表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第5章 誕生、ユニークな「ハンター」?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

155/348

第150話 帰還と報告


 春風達がフロントラルに戻った時には、時刻は既に夕方となっていて、その所為か空はすっかり赤く染まっていた。


 都市内部に続く門を潜ると、建物のあちこちが灯りをつけ始めていて、通りには都市の住人の姿は少なくなっていたが、その代わり仕事帰りのハンターや都市を守る兵士、更には他所から来た旅人などで賑わっていた。


 そんな都市の様子を見て、


 (おお、これはこれで賑やかでいいかも……)


 と、春風はそう感心したが、


 (いやいやいや、見惚れてる場合じゃないだろ! まずはギルド総本部に報告に行かなきゃ!)


 と、「いかんいかん!」と言わんばかりに首をブンブンと横に振りながら心の中でそう呟くと、レナ達と共にギルド総本部へと向かった。


 総本部へと続く商店通りでは、様々な店が次々と灯りをつけ始め、その灯りにつられるように、様々な人達が店の中へと入っていった。


 それを見て、春風もその辺の店に入ってみたいという衝動に駆られたが、


 (だから! 先に総本部に報告だってば!)


 と、再び「いかんいかん!」と言わんばかりに首を横に振ると、それらの店に目もくれずに総本部に向かうスピードを早くした。


 そして、無事に総本部に着くと、


 「はぁ……はぁ……」


 と、春風は「やっと着いた」と言わんばかりに肩で息をしだしたので、


 「だ、大丈夫、春風?」


 と、それを見たレナが心配そうに声をかけてきた。


 春風はその言葉に対して「むむ!」と反応すると、すぐにビシッと姿勢を正して、


 「うん、大丈夫。心配しないで」


 と、キリッとした表情でそう返事したので、


 「そ、そっか……」


 と、レナは更に心配そうな表情をしながらそう言った。


 それからすぐに、春風はゆっくりと深呼吸すると、「よし!」と頷いて、レナ達と共に総本部の中へと入った。


 中は初めて来た時よりも多くの人で賑わっていて、その人達の対応に追われる職員達を見て、


 (う、うわぁ。皆さん、凄く大変そうだなぁ)


 と、春風はそう感心すると、


 「春風、行こ」


 と、レナが春風のマントをクイッと引っ張りながらそう言ってきたので、


 「う、うん。わかった」


 と、春風は若干緊張しつつも、レナに向かってそう返事すると、レナやエリック達と共に仕事を引き受けた時と同じ受け付けに向かった。


 そこには、仕事を引き受けた時と同じ男性職員がいたので、


 「すみません」


 と、春風がその男性職員に向かってそう話しかけると、


 「ああ、お帰りなさい……って、随分と大所帯ですね」


 と、男性職員はギョッと大きく目を見開きながらそう返事したので、


 「はい、仕事の最中に知り合いました」


 と、春風はニコッとしながらそう言うと、


 「あの、すみません。仕事が終わりましたので、報告をしたいのですが」


 と、男性職員に向かって謝罪しつつそう言ったので、


 「はい、わかりました」


 と、男性職員はキリッとした表情でそう返事すると、早速準備に取り掛かった。


 そして、そこから少しすると、


 「それでは、まずはどちら様から報告しますか?」


 と、準備を終えた男性職員がそう尋ねてきたので、春風が「それは……」とレナやエリック達に視線を向けると、


 「春風が先でいいよ」


 「ああ、俺達も賛成だ」


 と、レナもエリックもニコッとしながらそう言った。よく見ると、アーデにイアン、ステラもコクリと頷いていたので、


 「わかりました。それでは、お先に……」


 と、春風もニコッとしながらそう言うと、腰のポーチから大量に薬草が入った布袋を取り出し、それを男性職員に見せた。


 すると、


 「おお、これはまた随分と採ってきましたね」


 と、男性職員は再び目をギョッとさせながらそう言ってきたので、


 「えっと……足りなかったでしょうか?」


 と、春風は恐る恐るそう尋ねると、


 「いえ、そんなことはありません。寧ろ十分過ぎるくらいですよ」


 と、男性職員は穏やかな笑みを浮かべながらそう答えたので、それを聞いた春風はホッと胸を撫で下ろした。


 その後、


 「それでは、ライセンスを出してください」


 と、男性職員にそう言われたので、春風はその言葉に従って自身のハンターライセンスを差し出した。


 ライセンスを受け取ると、男性職員は手のひらサイズの細めの印鑑を取り出し、両目をゆっくりと閉じた。


 すると、印鑑が青白く光り出したので、


 (あれ? まさか、あの印鑑って魔導具なのか!?)


 と、今度は春風がギョッと目を大きく見開くと、男性職員はその青白く光った印鑑を春風のライセンスに押し当てた。


 その後、


 「はい、これで、仕事が終了です。お疲れ様でした」


 と、男性職員は笑顔でそう言うとライセンスを春風に返した。


 それを受け取った春風は、すぐにそのライセンスをジッと見つめたが、


 (何処も変わったところはない……かな?)


 と、見たところ変わった部分が見られなかったので、春風は「おや?」と首を傾げた。


 そんな春風を他所に、


 「それでは、次の方どうぞ」


 と、男性職員がそう口を開いたので、


 「おっと!」


 と、ハッとなった春風はそう言うと、待っていたであろうレナと交代した。


 その後、レナ、エリック達の順に報告が終わると、


 「最後は私ね」


 と、アーデがそう言ってきたので、春風は緊張しているのかゴクリと唾を飲むと、


 「すみません、すぐにフレデリック総本部長を呼んでください」


 と、アーデは男性職員に向かってそう言った。


 その言葉を聞いて、男性職員は「え?」と首を傾げたが、アーデの真剣な表情を見て「只事ではない」と感じ、


 「わかりました、すぐに呼んできますので、こちらでお待ちください」


 と、受け付けの椅子から立ち上がって、そそくさとその場を後にした。


 それから暫くすると、


 「お待たせしました」


 と、男性職員が受け付けに戻ってきた。


 勿論、その隣にはハンターギルド総本部長のフレデリックもいた。


 その後、フレデリックは春風達の近くまで着くと、


 「お帰りなさい皆さん。お仕事、お疲れ様でした」


 と、春風達に向かってペコリと頭を下げながらそう挨拶してきたので、


 『はい、ただいま戻りました』


 と、春風達もフレデリックに向かってペコリと頭を下げながら挨拶を返した。


 その後、


 「さてアーデさん。何か私に話したいことがあるみたいですね?」


 と、フレデリックがアーデに向かってそう尋ねてきたので、それにアーデが、


 「はい、その通りです。実は……」


 と、返事すると、今日仕事中に起きた出来事をフレデリックに報告し始めた。


 


 



 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ