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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第6章 動き出した「運命」

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第178話 その頃、ルーセンティア王国では……・4


 アデレードから送られてきた映像記録用魔導具に保存された、「雪村春風」に関する全ての記録映像を見終えてた、爽子ら勇者達とウィルフレッドら王族達。


 映像越しとはいえ、数日ぶりに見た春風の姿や「強さ」を思い出して、


 (ふふ、春風殿は『あの日』からかなり力を身につけたようだな……)


 と、ウィルフレッドは頬を緩ませたが、


 『……』


 逆に爽子ら勇者達は、皆、ズーンと重苦しい空気に包まれていたので、


 「む! ど、どうしたのだ爽子殿!? そして生徒の諸君よ!?」


 と、それを見たウィルフレッドがギョッと大きく目を見開きながらそう尋ねると、


 「あぁ、ウィルフレッド陛下……」


 と、ハッとなった爽子は暗い表情でそう返事すると、


 「何と言いますか、情けない話なのですが……自分の生徒があそこまで強くなっていたことに、その……ショックを受けてしまいまして……」


 と、「あはは……」と乾いた笑い声を出しながら、ウィルフレッドに向かってそう答えた。


 そして、その答えに続くように、


 「はは、そうだよな。雪村、スッゲェ強くなってたよな」


 「うん、どの魔物相手に対して1歩も引かないどころか……」


 「最後、首を斬り落としてたな」


 「あと、『魔術』使えるとかありなの?」


 「というか、『魔力』を『剣』に変えたって何?」


 「てか、最初のヴァレリーって人との戦いもびっくりだったけど……」


 「最後のアデレード様って人との戦いも凄まじかったよね?」


 「うん、最終的にはその人思いっきりぶん投げたよね?」


 「桜庭君よりヤバくない?」


 『ヤバいヤバい……』


 と、生徒達からそんな声があがったので、


 (う、うーむ。これは、どうしたものか……)


 と、ウィルフレッドが困った表情を浮かべていると、


 「……でも」


 と、歩夢がそう口を開いたので、それにウィルフレッドが「ん?」と反応すると、


 「フーちゃん、元気そうでよかった」


 と、歩夢は今にもまた泣き出しそうに声を震わせてはいるが、それでも笑顔でそう言ったので、


 「……うん。そうだね。春風君が無事で、本当によかった」


 と、隣に立つ美羽も、穏やかな笑みを浮かべながらそう言った。


 だが、


 「ただ、あのレナ・ヒューズって女の子となんか仲良さそうだったけど……」


 と、歩夢の口からそんなセリフが出てきたので、その言葉を聞いた者達は全員、


 『あ……』


 と、「そういえば……」と言わんばかりにそう声をもらした。


 その後、


 「ま、まぁでも、雪村がそんなに『悪い奴』じゃないってわかってよかったじゃねぇか!?」


 と、生徒の1人である少年・暁鉄雄がそう口を開いたので、


 「そ、そうだよね! 思いっきり怪我人助けてたし! その人に装備まで貸すなんて、『悪い奴』には出来ないもんね!」


 と、同じく生徒の1人である少年・野守恵樹もそう口を開いたので、それに賛同するかのように、他の生徒達も「うんうん!」と頷いた。


 そんな彼らを見て、爽子が「ふふ」と笑うと、


 「ていうか、雪村君も『魔術』が使えるっていうのには驚いたかな」


 と、同じく生徒の1人である正中純輝がそう口を開いたので、その言葉にウィルフレッドが「む……」と反応する中、


 「ああ、そういえば正中と先生は『光魔術』が使える『神聖騎士』だったな」


 と、同じく生徒の1人である力石煌良も、今思い出したかのようにそう口を開いた。


 その言葉を聞いて、


 「あ、ああそうだ力石。もしかすると、雪村も私と正中と似たような職能を……」


 と、爽子もそう口を開いた、まさにその時、


 「いや、残念だがそれはない」


 と、ウィルフレッドが爽子の言葉を否定してきたので、


 「……え? ど、どういうことですか?」


 と、爽子はいきなりの否定に戸惑いながらも、ウィルフレッドに向かってそう尋ねた。


 その質問に対して、ウィルフレッドは真剣な表情になると、


 「其方と純輝殿が授かった『神聖騎士』という職能は、数ある最上位の中でも()()なもので、それ故に『光の神ラディウス』様によって、前衛戦闘型職能でありながら『魔術』を使えることが許されているのだ。と言っても、使えるのは『光魔術』だけだがな」


 と、爽子達に向かってそう答えた。


 その答えを聞いて、爽子だけでなく生徒達までもが「えぇ!?」と驚くと、


 「い、いやいやいや!」


 と、爽子は首をブンブンと左右に振ると、


 「で、ですが! 今見た映像の雪村は、剣……ああ、いえば、日本刀……ああもういい! と、とにかく、剣だけでなく魔術も使ってたではありませんか!」


 と、ウィルフレッドに向かってそう抗議した。


 しかし、ウィルフレッドは表情を変えることなく、


 「確かに、それは私も驚いている。しかし、見たところ春風殿の剣技には、明らかに『剣術』のスキルの助けも入っていた。だが通常、神々より授かる戦闘系職能というのは、『神聖騎士』を除けば『前衛で戦うことに特化したもの』と『後衛で戦うことに特化したもの』の2タイプに分けられる。即ち、前衛でいうなら『戦士』や『騎士』、後衛でいうなら『魔術師』や『神官』などとなり、『戦士』なら『魔術』は覚えず、『魔術師』なら『体術』や『剣術』といった、前衛で戦う為のスキルを覚えることは出来ないのだ」


 と、爽子達に向かってそう説明した。


 すると、


 「じゃ、じゃあ武器とか防具の装備は!? 装備の中には、身に付けるだけで『魔術』が使えるとかってないんですか!?」


 と、今度は恵樹が「はい!」と勢いよく手を上げながらそう尋ねてきた。


 しかし、ウィルフレッドは無言で首を左右に振ると、


 「申し訳ないが、そう言ったものは存在しない。かつてストロザイア帝国でそれを作ってみようとしたが失敗に終わったと、昔ヴィンセントから聞いたことがある」


 と、恵樹に向かってそう答えた。


 その答えを聞いて、恵樹が「そんな……」と呟くと、


 「お、お父様……」


 と、クラリッサがそう口を開いたので、それにウィルフレッドが「む?」と反応すると、


 「それが本当でしたら……彼は……雪村春風様は……」


 と、クラリッサは顔を真っ青にしながらそう尋ねてきた。


 その質問に対して、ウィルフレッドは「う……」と答え難そうな表情になったが、すぐに真剣な表情になって、


 「そうだ。春風殿は、『固有職保持者』だ」


 と、クラリッサに向かってそう答えた。


 その答えを聞いて、クラリッサだけでなく爽子達までもが「そんな!」とショックを受けたが、


 「そして、それだけではない」


 と、ウィルフレッドが続けてそう口を開いたので、それに爽子達が「ん?」と首を傾げると、


 「春風殿は、既に『邪神』と接触している」


 と、ウィルフレッドは更に真剣な表情でそう言った。

 


 


 

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