鳴をあげたので、それを聞いたアメリアはハッとなった。
そして、再びニーナに向かってケネスが大鎌を構えたのを見て、
「……母さん?」
と、アメリアはそう口を開いたので、その声に反応したかのようにケネスはすぐにアメリアの方を向いて、
「あ……アメリア!」
と、目を大きく見開きながら驚いた。
そんなケネスを無視して、アメリアは馬から降りると、ゆっくりと村の中に入った。
その後、ケネスと妹のニーナの間で動かなくなった母親を見て、
「か、母さ……」
と、アメリアがそう呟こうとすると、足に何かあたったのを感じたので、アメリアは「ん?」と思いながらも、自身の足下に視線を向けると、
「……父さん?」
そこにあったのは、胴体を斬り裂かれて動かなくなってるアメリアとニーナの父親だったので、
「父さん、何でここで寝てるの?」
と、アメリアは首を傾げながら、動かない父親に向かってそう尋ねた。
しかし、動かない父親から返事が来ることはなかったので、
「ねぇ、父さ……」
と、アメリアは再びそう声をかけようとすると、不意に何かがアメリアの視線に入ったので、
「何、あれ……?」
と、アメリアはそう声をもらしながら、その何かを見つめた。
「村長……さん?」
それは、バラバラに斬り刻まれた村長だったので、
「村長……体、どうしたんですか?」
と、アメリアは再び首を傾げながら、村長だったものに向かってそう尋ねた。
しかし、村長だったものからも返事が来ることはなかったので、
「ねぇ、みんな! 私……アメリアだよ! 私、帰ってきたんだよ!」
と、アメリアは今度は周囲を見回しながらそう叫んだが、その声に応える者は誰もいなくて、代わりにアメリアの目に映ったのは、炎に包まれた家々と、その近くに転がっている村の住人達、そして、自身が所属している断罪官第2小隊の隊員達だった。
よく見ると、隊員達はそれぞれ武器を握っていて、そのどれもが真っ赤に染まっていたので、
「ねぇみんな、武器、なんか汚れてるよ?」
と、アメリアは隊員達に向かって首を傾げながらそう尋ねたが、
『……』
どの隊員も、アメリアの質問に答えることはなかった。
その時だ。
「隊員達!」
と、ケネスがそう声をあげたので、それを聞いた隊員達は一斉にケネスに視線を向けると、
「アメリアを押さえていて」
と、ケネスは隊員達に向かってそう命令したので、
『は!』
と、隊員達はそう返事すると、皆、武器を納めてアメリアの傍に寄った。
そんな隊員達に向かって、
「ん? みんな、どうしたの?」
と、アメリアは再びそう尋ねたが、やはり隊員達はそれに応えず、
「アメリア!」
と、その代わりと言わんばかりにケネスがそう口を開いたので、それにアメリアが「ん?」と反応すると、
「『恨み』と『憎しみ』、そしてあなたからの『報い』は、後でしっかりと受けるわ。でも、今はそこで大人しくしてて」
と、ケネスは申し訳なさそうな表情でそう言い、
「私は、断罪官としての『任務』を全うするから」
と、最後にそう付け加えると、
「い、いやぁ!」
と、悲鳴をあげたニーナに向かって持っていた大鎌を振り上げた。
それを見た時、
「ニーナァアアアアアアア!」
と、アメリアは大きく目を見開きながらそう叫び、その瞬間……アメリアの視界が真っ黒に染まった。
それから、どれくらい時間が経っただろうか。
「……さん! 姉さん! 姉さん!」
と叫ぶ声がしたので、その叫びを聞いたアメリアはハッとなると、
「……あ、ニーナ?」
そこには、自分にしがみつきながら泣いているニーナがいたので、
「ニーナ、どうしたの……?」
と、アメリアはそう声かけたが、その時、自分の右手に妙な違和感があったので、アメリアは「何だろう?」と思って右手をよく見ると、その手には何故か剣が握られていて、よく見ると、それは断罪官第2小隊の隊員の1人が持ってた剣だったので、
「え……何で私、剣を……?」
と、アメリアはそう呟いたが、
「あ、あれ? みんな、みんなは……?」
と、何故か傍にいた筈の隊員達の姿もなかったので、アメリアはすぐに周囲を見回すと、
「……あ?」
自身の周りには、傷だらけの隊員達が倒れていた。
それを見たアメリアは、
「み、みんな、どうして、何が!?」
と、困惑していると、
「け、ケネス小隊長! ケネス小隊長は……!」
と、ケネスの存在を思い出して、すぐに彼を探そうと再び周囲を見回すと、
「……え? ケネス小隊長?」
その視線の先に、隊員達と同じように傷だらけの状態で倒れるケネスがいたので、
「し、小隊長……何が?」
と、アメリアは「訳がわからん!」と言わんばかりに混乱し出したが、ふと剣を握る自身の右手をよく見ると、刀身は真っ赤に染まっていたので、
「あ……ああ!」
その瞬間、アメリアは自分が何をしたのかを思い出した。
そう、ケネスがニーナに向かって大鎌を振り下ろそうとした時、
「ニーナァアアアアアアア!」
と、叫んだアメリアは、隊員の1人から剣を奪うと、すぐに「聖闘気」で自身を強化し、そのままケネスに突撃すると、その剣で何度もケネスを斬った。
「アメ……リア……」
と、斬られたケネスはそう呟くと、大量の血を流しながらそのまま倒れた。
それを見た瞬間、隊員達は一斉にアメリアに突撃して、彼女に向かってそれぞれ武器を振り下ろしたが、アメリアはそれら全てを回避すると、持っていた剣をグッと握り締めて、1人、また1人と隊員達を斬り捨てた。
そして、トドメと言わんばかりに倒れた隊員の1人に剣を振り下ろそうとした、まさにその時、
「姉さん! やめてぇえええええ!」
と、ニーナがそう叫びながら、アメリアにしがみついたのだ。
「そ、そうだ……私が……私が、小隊長と、みんなを」
その時のことを思い出して、アメリアはショックで顔を真っ青にした。
そして、持っていた血に濡れた剣を地面に落とすと、
「ああああああああああっ!」
と、頭を抱えてそう悲鳴をあげた。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。
この話の展開を考えてたら、その日のうちに終わらせることが出来ずに、結果、1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




